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「私が不倫して…」離婚報告したら、元サレ妻の上司がまさかの回答|不倫して夫に親権を取られました#5

  • 2025.9.20

前沢里子は、市役所で働く35歳。息子・マモルを出産後、夫・信男のモラハラとワンオペ育児に追い詰められ、不倫へと走ってしまいます。ある日、信男から「お前、不倫してるだろ」と追求された里子は…。ワンオペ育児の苦悩と不倫の代償…そしてそこから立ち直っていく主人公の心の機微を描いた作品。『不倫して夫に親権を取られました』最終話をごらんください。

離婚報告と産休相談のため、元「サレ妻」で、離婚経験者の上司・杏にすべてを打ち明けた、里子。杏から「不倫した事実は容認できない」と、はっきり言われ…。

上司のきびしくも温かい言葉

ママリ

杏さんは、私の話を最後まで聞いてくれた。 そして、静かに口を開いた。

「前沢さん、正直に言うわ…。旦那さんにも非はあると思うけど、私もサレ妻で離婚した身からすると、前沢さんのしたことをやっぱり容認はできない」

千花さんと同様に、杏さんの言葉はきびしかった。でも、その言葉の裏には、彼女の経験からくる重みと、私への深い愛情が感じられた。

「でも、あなたが、まじめな人で…優しくてがんばり屋さんで、すてきな人であることを、一緒に働いている私は知ってる」

杏さんは少しメガネをずらして、うつ向いた。

「だれしも間違いはある…。そんなに強くないよね」

それから、紅茶をすすり、もう一度、しっかりと私を見つめた。

「今後、悩んだり、苦しんだりしたなら、もっと早く周囲の人を頼って。私はあなたの上司として、友人として、全力でサポートするから」

杏さんはそう言って、私の手をそっと握ってくれた。 杏さんのきびしくも温かい言葉に、涙が止まらなかった。

「母」になる決意

ママリ

「理由はなんであれ、すべて、私の心の弱さが招いたことです…」

千花さんの言葉が頭をよぎる…。マモルは「母親は自分を置き去りにした」と、いつか思うだろう。おなかの子は、「不倫した母親に育てられている」ということを知るかもしれない。

そう思わせないように、私は変わるしかない…。「母親」になるしかない。

それに、胎動を感じるたび、エコーを見るたびに、この子に会いたい、抱きしめたい、幸せにしたいと願う気持ちにうそはない…。

「私のしてしまったことは、許されることではありません。でも、この子のためにも、マモルのためにも、強く生きていきます」

その瞬間、私の思いに応えるように、おなかの子どもが力強くうごいたのが分かった…。 私は、その胎動を感じながら、おなかにそっと手を当てた。

「ごめんね…そして、ありがとう」

この子のために…マモルのために、そして私自身のために、強く生きていかなければならない。マモルと再会できる日を信じて。マモルが…おなかの子が、誇りに思える人間になれるように…。

私は、自分の過去と向き合い、未来を歩んでいくことを決意した。

あとがき:過ちを認め、未来を歩んでいく覚悟

元「サレ妻」で、離婚経験者の上司・杏にすべてを打ち明けた、里子。杏から「不倫した事実は容認できない」と、はっきり言われるも、「あなたがステキな人だってことは知ってる」と励まされます。

さらに、不倫に走ってしまった背景に想像をめぐらせ、「今度は抱えきれなくなる前に、相談をしてほしい」「全力でサポートする」と言う、心強い言葉をかけてくれました。

だれしも、間違うことはありますよね。その後、どう立ち直るか…どんなふうに生きるか…。その人の覚悟によって、これからの未来が変わっていくのではないでしょうか。

自分の罪を背負いながらも、「母になる」と、改めて決意を固めた、里子。今度は、「逃げる」のではなく、「頼る」という強さも身につけてほしいですね。自分の弱さとの向き合い方、そして、先輩や上司のように、誰かが転んだ時に手を差し伸べられる強さについても、考えさせられる体験談でした。

※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています

著者:hoi

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