1. トップ
  2. おでかけ
  3. えっ…!「華厳の滝」の美しさは演出されたもの…!?知られざる水量調整の秘密

えっ…!「華厳の滝」の美しさは演出されたもの…!?知られざる水量調整の秘密

  • 2025.9.7

華厳の滝の美しさを支える「裏側」の工夫

華厳の滝
華厳の滝

滝の名所といえば、流れ落ちる水の迫力と景観の美しさが魅力ですよね。なかでも栃木県日光市にある「華厳の滝」は、日本三名瀑のひとつとして知られ、国内外から観光客が訪れる人気スポット。そんな華厳の滝ですが、“いつ見ても美しい”のにはちょっとした秘密があるのをご存じでしょうか?滝の迫力を陰で支える、意外な工夫について探ってみました。

ダムによる緻密な水量コントロール

華厳の滝の水源は、上流にある中禅寺湖。そこから流れ出る水が、高さ約97メートルの岩壁を勢いよく落ちることで、華厳の滝の荘厳な姿が形作られています。じつはあの姿は“自然任せ”ではありません。華厳の滝から200メートルほど上流に位置する「中禅寺ダム」が、滝の水量を調整する役割を担っているのです。

中禅寺ダムは「中禅寺ダム管理所」によって管理されており、観光客が多く訪れる昼間には、毎秒1.0~2.5トンという大量の水を放水。一方で夜間などの人が少ない時間帯には、放水量を毎秒0.5トンにまで減らしているため、水の流れが控えめになります。華厳の滝は自然のままに流れ落ちているように見えて、実は裏側で細かな“演出”がされていたのですね。

自然との調和が生み出す「演出された絶景」

ただし、中禅寺湖は自然湖沼であるため湖からの漏水も多く、特に水の流入が少ない冬場などは貯水位が低下。その結果、ダムからの放水量にも制限がかかることで華厳の滝の水量が減り、岩肌がむき出しになる姿が見られることもあります。

こうした季節や天候による変動にも対応しながら、滝の魅力をできる限り保つための管理が日々続けられています。自然の力だけではない“演出された絶景”。その背景を知ることで、華厳の滝の美しさがより一層心に響くものになるのではないでしょうか。

(LASISA編集部)

元記事で読む
の記事をもっとみる