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「最悪の場合、死に至ることも」“築30年以上の家”は要注意…トイレに潜む“意外な落とし穴”とは?【掃除5000件のプロが警告】

  • 2025.10.24
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

あなたの家のトイレは、築何年ですか?「古いけど特に問題ない」と思っていませんか。実は、築30年以上の建物では、トイレ周りの“電気の安全性”に思わぬ落とし穴が潜んでいるといいます。

今回は、5000件以上の掃除実績をもつ家事代行のゆうきさんに、見過ごされがちな「トイレの漏電リスク」と、家庭でできる安全チェックのポイントを伺いました。

古い建物に潜む“アース線”の盲点

 

5000件以上の家事代行をしてきたゆうきさん。知られていないけれど築30年以上のトイレの危険さについてSNSで発信しています。まず重要なのは、「築30年以上のトイレ(便器)」が問題なのではなく、「築30年以上の“建物”のトイレにあるコンセント」に注意が必要だという点です。

今から30年以上前は、まだウォシュレットが一般家庭に普及していませんでした。そのため、当時の建築基準では、トイレの居室内にアース線(漏電した電気を地面に逃がすための線)の差し込み口を設ける必要がなかったのです。

しかし、その後のリノベーションなどで、アース設備のない古いコンセントのまま、ウォシュレットだけが設置されているケースがあります。これが、漏電した際に電気の逃げ場がなくなり、非常に危険な状態を生み出す原因となるそうです。

“濡れた手で触ると…” 命に関わる漏電リスク

ゆうきさん曰く、ご自宅のトイレが安全かどうかは、専門家でなくても簡単に確認できるそう。まずは、トイレ室内にあるウォシュレット用のコンセントを見てみましょう。

注目すべきは、電源プラグを差し込む穴とは別に、「アース線の差し込み口(緑色のフタが付いていることが多い穴)」があるかどうかです。これは、漏電時に電気を地面に逃がすための大切な装置。建築基準法で水回りへの設置が義務づけられています。

しかし30年以上前には「ウォシュレット」が存在せず、トイレに電気を通す必要がなかったため、アース線のないコンセントも珍しくありません。リノベーションで見た目が新しくても、配線までは更新されていないケースがあり、油断は禁物です。

“濡れた手で触ると…” 命に関わる漏電リスク

もしトイレで漏電が起きてしまった場合、どのような危険があるのかも聞いてみました。

水は電気を非常に通しやすい性質があります。電化製品が故障した状態で濡れた手で触れてしまうと、感電する恐れがあり、最悪の場合、死に至ることもあります。特に、ウォシュレットや温水便座、トイレ内のコンセントを使用する場合は要注意

清掃時や電源プラグを抜き差しする際にも、手が濡れていないか確認するだけで安全性は大きく変わるそうです。

今日からできる「漏電遮断器」対策

もしご自宅のトイレにアース線がない場合はどうしたらいいのでしょうか。ゆうきさんによると、最も現実的で効果的な対策は「漏電遮断器(漏電ブレーカー)」を設置することだそうです。

これは、漏電を感知すると自動的に電気をカットしてくれる安全装置。漏電遮断器自体は、ホームセンターなどで3,000円台から購入可能とのこと。ただし、設置には注意が必要で、コンセント交換や配線工事には電気工事士の資格が必要な場合があります。

安全を確実にするためにも、専門の電気工事業者へ依頼することを強く推奨するとのことでした。

費用の目安

  • 既存の配線が利用できる場合: 5,000円~8,000円程度
  • 新たに配線が必要な場合: 10,000円~30,000円程度

※上記はあくまで目安です。建物の状況によっては追加費用がかかることもありますので、必ず事前に複数の業者から見積もりを取り、作業内容と費用を確認してみましょう。

他人事と思わず、まずは「自宅のコンセント」の確認を

トイレにウォシュレットの設置が当たり前になった今こそ、“見えない電気の危険”を見直すことが大切です。特にリノベーション住宅などは気づかずに使用していることもあります。また、年末年始に実家に帰省した際に、実家のトイレの状態をチェックするのもよいでしょう。

アース線の有無を確認し、必要に応じて漏電遮断器を設置するだけで、家族の命を守ることができます。「うちは大丈夫」と思う前に、一度確認してみてはいかがでしょうか。


監修者:掃除実績5000件以上 家事代行 ゆうき(Instagram

建築工学に基づいた「へぇ!知らなかった」の豆知識を全力の笑いを発信する現役家事代行。現場で培ってきた知識をインスタグラムで発信し、広告費ゼロのおそうじ処たよって屋を経営。