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「本当にNHK?」「なかなか攻めたな」“NHKの本気”が光る至高ドラマ…「こんなドラマあったんだ」“集大成”と称される絶賛の一作

  • 2025.10.6

ドラマや映画の中には、目を背けがちな現実を鋭く切り取る作品があります。今回は、そんな中から"攻めてるNHKドラマ"を5本セレクトしました。本記事ではその第2弾として、ドラマ『やけに弁の立つ弁護士が学校でほえる』(NHK総合)をご紹介します。スクールロイヤー(弁護士)の視点から、教師や生徒、保護者の“現実”に向き合った本作の挑戦とは――。

※本記事は、筆者個人の感想をもとに作品選定・制作された記事です
※一部、ストーリーや役柄に関するネタバレを含みます

あらすじ

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第67回ブルーリボン賞授賞式 神木隆之介(C)SANKEI
  • 作品名(放送局):ドラマ『やけに弁の立つ弁護士が学校でほえる』(NHK総合)
  • 放送期間:2018年04月21日~05月26日
  • 出演:神木隆之介 (田口章太郎 役)

新人弁護士の田口章太郎(神木隆之介)は、春から導入された「スクールロイヤー制度」により、中学校へ派遣されることになりました。初日、校長室で彼が向き合ったのは、娘が教師に体罰を受けたと訴える保護者です。「学校を訴える」と迫る相手に対し、田口は「威力業務妨害にあたる」と断言し、押し切る形で事態を収めます。校長(小堺一機)は安堵しますが、教務主任の三浦(田辺誠一)はその対応に納得がいかず、不満をあらわにします。

数日後、腹を立てた保護者が送りつけてきたのは、担任教師の望月(岸井ゆきの)が体罰を認める内容の文書と署名でした。学校はたちまち混乱に包まれ、若手弁護士と教師、生徒、保護者の思惑が交錯します。

田口は弁護士としての立場を危うくしながらも、学校のあり方を立て直そうと奔走。教師たちとぶつかり合い、ときに協力しながら、学校の「その先」にある未来を模索するのでした――。

学校に“弁護士”がやって来た ─ 教育現場に切り込む社会派ドラマ

『やけに弁の立つ弁護士が学校でほえる』は、2018年にNHKの土曜ドラマ枠で放送された作品です。テーマは「スクールロイヤー制度」。

スクールロイヤー(学校弁護士)とは、学校で発生するいじめや保護者とのトラブル、体罰、労務問題などに対して、法的な助言や解決を行う弁護士のことです。問題が起きた際には、弁護士会と教育委員会が連携し、学校に弁護士を派遣する「スクールロイヤー制度」に基づいて対応します。

この制度は文部科学省の主導で2018年度から全国に広がり始めましたが、当時はまだ一般にあまり知られていませんでした。そんな中で本作は、この制度をいち早く取り上げ、教育現場の問題を法律の目線から描いたことで注目を集めます。

脚本は『プラチナデータ』『イチケイのカラス』などを手がけた浜田秀哉さん。演出は柳川強さんをはじめとするNHKのベテランスタッフが務めました。社会的なテーマをわかりやすく描きながらも、NHKらしい重みと見応えのあるドラマです。

主演の神木隆之介さんをはじめ、田辺誠一さん、南果歩さん、小堺一機さんなど実力派が揃い、教育現場が抱える現実を丁寧に描き出しました。

なかでも注目を集めたのが、若手教師・望月詩織を演じた岸井ゆきのさん。新人教師として生徒と真摯に向き合う姿が印象的で、「表情が最高」「難しい役を自然に演じてた」といった声が多く寄せられました。

岸井さんの自然体の演技が、重いテーマを扱う作品の中にやわらかな空気感をもたらし、物語全体に温かみを添えています。

“攻めてるNHK”の真骨頂 ─ “学校ドラマ”の新しい形

本作は、従来の学園ドラマの枠を超え、いじめ体罰モンスターペアレント教師の長時間労働など、学校現場が抱える問題を法律の視点から描いた意欲作です。「スクールロイヤー制度」を物語の軸に据え、教師や生徒、保護者それぞれの立場に切り込む構成は、NHKならではの挑戦といえるでしょう。

放送当時、SNSには多くの視聴者から率直な感想が寄せられました。「本当にNHK?」「なかなか攻めたな」「NHKの集大成」「こんなドラマあったんだ」「さすがNHK」といった称賛も多く見られました。

特に印象的なのは、視聴者がこのドラマを単なるフィクションではなく“自分事”として受け止めていた点です。「涙が出た」「セリフが心に響いた」といった声からも、教育現場の現実が多くの人の心に届いたことがうかがえます。「続編が観たい」というコメントが相次いだことも、この作品が視聴者に強い印象を残した証しでしょう。

学校を舞台にしながらも、事なかれ主義にとどまらず、社会が抱える痛みや矛盾に真正面から向き合った——『やけに弁の立つ弁護士が学校でほえる』は、まさに“攻めてるNHKドラマ”を象徴する一本です。


※記事は執筆時点の情報です