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意外と読めない?【漢字クイズ】「重用」はなんと読む?→「じゅうよう」以外の読み方があります

  • 2025.10.29

漢字の中には「つい見た目どおり読んでしまう」ものがあります。
今日の一文字は【重用】。

学生時代の日本史や新聞記事で一度は見かけた経験があるのではないでしょうか。

「じゅうよう」と読むのでは?と思いがちですが他の読み方があります。
ニュースや歴史小説を読んでいると、「彼は重用された」という表現に出会うことがあります。
ふーん、と思って流し読みしてしまうと、本来の意味を取り違えるかもしれません。

正しい読みと背景を知ると、「そうなんだ!」と新しい発見が待っていますよ。

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問題 「重用」はなんと読む?

ヒントは“人材登用” “抜てき”
さて、正解は……?

「重用」の読み方と使い方は?

答えは 「ちょうよう」
「じゅうよう」と読む場合もありますが、「ちょうよう」とも読みます。

意味は、能力を高く評価して、要職に登用すること。
新聞やニュースでよく登場しますね。

  • 経営:「デジタルに強い若手を重用」
  • 政治:「危機管理の経験豊富な幹部を重用」

スポーツ:「若手選手を正捕手に重用」

いずれも「信頼して大きな役割を与える」というニュアンスです。

「重要」との違い

ここで、多くの人が誤った理解や用い方をする事例を挙げておきます。
どちらも「大切・大事」という意味を持ちますが、使い方が異なります。

・重用(ちょうよう/じゅうよう)
=人を用いる(登用・抜てき)
・重要(じゅうよう)=物事の大切さ

覚え方はシンプルに、

人を用いる → 重用(ちょうよう)
物事が要(かなめ) → 重要(じゅうよう)

と区別すると混同しにくいでしょう。

語感で使う

「重用する」「重用される」と動詞的に使うのが基本。
名詞形では「重用ぶり」「重用政策」なども見られます。

歴史的背景

「重用」は中国の古典語が源で、“重んじて用いる”から生まれた表現とされています。
日本でも武将や為政者が有能な家臣を抜てきする場面でよく使われました。

「織田信長に重用された秀吉」 「徳川家康に重用された官僚たち」

歴史書や大河ドラマでも重厚さを感じさせる、よく見聞きする言葉です。

「重用」を正しく知ると文章の景色が変わる

これからは「重用」の二字を見たら、「人材を高く評価して要職に登用したんだな」と理解できるはず。
正しく「ちょうよう」と読めれば、新聞の見出しや歴史の記述がすっと頭に入ります。

「ふーん...」から「そうなんだ!」
日常の言葉の背景を知ると、文章の見え方が豊かになりますね。


  • 参考文献:広辞苑

文(編集):桜うさぎ

小学生から高校生までの国語の講師として個別指導・集団指導にあたる。ふと目にした気になる漢字や文字の意味・成り立ちを楽しく伝える方法を探りつつ、日本語のすばらしさを実感する日々を送っている。