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意外と読めない?【漢字クイズ】「鱈」はなんと読む?→気になる正解は?

  • 2025.10.28

普段よく目にするのに「あれ?なんて読むんだっけ」と迷う漢字。ありませんか?

今日の一文字は【鱈】。

冬の食卓に欠かせない魚ですが、いざ文字を見せられるとすぐには読めない方も多いのではないでしょうか。
「あ、そういえば!鍋に入れるアレかも」とピンときた方、正しく答えられるか挑戦してみましょう。

家庭でも手軽に楽しめる鍋料理、お正月のごちそうを思い出すかもしれませんよ。

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問題 「鱈」はなんと読むでしょう?

ヒントは“冬”“雪”“白い身”。
さて、正解は……?

「鱈」の正しい読み方と由来に迫る

正しい読み方は「たら」です。

スーパーでも「真鱈(まだら)」「助宗鱈(すけそうだら)」などの表示で見かけますね。
鱈(たら)は冷たい海に生息する魚で、冬に旬を迎えます。

鱈はビタミンA・Dが豊富。
成長が早く群れで行動する習性があり、日本では鍋や干物など幅広く利用されてきました。  

成り立ちと由来

「鱈」は、魚へんに「雪」を組み合わせた日本独自の漢字=国字です。
雪のように白い身を持ち、雪の季節に旬を迎える魚であることから、この字が生まれましたという説があります。  

季節と文化との関わり

冬の俳句では「鱈」は季語
寒さが増すほど旨みが深まり、「鱈ちり」「粕汁」など冬の食卓に欠かせない存在です。
まさに“冬の味覚を代表する魚”と言えるでしょう。

<豆知識>

・「たらこ」「明太子」は主に助宗鱈の卵から作られる。
・「真鱈」は淡泊で身がやわらかく、「助宗鱈」は加工品に向くなど、種類によって用途が異なる。
・「棒鱈」は江戸時代から保存食として干物や塩漬けにされ、貴重なたんぱく源として重宝されていた。

「鱈」は季節と台所の記憶をつなぐ言葉

ただ読めるだけでなく、背景を知ることで毎日の食卓が少し豊かに映るのが漢字のおもしろさです。

「魚」+「雪」=“雪のころにおいしい白い魚”
このイメージさえ持てば、もう忘れません。

スーパーで「鱈」の札を見かけたら、「魚へんに雪ーーああ、冬の味だな」と心の中でつぶやいてみてください。
家族と鍋を囲みながら「この字は日本で作られた国字なんだよ」と話せば、ちょっとした豆知識として会話も弾むでしょう。

知ることで暮らしに彩りが加わる。そんな楽しみ方が、難読漢字に挑戦する醍醐味ですね。


参考文献:日本国語大辞典、料理用語集(魚偏の漢字に関する解説)


文(編集):桜うさぎ

小学生から高校生までの国語の講師として個別指導・集団指導にあたる。ふと目にした気になる漢字や文字の意味・成り立ちを楽しく伝える方法を探りつつ、日本語のすばらしさを実感する日々を送っている。