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管理栄養士「できるだけ避けて」 『骨粗鬆症』の原因になるかもしれない“NGな食習慣”とは

  • 2025.10.2
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

骨粗鬆症とは骨密度が減少し骨がもろくなる病気です。特に高齢者に多く見られますが、実は若いころからの食生活も大きく影響しています。毎日の「何気ない食習慣」が骨の健康を遠ざけているかもしれません。管理栄養士が「できるだけ避けてほしい」と警鐘を鳴らす、NGな食習慣をじっくり解説します。これを読めば、普段の食事が骨にどう影響しているのかがわかりますよ。

骨を弱らせるNG食習慣の正体とは?

骨はカルシウムだけでなく、ビタミンDやマグネシウム、たんぱく質など、さまざまな栄養素でを支えられています。しかし、十分に栄養を摂取しているつもりでも、食習慣によっては骨の質を損なう可能性があります。

代表的なものは、高塩分の食事です。塩分の摂りすぎは尿中へのカルシウム排泄を促し、骨からカルシウムが溶け出してしまいます。日本人は欧米に比べて塩分摂取量が多い傾向があり、骨粗鬆症リスクもそれに伴い増えることが指摘されています。

他にも、過度なアルコールやカフェインの摂取は骨に悪影響です。アルコールは骨の形成を妨げ、カルシウム吸収も阻害します。また、コーヒーや紅茶に含まれるカフェインは一時的にカルシウムの排出を増やす作用があり、骨密度の低下につながる可能性が指摘されています。

さらに、加工食品や清涼飲料水の過剰摂取も避けたほうがよいでしょう。これらの食品に含まれることの多い塩分・糖分・リン酸塩が、骨のカルシウムバランスに悪影響を与える可能性があります。 このように、日々の食習慣によって、知らず知らずのうちに骨を弱くしてしまうので注意が必要です。

見直したい!骨に優しい生活のヒント

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

では、骨粗鬆症を避けるためにはどうしたらよいのでしょうか?まずは塩分を控えめにすること。厚生労働省は1日あたり男性7.5g、女性は6.5g未満を推奨していますが、現状はこれを超える方が多いのが現状です。調味料を減らし、だしやハーブで味付けするなど工夫をしてみましょう。

また、骨の材料となるカルシウムは乳製品、野菜、魚介類などからバランスよく摂ることが大切です納豆などの発酵食品も骨に良い食材です。

逆に、骨に悪影響を与えやすい食材や飲み物は以下の通りです。

  • 加工食品・清涼飲料水:塩分・糖分・リン酸塩が多く骨のカルシウムを減らす可能性
  • 過剰なアルコール:骨の形成を妨げ、カルシウム吸収も阻害
  • カフェインの多い飲み物(コーヒー・紅茶など):一時的にカルシウム排泄を増やす

骨を丈夫に保つには、食事だけでなく適度な運動や良質な睡眠も欠かせません。適度なウォーキングや筋トレで骨に刺激を与え、良質な睡眠によって骨を作るホルモンの働きをしっかりサポートしましょう。食事、運動、睡眠のバランスを意識することが、骨粗鬆症予防には欠かせません。

毎日の食習慣で骨を健やかに!

骨粗鬆症は年齢を重ねる上で気を付けたい病気ですが、若い頃からの食習慣も大切です。高塩分、過剰なアルコールやカフェイン、加工食品の食べ過ぎは骨の健康を脅かします。管理栄養士が推奨するのは「ほどほどの塩分」「適量のアルコール」「カフェイン控えめ」そして「バランスのよい栄養摂取」です。

日々の食事を見直し、小さな工夫を積み重ねることで、骨の強さをしっかり守ることができます。健康的な骨は元気な毎日の土台。今日からできる食習慣の改善で、健やかな未来に備えましょう。


監修者:工藤まりえ

大学にて栄養学と分析化学を専門とし、管理栄養士免許を取得。卒業後は都内飲食系会社にてフードコーディネーターとして勤務。また、管理栄養士としてはスポーツジムに通う方を対象に、体質改善・ダイエットのための栄養指導を実施。短期的な痩身だけではなく、健康的で太りにくい体質への改善を目指した、専門的かつ行動に移しやすいアドバイスを毎月100名程に対して行っている。