1. トップ
  2. 『骨粗鬆症のリスク』を遠ざけるかも→管理栄養士が教える“骨が喜ぶ”食べ物…牛乳・大豆、そして“意外なもう1つ”は?

『骨粗鬆症のリスク』を遠ざけるかも→管理栄養士が教える“骨が喜ぶ”食べ物…牛乳・大豆、そして“意外なもう1つ”は?

  • 2025.9.26
undefined
出典:photoAC(※画像はイメージです)

骨粗鬆症(こつそしょうしょう)は、年齢とともに誰もが気になる健康リスクの1つです。骨がもろくなり、骨折しやすくなるこの病気は、日々の生活習慣でしっかり予防したいところ。骨に良いとされるのは「乳製品や魚類」がよく知られていますが、実はそこにもう1つ、管理栄養士の視点からおすすめしたい」意外なスーパーフードがあるのです。

この記事では、骨が本当に喜ぶ食べ物とその理由をじっくり解説します。

骨粗鬆症の主な原因と食生活について

骨粗鬆症とは簡単に言うと、骨の強度が低下してもろくなり、骨折しやすくなる病気です。これにはいくつかの原因があり、その多くは骨の「新陳代謝」のバランスが崩れることににあります。

まず、加齢は大きな要因の1つ。特に女性の場合は閉経後に急激に女性ホルモン(エストロゲン)が減少することで骨の破壊が進みやすくなります。男性も加齢とともに骨量が減少しますが、女性より発症が遅れる傾向があります。

食生活の面では、カルシウムやビタミンDの不足が骨の形成や維持を妨げ、骨を弱くする原因となります。さらに、運動不足も骨の健康には悪影響です。適度な運動は骨を刺激して丈夫に保つ役割があります。

ほかに遺伝的要因、喫煙過剰なアルコール摂取、長期間のステロイド使用、そして特定の病気なども関連します。このように、加齢や生活習慣、栄養、医療的要因などが重なって骨粗鬆症が進行することが多いのです。

実は『納豆』が骨粗鬆症予防にピッタリだった!

undefined
出典:photoAC(※画像はイメージです)

実は納豆は、骨粗鬆症予防のための骨を強くする栄養の宝庫です。納豆に含まれるビタミンKは骨の形成を助けるタンパク質「オステオカルシン」を活性化し、カルシウムが骨に定着しやすくしてくれます。

さらに納豆は植物性タンパク質も豊富。骨の細胞をつくるための材料になるから、骨の強度を保つうえでとても重要です。また、納豆菌の働きで腸内環境が整うことで、カルシウムなどのミネラルの吸収率もアップすると言われています。最近の研究では、納豆に含まれる「ナットウキナーゼ」が血流改善や抗炎症作用を持つことも報告されており、これも骨の健康維持に寄与すると期待されています。

骨を強くするためにはビタミンDも重要です。ビタミンDは腸でのカルシウム吸収を助け、骨の形成や維持に欠かせません。魚類やきのこ類から摂ることができるほか、日光を浴びることで体内でも生成されます。適度な日光浴と食事からのビタミンD摂取を組み合わせることで、カルシウムの利用効率を高め、骨を丈夫に保つことができます。

骨粗鬆症を遠ざけるためには、“カルシウム+ビタミンD+タンパク質+ビタミンK2”の4つの栄養素をバランスよく摂ることがカギです。納豆をはじめとする大豆製品や牛乳、ヨーグルトを取り入れつつ、ウォーキングや軽い筋トレなどの運動をプラスすることで、骨粗鬆症のリスクをより効果的に遠ざけることが可能です。

骨を喜ばせる食べ物で未来の自分を守ろう!

骨粗鬆症は決して他人ごとではなく、誰にでもリスクがある身近な病気。でも、納豆を毎日の食生活に上手に取り入れることで、そのリスクはグッと下げられます。骨を強くするためには、カルシウムだけに頼らず、ビタミンK2やビタミンD、タンパク質などさまざまな栄養をバランスよく摂ることが、骨に必要な栄養の吸収を後押しします。

ぜひこれからは食卓に納豆をプラスする習慣をぜひご検討ください。毎日の食事で骨を守り、イキイキとした毎日を送るために、今日から“骨が喜ぶ食べ物”として、納豆を取り入れてみませんか?


監修者:工藤まりえ

大学にて栄養学と分析化学を専門とし、管理栄養士免許を取得。卒業後は都内飲食系会社にてフードコーディネーターとして勤務。また、管理栄養士としてはスポーツジムに通う方を対象に、体質改善・ダイエットのための栄養指導を実施。短期的な痩身だけではなく、健康的で太りにくい体質への改善を目指した、専門的かつ行動に移しやすいアドバイスを毎月100名程に対して行っている。