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豊かな自然が秋の旅心をくすぐる。北海道から九州まで全国屈指のクールケーション宿10選【2025年最新】

  • 2025.8.29

1. 【北海道・礼文島】日本の最果てで、一足早く秋の訪れを感じる

2025年4月にリブランドオープンを果たした「礼文観光ホテル 咲涼」は、日本最北端の離島・礼文島に位置。4月から10月の期間限定で営業するシーズンホテルとなっている。本州が残暑に見舞われる9月だが、礼文島は昨年9月の平均気温が18度。一足、早く秋の訪れを感じることができる。

フェリーターミナルから車で約2分、徒歩約10分とアクセスも良好。ホテルの目の前には日本海が広がり、晴れた日には日本百名山「利尻山(利尻富士)」の雄大な姿を間近に望む。さらに、日没前のマジックアワーには神秘的な景色が飛び込んでくるなど、日本最北端の夕景が空と海を黄金色に染め上げる圧巻のサンセットが疲れた心を浄化させてくれるはず。日本最北端の地に湧く「礼文温泉」を引いた半露天風呂や大浴場も大きな魅力のひとつ。冷涼な空気を感じながら、肌に優しい柔らかな湯に浸かり残暑の疲れを癒す贅沢な島時間を過ごして。

飲み放題付きのブッフェスタイルで提供する食事も好評で、名物のほっけの刺身やちゃんちゃん焼き、朝食のスープカレーなど、北海道・礼文島ならではの味覚が存分に堪能できる。季節に応じて、カニやホタテ、サーモン、カツオなどの刺身も登場するそう。唯一無二の島景色と豊かな自然のなかで、心身の回復を目的としたリトリート旅を満喫して。

礼文観光ホテル 咲涼(旧 三井観光ホテル)

住所/北海道礼文郡礼文町香深トンナイ277

Tel./0163-86-1717

https://rebun.by-onko-chishin.com/

2. 【秋田県・男鹿】日本海を望むオーシャンビューで波の音に包まれる

「あるがままに、還る」をコンセプトに掲げる「山人-oga-」は、今年5月に秋田県・男鹿半島の鵜ノ崎海岸にグランドオープンしたリゾートホテルだ。全16室すべてがオーシャンビューのスイートルームで、客室には半露天風呂とテラスを備えるなど、寛ぎの空間で波の音に包まれる特別なひとときを演出する。ニガリを加えて楽しむ、客室の半露天風呂もぜひ堪能したい。

提供する料理は、男鹿の海と大地が育んだ旬の食材を五感で味わうローカルガストロノミー。日本海の荒波で獲れた新鮮な魚介を主役に、その日最も輝く食材を活かした一期一会の料理を提供することで、素材の味を存分に引き出す。館内の宿泊者専用ラウンジでは、男鹿の塩クッキーやババヘラアイス、クラフトサケ「稲とアガベ」など、男鹿を体感できる逸品も用意している。

円環する自然の息吹を愛でるラグジュアリーな滞在とともに、自然の力を全身で感じて。

山人-oga-

住所/秋田県男鹿市船川港台島字鵜ノ崎62-29

Tel./0185-47-7776(10:00~20:00)

https://oga.yamado.co.jp/

3. 【長野県・小諸】泊まれる薪火ダイニングで、食欲の秋を満喫

1898年創業の温泉旅館「中棚荘」は、詩人で小説家・島崎藤村ゆかりの宿として知られている。敷地内には登録有形文化財の「はりこし亭」を併設するほか、ジオヒルズワイナリーもオープン。そして今年6月、ジオヒルズワイナリー敷地内に宿泊もできる薪火ダイニング「song」が誕生した。施設名は英語の「song(歌、風の音)」とベトナム語の「sống(生きる、暮らす)」に由来。地域の営みと自然とのつながりを大切にする思いを込められている。

「song」で提供されるのは、小諸・御牧ヶ原の旬の食材をシェフが自ら採取し、薪火で調理する季節料理。原始的な調理法で素材の旨みを引き出し、地域に根差した発酵・保存食文化と大地の恵みを表現する。醸造家の家に招かれたようなダイニングでは、ジオヒルズワイナリーのワインをフリーフローで提供。ノンアルコールカクテルも充実させた。料理人とゲストの距離が近く、会話を楽しみながら食事ができるのも楽しい。食欲の秋、長野県の恵みをたっぷりを味わいたい。

宿泊は1日1組限定。ブドウ畑を望むテラスからパノラマの絶景や満天の星空、小諸の自然、醸造家の暮らしぶりをぜひ体感して。

song(ソング)

住所/長野県小諸市山浦富士見平5656

Tel./080-7572-0224

https://song-mimakigahara.com

4. 【静岡県・熱海】鮮度を食べる旅へ。熱海の高台に佇むオーベルジュ

「NIPPON RESORT 無為自然 -ATAMI-」は、2025年8月に熱海市・網代にオープンした、デスティネーションオーベルジュだ。「無為自然」とは、古代中国の思想家・老子の教えにある「作為なく、ありのままでいること」という思想に由来。全館を通して飾らない美しさを追求しており、ホテル棟15室とヴィラ棟3室で構成される客室は、すべて相模湾を望むオーシャンビューだ。天然温泉露天風呂、屋外プール、プールサイドバー、セルフロウリュ式サウナも完備。心解ける滞在を約束する。

なかでも最大の特徴は、東京を代表するフレンチ「蒼」が手掛けるガストロノミーレストラン「LAT.34°N by 蒼」。さまざまな方面から注目を集める峯村康資シェフの哲学が、伊東・稲取の新鮮な魚介と融合し、素材の声を引き出す唯一無二の美食体験を提供するはず。

NIPPON RESORT 無為自然 -ATAMI-

住所/静岡県熱海市網代591-38

https://www.muishizen-atami.com/

5. 【静岡県・御殿場】愛犬との旅にもおすすめ。富士山を一望する新ホテル

9月1日(日)、東名高速道路・御殿場ICから車でわずか2分という好立地にオープンするホテル「edit x seven(エディットバイセブン)富士御殿場」。カルチャービジネスホテル「BASE LAYER HOTEL(ベースレイヤーホテル)」など、全国で17施設を運営するファブ ホスピタリティ グループが手がける新ホテルブランド「edit x seven」の第1館だ。

ブランディングディレクターを務めるのは、世界で活躍するクリエイティブディレクターのデイビッド・ミスキン。全49室の客室のほとんどから富士山を一望でき、サウナ付きスイートルームやロフト風2段ベッドの「バンク」など、4名から最大8名まで宿泊可能な全12タイプがラインアップする。専用棟には6室のペットフレンドリールームを設け、屋上にはドッグランを完備した。

標高2,500m相当の低酸素空間でトレーニングが可能な低酸素ジム「LOX-Fit」や、富士山を眺めながらの貸し切りサウナも用意。「ラテグラフィック」が監修するカフェレストラン「BASE445」では地元食材を活かした料理を提供する。ファミリーやグループ、愛犬とともにぜひ訪れてみては。

edit x seven(エディット バイ セブン)富士御殿場

住所/静岡県御殿場市東田中1179-1

https://editxseven.com/hotels/gotemba/

6. 【三重県・志摩】英虞湾に抱かれたリゾートヴィラで、海に飛び込み“ととのう”

「COVA KAKUDA(コーバ・カクダ)」は、2023年6月に三重県志摩市の伊勢志摩国立公園内、英虞湾の元真珠養殖場跡地に開業したスモールラグジュアリーなリゾートヴィラだ。大人が羽を休める憩いの場として、日本の美を昇華させるリトリートステイを提案する同施設は、英虞湾の持続可能な里海のサイクルを取り戻し、文化と環境の保全と再生を目指すことを目的にオープン。

入り江を望む全4棟のプライベートヴィラは、真珠養殖加工場の面影を残しつつリノベーションされているほか、真珠の核入れ体験、サンセットクルーズ、焚き火、薪割り体験などのアクティビティも充実している。料理は、「志摩の豊かな海と風景を連想させるもの」「身体と心が心地良くなるような作品」をテーマに、地元食材を活かした和食ベースでありつつ、洋の要素も感じる「里海Cuisine」を提供する。

特筆すべきは、伊勢の石風呂神事を現代風にアレンジした2つのサウナ。英虞湾を目の前に望むオーシャンビューの「SAUNA」と、伊勢地域に伝わる石風呂神事を現代風にアレンジした「ISHIBURO」はどちらも魅力的。間伐した周囲の木材を熱源としたサウナで心地よい汗を流した後は、目の前の海に身をまかせる。究極の“ととのい”体験が待っているはず。

COVA KAKUDA(コーバ・カクダ)

住所/三重県志摩市志摩町片田1397-14(伊勢志摩国立公園内)

https://cova-iseshima.jp

7. 【岐阜県・高山】標高1250m。雄大な紅葉に抱かれ、飛騨の文化を堪能

星野リゾートの温泉旅館「界 奥飛騨」は奥飛騨温泉郷のなかでも最古の歴史を持つ平湯温泉に2024年9月に開業。間もなく開業1周年を迎える。コンセプトは「山岳温泉にめざめ、飛騨デザインに寛ぐ宿」。施設全体に天然木と飛騨の技術を積極的に採用、全49室すべての客室に地元の伝統的な漆塗りである飛騨春慶や飛騨染、飛騨産業の曲木家具を配すなど、地域の文化に触れるひとときを演出する。

全国屈指の湧出量を誇る平湯温泉は、体の芯まで温まるナトリウム・カルシウムー炭酸水素塩・塩化物泉。奥飛騨の豪雪地帯で見られる「雪の回廊」をイメージしたユニークなデザインを採用した大浴場も個性的だ。頭上が開けた空間から昼は青空、夜は満天の星空を眺めながら湯が楽しめる。さらに中庭には、アカンダナ山を望む足湯も完備されている。

宿泊ゲストは無料で地域の文化体験「ご当地楽」に参加することができ、ここでは「飛騨の匠体験」として風呂敷用曲木ハンドルの制作を体験できる。なお、同施設は、標高1250mと北アルプスの山々に抱かれた環境に位置する。カエデやナナカマドの原生林が燃えるように色づく北アルプスの紅葉が楽しみながら、飛騨の文化に浸るスペシャルな秋を過ごそう。

界 奥飛騨

住所/岐阜県高山市奥飛騨温泉郷平湯138

Tel./050-3134-8092(界予約センター)

https://hoshinoresorts.com/ja/hotels/kaiokuhida/

8. 【奈良県・高畑】古都の魅力に浸る。奈良でリラックスして過ごす秋のひととき

2020年6月、奈良公園内にオープンした、スモールラグジュアリーリゾート「ふふ奈良」。今年開業5周年を迎えた同施設の建築デザインは、隈研吾建築都市設計事務所が担当しており、木目の美しい吉野杉をふんだんに使用し、古都奈良の景観を継承する大和張り、奈良格子、連子格子などを積極的に採用した。30室すべての客室が広さ70㎡以上、さらに全室にプライベートの露天風呂を配し、県内から運んだ天然温泉で満たしている。

ランドスケープ・アーキテクト・宮城俊作による園地とホテルの庭のランドスケープデザインは、計画地全体をひとつの庭に見立てた「庭屋一如」もコンセプトのひとつ。ロビーラウンジから見える、庭と建物が調和した庭園を愛でながら癒しのひとときを過ごせる。

歴史的な建物が紅葉に彩られる奈良の中心地で、古都の魅力にどっぷりと酔いしれて。

ふふ奈良

住所/奈良県奈良市高畑町1184-1

Tel./0570-0117-22(Small Luxury Resort総合予約センター)

https://www.fufunara.jp

9. 【岡山県・倉敷】築280年の歴史ある宿がリニューアル。神社や倉敷の景観を望む

築280年を超える歴史的建物を骨格とし、江戸時代からの蔵屋敷を改装した名旅館「旅館くらしき」が、2024年に大規模なリニューアルを慣行。岡山県倉敷美観地区の中心部に位置し、棟方志功や司馬遼太郎も定宿にしたという由緒ある宿は、「ここに住みたい」と思わせるような上質な和の空間へと生まれ変わった。

リニューアルに当たり、宿泊客室5部屋、レストラン、貸切風呂、共用部分を刷新。約280年前の米蔵を改装した「巽の間」からは、屋根瓦越しに阿智神社が望める。客室には高野槇の浴槽と坪庭を全室に完備、床暖房も設置した。

レストランでは、庭園を眺めながら、瀬戸内の旬の幸を盛り込んだ月替わりの滋味深い料理に舌鼓をうつ。庵治石の浴槽で半露天風呂気分も味わえるほか、貸切風呂「離れ湯」も魅力だ。より心地いい空間へと再生した名旅館は、備前焼見学や酒蔵体験、直島アートツアーなど、地域文化に深く触れる秋の旅のとっておきの拠点となるはず。

旅館くらしき

住所/岡山県倉敷市本町4-1

https://www.ryokan-kurashiki.jp

10. 【熊本県・上天草】一棟貸しのプライベートヴィラで、天草の島々や海の魅力を堪能

熊本県の南西部に位置する天草諸島。ラグジュアリーリゾートホテル「TAYUTA」は、島全域が雲仙天草国立公園に指定されている「樋合島」に佇んでいる。施設名は、「揺蕩う」という言葉に由来しており、日常から離れて豊かな時間の流れを感じてほしいという思いを込めた。

全12客室はすべて一棟貸しのプライベートヴィラ。周囲の自然と一体になれるように設計が施されており、海抜40メートルの高台から天草の島々や海をパノラマで望む絶景が広がる。敷地内の地下820メートルから汲み上げる自家源泉、茶褐色の「天草金泉」も見逃せない。

ほかにも、環境に配慮したオーガニックアメニティや、オーダーメイドのベッドなど、細部にまでこだわり尽くされている。夕食は本館棟の「restaurant U」で、地元食材30品目以上を用いた料理を提供。天草の海・山の幸を、一品ずつ丁寧に作り上げる。料理を引き立てる器も天草陶器にこだわり、五感で天草の魅力を味わい尽くせる贅沢なひとときだ。

TAYUTA(タユタ)

住所/熊本県上天草市松島町合津7488-1

Tel./050-1706-5284

https://amakusa-tayuta.com/

Text: Aya Hasegawa

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