「無言でスカートの足元を…」新幹線の窓際コンセント利用で物議　これ誰のもの？JR東海の回答は…

新幹線の充電コンセントをめぐって、SNSで「わざわざ窓際の席を予約していたのに、先に座っていた隣の席の人が充電していて迷惑だった」といった趣旨の投稿がされ、「自分も同じことされた」「でもそもそもコンセントって窓際の席の人のものかな？」と話題になっています。

最近では、全席に充電コンセントが設置されている新幹線もありますが、窓際や車両の一番前の座席のみという車両もあります。

そこで今回は、JR東海の広報担当に、「新幹線のコンセントの使い方」について詳しくお伺いしました。SNSでの「新幹線の充電コンセントへのコメント」とともに紹介します。

「あらかじめコンセントが設置されている座席をご指定いただくか…」

---全席にコンセントがついている車両はどのくらいあるのでしょうか？

「東海道新幹線には、全席にコンセントがついているN700Sという車両があります。JR東海の保有する東海道新幹線の車両のうち、2024年10月1日時点で46編成がN700Sです。JR東海の保有している新幹線の車両は130程度なので、半分より少ないくらいです」

※「編成」とは車両を数える単位のこと。現在の東海道新幹線はすべて16両で1編成

---半分弱くらいなのですね。窓際の席にしかコンセントがない車両の場合、「どの席の方が優先」というようなルールはありますか？

「窓際の席にしかコンセントのないN700Aタイプの車両にご乗車の場合は、あらかじめコンセントが設置されている座席をご指定いただくか、車内で車掌にお尋ねいただき、空席があればコンセントが設置されている座席へ変更をする取り扱いをします」

---コンセントのない席の場合は、車掌さんにお声がけすると良いのですね。

「コンセント設置座席が満席の場合は、ご相談いただければ、隣席をご利用のお客様へご協力いただくよう、乗務員からのご案内等も致します」

---乗務員さんから案内していただけるとスムーズでありがたいですね。コンセントは、どのような用途を想定されていますか？

「座席の電源容量は背面テーブルまたはコンセント横に記載の通り、AC100V，2A, 60Hzです。想定の用途としては、基本的にはパソコンやスマホの充電など、他のお客様のご迷惑とならないような利用方法を前提としています」

---ヘアアイロンなどは使用しても良いのでしょうか？

「ヘアアイロンのご利用についても、周りのお客様のご迷惑とならないよう、節度を持ってご利用いただきますようお願いします」

---座席ではなく洗面台にもコンセントがありますが、こちらの使用で注意すべきことはありますか？

「洗面台のコンセントについても、安全面に注意いただくとともに、他のお客様にもご配慮いただき、水濡れなどに気を付けながら譲り合ってのご使用をお願いいたします」

---洗面台で身支度を整えたい方も多いでしょうから、周囲を見ながら譲り合いが大切ですね。

窓際に座っていて、隣の席の人に壁際のコンセントを使われて嫌な思いをしたという方は少なくないようです。

無言で急に足元に手を伸ばされたら、驚いたり恐怖心を抱いてしまうのは当然のこと。まずは声をかけて尋ねてみるなど、配慮が必要ではないでしょうか。

一方、コンセントは窓際の席の人専用というわけではないので、お互い様という意見も。

また、全席にコンセントが設置されている新幹線に乗車した人たちからは驚きの声が上がっていました。

全席対応の車両が増えれば、こうしたトラブルも解消されるかもしれませんね。快適な移動環境の整備は、多くの乗客が望んでいるようです。

基本的にコンセントのある座席を予約した方が使用できますが、もし充電等が必要となった場合は、乗務員さんに相談すれば解決法を提案してくれるとのことです。

新幹線でのコンセント利用については、お互いへの配慮と思いやりが何より大切です。トラブルを避けるためにも、まずは一声かけてからの利用を心がけたいですね。乗客同士で譲り合いの精神を大切にした上で、もし何か困ったことがあれば乗務員さんにお声がけするのがよさそうですね。

取材協力：JR東海（公式Webサイト）

※本記事は2024年10月17日に配信した記事を再編集しています