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56歳男性「ここ1〜2年、太りやすくトイレが近くなった…」これって“男性の更年期”症状?【医師がズバリ回答】

  • 2025.8.17
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

長い間、頭痛が続いている上にトイレの回数も増え、日々の生活に不安を感じている方は少なくありません。
特に50代の男性がこのような症状に悩んでいる場合、それが「更年期」の影響かどうか気になるところですよね。実は、更年期といえば女性のイメージが強いものの、男性にも訪れる「男性更年期」があります。この記事では、頭痛と頻尿が更年期の症状と関係しているのか、その可能性や他に考えられる原因についてわかりやすく解説します。

男性にもある?更年期の特徴と「頭痛・頻尿」との関係

この1〜2年、頭痛が続いていて、太りやすいです。さらにトイレが近くなるので困っています。
これが更年期の症状でしょうか?(56歳 男性)

男性更年期とは、一般的に40代後半から60代にかけて男性ホルモン(テストステロン)の分泌量が減少することによって起こる身体的・精神的な変化を指します。

この時期、頭痛やめまい、イライラ感、疲れやすさなどの症状が現れることがあるのですが、頻繁にトイレに行きたくなる「頻尿」も関係している場合があります。男性ホルモンの減少は筋肉量や自律神経のバランスに影響し、膀胱や尿道の働きにも変化をもたらすことがあるからです。

とはいえ、頭痛や頻尿は他の疾患や生活習慣も要因になりえます。例えば、偏頭痛や緊張型頭痛が長期間続いている場合や、尿路感染症や前立腺肥大症などの泌尿器の問題もこれらの症状を引き起こす可能性があります。したがって、単に更年期だけが原因と決めつけることはできません。症状の程度や他の症状の有無を観察することが大切です。

体験談や専門家の見解から学ぶ、頭痛と頻尿の実態

男性更年期の場合、急激なホルモンバランスの変化に体が対応しきれず、身体のさまざまな部分で不調が現れます。また、ストレスや生活リズムの乱れ、睡眠の質の低下なども症状を悪化させることがあります。

医療の現場では、こうした症状についてまずは総合的な健康チェックを行い、必要に応じて血液検査や泌尿器系の検査をすすめています。治療はホルモン補充療法や生活改善、心理的サポートが組み合わされることが一般的です。もちろん、自己判断は避け、気になる症状がある場合は専門医に相談することが推奨されています。

頭痛とトイレの近さ、過ぎる更年期だけではないかも

男性が経験する長期間の頭痛と頻尿は、男性更年期の症状の一部である可能性もありますが、他の健康問題が隠れていることもあります。ホルモンの変化は確かに身体に影響を与えますが、同様の症状はさまざまな原因から起こることを知っておくことが大切です。日々の体調の変化を注意深く観察し、必要なときには専門の医療機関を受診して適切な診断とケアを受けることが快適な生活へと繋がるでしょう。


監修者:浅草橋西口クリニックMo 頴川 博芸

静岡県沼津市出身。日本大学医学部中退、東海大学医学部卒業、順天堂大学大学院医学研究科修了。順天堂大学医学部附属静岡病院で初期臨床研修修了後、順天堂大学医学部附属順天堂医院、越谷市立病院、順天堂大学医学部附属練馬病院などを経て現在は浅草橋西口クリニックMo院長、順天堂大学医学部附属順天堂医院食道・胃外科非常勤助手。資格は日本専門医機構外科専門医、日本温泉気候物理医学会温泉療法医、日本医師会認定産業医など。趣味は旅行。