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妊娠中も家族で楽しみたい! テーマパークでの過ごし方【医師監修】

  • 2025.7.23

体力を奪う高温の日が続きますが、夏休みにレジャーの計画をたてている妊婦さんも多いのでは。遊園地やプールなどテーマパークなどで家族や友人と遊ぶ場合、お腹の中の赤ちゃんはもちろん自身の体調も心配……。そこで、妊婦さんの過ごし方、持っていったほうがいいものなどをご紹介します。

いちばん怖いのが熱中症。妊婦は重篤化しやすい

――遊園地やプールなど、夏休みを利用してテーマパークで過ごす場合に気を付けることは何ですか?
「いちばんは熱中症。今年の夏も酷暑なので、こまめな水分補給が必要です。妊婦さんの場合、脱水症状になりやすく、症状としては気分が悪くなる、めまいがする、倒れることもあります。重篤化もしやすいので、こまめな水分補給と休息を欠かさないことが大切です」(三井先生)

――休息はどのようにとるのがおすすめですか?
「1時間に1回は必ず休憩しましょう。立ち止まるだけでなく、ちゃんとイスに座って、涼しい場所で休むことが大切。この時も水分をしっかりとってくださいね」(三井先生)

安定期に入っていても、リスクは変わらない

――テーマパークに行く場合、持っていくものは何ですか?
「冷却効果のあるネックバンドや携帯の扇風機など、歩きながら体を涼しくするグッズがあると便利ですね。また、何かあった場合のことを考えて、母子手帳とお薬手帳(服用している場合)は持っていきましょう」(三井先生)

――安定期に入っていれば、出かけてもリスクは小さくなりますか?
「誤解されがちなのですが、“16週を過ぎて安定期に入ればもう大丈夫”、ではありません。安定期に限らず、妊娠中は何が起こるかわからないもの。もちろん、出かけてはいけないということではありませんが、無理は禁物です。テーマパークに行くと楽しくなってしまって、ついつい無茶をしてしまいますが、妊娠中であることを忘れずに行動してください」(三井先生)

――確かに、上のお子さんがいる場合などは無理しがちですね。
「上のお子さんがいる場合は、もしもご自分の体調が悪くなったときのことを考えて、自分以外にお子さんのお世話できる大人が一緒にいてくれると安心ですね」(三井先生)

プールや温泉に行く場合、感染と転倒に気を付けて!

――プールに出かける場合の注意点はありますか?
「衛生面での注意が特に必要。プールには不特定の人が入っているので、やはりばい菌が心配です。膣からばい菌が入ることで膣炎になる可能性もあります。水中だけではなく、不特定多数の人が使う敷物などにベタッと座るのも妊婦さんにとっては感染のリスクが。温泉も同じことが言えます。どちらも入ってはいけないとは言いませんが、シャワーをしっかり浴びる、膣をキレイに洗うなど、清潔にすることを心がけてください。また、お腹が大きくなってくるとバランスを崩しやすくなるため、プールサイドを歩くときは滑って転ばないように気を付けてましょう」(三井先生)

夏休みの計画を立てている妊婦さんが多いと思いますが、お腹にいる赤ちゃんのことを考えながら行動すること、行き先を考えることが必要。充実した夏休みを過ごすためにも、参考にしてください。

教えてくれたのは…国立研究開発法人 国立成育医療研究センター 周産期・母性診療センター 不育診療科 診療部長 三井真理先生

【PROFILE】日本大学大学院医学研究科博士課程修了。医学博士。日本周産期・新生児医学会認定 周産期(母体・胎児)専門医・指導医。日本産婦人科学会認定 産婦人科専門医・指導医。


取材・文=夏目 円

※ 画像・文章の無断転載はご遠慮ください。
※※本記事は、FASHION BOXにて2024年7年26日に公開された記事です。情報は公開当時のものです。

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