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「間違いなく人生で1番観た映画」「30回以上は観てる」“10回以上のリピーター”相次ぐ異例事態…「神がかってる」色褪せない逸作

  • 2025.9.12

ドラマや映画の中には、原作の魅力を映像で見事に表現し、観客から大絶賛された実写化作品があります。今回は、その中から5本をセレクト。本記事ではその第4弾として、映画『ソラニン』(アスミック・エース)をご紹介します。ある日、突然、最愛の恋人を事故で失った芽衣子――。クライマックスのライブで歌い上げた青春の痛みと再生の物語とは――?

※本記事は、筆者個人の感想をもとに作品選定・制作された記事です
※一部、ストーリーや役柄に関するネタバレを含みます

あらすじ

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インタビュー宮﨑あおい(C)SANKEI
  • 作品名(配給):映画『ソラニン』(アスミック・エース)
  • 公開日:2010年4月3日
  • 出演: 宮﨑あおい(井上芽衣子 役)

映画『ソラニン』の物語は、東京の片隅で暮らす若い男女の揺れる日常から始まります。

OL2年目の芽衣子(宮﨑あおい)は、やりがいのない仕事や人間関係に疲れ、思い切って会社を辞めました。恋人の種田(高良健吾)は大学時代からのバンド仲間と音楽活動を続けているものの、生活のためのアルバイトに追われ、夢から遠ざかる日々。二人は多摩川沿いの小さなアパートで同棲を続けながらも、未来の見えない焦燥を抱えていました。

やがて、芽衣子のひと言に背中を押された種田は「これでだめなら解散」と覚悟を決め、バンド“ロッチ”の仲間たちと楽曲『ソラニン』を完成させます。そしてレコード会社へ持ち込むものの、期待した反応は得られず、かつての日常に戻ろうとしていました。

そんな矢先、突然の事故。種田は帰らぬ人となってしまいます。

喪失の痛みに立ち尽くす芽衣子…。
それでも残された仲間たちと向き合い、種田が遺した「ソラニン」を歌うことを決意します――。

累計90万部を突破した青春コミックが描いた恋と喪失

映画『ソラニン』は、浅野いにおさんの同名コミックを実写化した青春映画です。単行本は累計90万部を突破し、世代を超えて支持されている浅野いにおさんの代表作のひとつ。

監督を務めたのは、これまでFUNKY MONKEY BABYS木村カエラいきものがかりYUIなど数多くのミュージックビデオを手がけ、本作で長編映画デビューを果たした三木孝浩さんです。

主演は『舟を編む』『世界から猫が消えたなら』『クレイジークルーズ』の宮﨑あおいさんと、『劇場版 アナウンサーたちの戦争』『罪と悪』の高良健吾さんで、そのほか桐谷健太さん、ロックバンド・サンボマスター近藤洋一さん、伊藤歩さんらが脇を固めています。

タイトルの『ソラニン』は、ジャガイモの芽に含まれる毒素を意味し、多量摂取すると中毒を引き起こす一方で、植物の成長には不可欠な成分でもあります。この二面性が、停滞と成長、痛みと再生という作品のテーマを象徴的に表現しています。

映画版では、宮﨑あおいさん自らがギターを弾き、歌うライブシーンが大きな見どころとなっており、劇中歌と主題歌をASIAN KUNG-FU GENERATIONが担当。バンド仲間を演じるキャストたちも吹き替えなしで楽器演奏を披露し、音楽的要素の強い作品に仕上がっています。

「ライブシーンだけで神映画」と絶賛が集まったラスト

映画『ソラニン』は、誰もが人生で経験する「迷い」と「選択」を真正面から描いた青春映画です。

監督の三木孝浩さんは、特別な人の物語ではなく、誰にでも起こり得る状況を描きたかったと語り、原作者の浅野いにおさんもまた、登場人物と同じ年代を生きていた当時の自分の“不安やぬるま湯のような日々”を重ねて描いたと振り返っています。進む道が見えない苦しみと、それでも一歩を踏み出さざるを得ない瞬間を、そのままの姿で描いているのです。

このテーマがもっとも鮮やかに映し出されるのが、クライマックスのライブシーンです。芽衣子がギターを手にして歌う姿は、技術ではなく心そのものが伝わり、観客を圧倒しました。

SNSでも「ライブシーンだけで神映画」との声が寄せられており、まさに作品全体を象徴する場面です。また「15年経っても神がかってる」「何度でも観れる最高の映画」と絶賛する声や、「映画館で10回以上は観た」「20回以上観てる」「間違いなく人生で1番観た映画」「30回以上は観てる」など、桁違いのリピーターが多く見受けられました。

その歌声には「上手いとか下手とか関係なく、魂で歌っているのが伝わってくる」と語られるほどの力があり、なかには「ソラニンを聴くと、あの場面がよみがえって泣けてしまう」という人もいます。年月を経ても、音楽と物語が一体となって心に残るのは、まさにこの作品の大きな魅力でしょう。

青春の痛みと再生をスクリーンに刻んだ映画『ソラニン』は、いまも多くの人にとって忘れられない実写化映画の名作です。


※記事は執筆時点の情報です