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小学校の先生が紹介した実験 水と尿素で起きた“予想外の変化”が話題に

  • 2025.8.25
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photoAC(画像はイメージです)

夏休みの自由研究にぴったりな科学実験。最近では書店や文具店などで販売されている「実験キット」でも手軽に取り組めますが、少し物足りないと感じている子もいるかもしれません。

あっこ小学校教諭(@akko.teacher_asobi)さんが、「科学実験をレベルアップさせる“ある方法”」についてInstagramに投稿し、注目を集めています。

いったいどんな方法なのでしょうか?

気になる投稿が、こちら!

 

投稿者さんは、以前に「尿素と水を加えて一瞬で温度を下げる実験」について紹介しています。今回は尿素の「追加実験」です。

まずは「尿素と水を加えて一瞬で温度を下げる実験」を見ていきましょう。

こちらの実験では、ジップロックに紙コップ1杯分の尿素を入れたものと、アルミホイルで作ったコップの中に100mlほどの水を用意します。

水の入ったアルミホイルコップのフタを閉じ、尿素入りのジップロックに入れて閉じます。そして、ジップロックの上からアルミホイルを叩いて水を出すと、水と尿素が混じり合って温度が13℃ほど急激に下がるのです。

この実験だけでも十分に楽しく、学びのあるものですが、今回紹介している尿素の「追加実験」をすることでより学びが深まるとのこと。

今回の実験で準備するものは、次の5つです。

  • プラコップ
  • 尿素
  • 電子ばかり
  • 温度計

今回の実験では、水の量や尿素の量を変えて実験を行っています。それぞれの量によって、温度変化がどうなるのかを予想しながら取り組むことで、理解をより深められるそうです。

最初に、水と尿素の量を同じ30gにして実験をします。26℃だった水温はどうなるのでしょうか。

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出典:あっこ小学校教諭(@akko.teacher_asobi)さん

プラコップの中に入った水に尿素を混ぜると、温度は急激に下がり、4.6℃になりました。あっという間に約21℃も下がるとは驚きですね。

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出典:あっこ小学校教諭(@akko.teacher_asobi)さん

実験はこれだけで終わらず、次は水を50gに、30gの尿素を混ぜます。先ほどとは違い、尿素よりも水が多い場合はどうなるのでしょうか?

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出典:あっこ小学校教諭(@akko.teacher_asobi)さん

温度は8.2℃に下がりました。26℃あった水温から17℃ほど下がっていますが、先ほどよりも下がりにくくなっていますね。

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出典:あっこ小学校教諭(@akko.teacher_asobi)さん

さらにこの後、水の量を70gに増やして30gの尿素を混ぜたところ、温度は9.9℃となり、より温度が下がりにくくなるという結果に。

そこで次は、水の量を30gに戻し、尿素の量を増やしていきます。水30gに、尿素40gを混ぜてみると、温度変化はどのようになるのでしょうか?

すると、4.7℃になり、最初の水30gと尿素30gを混ぜた時と同じような下がり方をしました。

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出典:あっこ小学校教諭(@akko.teacher_asobi)さん

さらに、尿素の量を増やし、50gにしてみます。ここで大事なのは、「尿素が40gだと…」と比較して考えてみること。

「さらに温度は下がるのではないか?」「30gと40gではあまり変わらなかったから、今回も変わらない?」など、予想してみることで、学びも深まりそうですね。

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出典:あっこ小学校教諭(@akko.teacher_asobi)さん

結果は4.8℃となり、尿素が40gの時とあまり変わらない温度変化となりました。

尿素を増やしてみても、温度の下がり方はあまり変わらないことが分かりましたね。最後に、これまでの結果をまとめたものを見てみましょう。

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出典:あっこ小学校教諭(@akko.teacher_asobi)さん

最初に行った、「水30g、尿素30g」を基準にして考えた時に、水の量が多くなると温度は下がりにくくなることが分かりました。

また、尿素の量を多くすると、一見さらに温度が下がりそうにみえるものの、実は「同じ質量比(温度が同じ)」の時が、一番温度が下がりやすいという結果になりました。

こうして、条件を変えながら実験して比較することで、新たな気付きが得られそうですね。

販売されている「実験キット」でも、追加実験はできるとのこと。「〇〇をしたらどうなるのかな?」「〇〇の量を変えてみたら?」など疑問をもち、自分の予想を立てて実験することで、さらに充実した研究になるようなので、挑戦してみるのもいいかもしれませんね。

取材協力:あっこ小学校教諭(@akko.teacher_asobi)さん