朝ドラに投入された“大胆すぎる演出”が話題に「なんて斬新」「見覚えのある」わずかな時間で爪痕を残す『あんぱん』【１週間解説】　

2025.8.31

今田美桜がヒロインを務めるNHK連続テレビ小説『あんぱん』は、第22週「愛するカタチ」が放送された。詩の才能を絶賛する八木（妻夫木聡）に背中を押され、嵩（北村匠海）は詩を書き進める。一方、メイコ（原菜乃華）は健太郎（高橋文哉）との関係に悩んでいた。この記事では、一週間の見どころを視聴者の反応とともに振り返る。

※以下本文には放送内容が含まれます。

やさしい詩

嵩は、あんぱんを配る丸々としたおじさんの絵が評価されず落ち込んでいた。のぶ（今田美桜）はその絵を好きだと伝え、嵩を励ます。ある日カフェでメイコと出会った嵩は、のぶには秘密にしてほしいと口止めする。

やがて迎えたのぶの誕生日。祝福に来たメイコからその話を聞き、動揺するのぶの前に嵩が帰宅する。実は、のぶを喜ばせるために自費出版で詩集を作り、プレゼントしようと考えていたのだ。心のこもった贈り物に喜ぶのぶだった。

蘭子の変化

八木の発案で、嵩の詩とイラストを使った陶器が追加注文されるほどの人気に。さらに詩作を求める八木に、のぶは漫画家なのだから詩ばかりは無理だと反論する。だが嵩は「言葉が次々に浮かぶ」と詩を書き続ける。八木はその才能を確信し、出版部を立ち上げて詩集を出そうと提案する。

嵩が描いた八木のイラストを見て、「子どもたちにプレゼントを渡すとき、いつもあんな風に抱きしめてあげるんですか？」と聞いた蘭子（河合優実）。八木は、子どもたちが生きていくのに必要なのは食べ物や住まい、音楽や詩の他に「人の体温だ」と言う。八木がたくさんの子どもたちを抱きしめてきたことを思い、「そういう八木さんを、誰か抱きしめてくれる人…」と言いかけた蘭子は、恥じらってその場を後にする。

蘭子が八木に想いを寄せていることがわかり、視聴者からは「いよいよ蘭子が恋に迷う時がきたのかな」と蘭子のその後に期待する声や、蘭子演じる河合優実の演技力に「数十秒の演技でも引き込まれます」「大人の女性の妖艶さを感じ、心を鷲掴みにされた」など絶賛の声も相次いでいる。

メイコの秘めた思い

嵩の詩集出版が決まり、のぶは大喜び。八木の仕掛けで開かれた一風変わった会場でのサイン会も成功に終わる。数日後、柳井家を訪れたメイコは、のぶと嵩の関係を羨ましそうに見つめる。

三姉妹で集まった蘭子の部屋で、メイコは心に秘めた願いを明かす。自分たちが一番美しかった頃には、戦争があってその身を着飾ることはできなかった。母親になった今でも、お洒落をして健太郎と街を歩いてみたいと願っていたのだ。

その後、嵩はメイコのことを思って書いたという、笑顔の裏に孤独を抱える心情を綴った詩を健太郎に見せ、のぶと共に健太郎の背中を押す。健太郎はメイコに会いに行き、“一番綺麗だ”と改めて愛を伝えたのだった。

嵩へのファンレター

嵩にファンレターを送った小学生の中里佳保（永瀬ゆずな）が、祖父・砂男（浅野和之）と柳井家を訪れる。歓迎するのぶと嵩に対し、佳保は冷たい態度をとり辛辣な言葉を浴びせる。だが、壁に飾られた“太ったおじさんの絵”には関心を示すのだった。一方で映画談義に花を咲かせた蘭子と佳保。砂男は佳保が経験した辛い出来事を語り、嵩の詩集に救われたことを感謝する。

今回のエピソードは、脚本家である中園ミホ本人が、やなせたかしと実際にペンフレンドだったと言う事実に基づいて作られている。

のぶの幼少期を演じた永瀬ゆずなが、本ドラマ2役目として登場にSNSでは「見覚えのある名前だなぁと思ったら」「なんて斬新な演出」と驚きの声があがっている。また、佳保の歯に衣着せぬ物言いに「めっちゃド失礼で笑ってしまった」「失礼過ぎるキャラに愕然」という意見や「私はこういう子好き」「永瀬ゆずなさんの演技力が今日イチでした」など様々な感想が飛び交っている。

羽多子との新生活

のぶと嵩は新居へ移り、羽多子（江口のりこ）と同居を始める。そんな中、羽多子が嵩宛のラジオドラマ脚本依頼を受けてしまう。戸惑う嵩に謝るのぶだったが、彼はふとある絵を取り出し物語を語り始める。その話に心を動かされたのぶは挑戦を後押し。母と子を題材にした物語を書くことをためらっていた嵩は筆を執り、完成した『やさしいライオン』がやがて電波に乗って流れる。

嵩が詩集出版や脚本依頼など新たな挑戦を重ねる一方で、のぶや周囲の人々との関係性にも揺れ動きが見られる1週間となった。次週は2人の歩む道がどのように広がっていくのか、ますます目が離せない。

連続テレビ小説『あんぱん』毎週月曜〜土曜あさ8時放送
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