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「故人の遺品」どう整理する?→後悔しないための“心とモノの整理術”を【整理収納アドバイザー監修】

  • 2025.7.25
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

大切な人が亡くなり、遺品を整理することは誰にとっても辛い経験です。

思い出が詰まった品々をどう扱うべきか、迷いと戸惑いが交錯しますよね。「故人の遺品を手放すべきか?」「どうやって心の整理をつければいい?」そんな悩みに寄り添い、後悔しない方法をご紹介します。

整理収納アドバイザーの知見をもとに、心とモノの両面から整理術を学び、穏やかな一歩を踏み出しましょう。

遺品整理で直面する複雑な感情と課題

遺品整理は単なる片付け以上の意味を持ちます。故人の思い出や歴史が詰まった品物を手放すことは、悲しみや寂しさ、時には罪悪感を伴います。遺族は「いつまで持ち続けるべきか」「処分したら後悔しないか」と悩みがちです。こうした感情が整理を遅らせる大きな原因の一つです。

一方で、遺品が多すぎる場合や、すぐに住環境を整えなければならない場合もあります。分別や処分の方法、形見分けのタイミングなど、現実的な問題も多くあります。心の整理は時間をかけて、自分のペースで行うことが大切です。

また、遺品整理には「心の準備」と「具体的な手順」の双方が必要です。これが整った時、初めて遺品はただの物から心の支え、そして新しい階段へ進むための糧へと変わっていくのです。

実践編:後悔しない遺品の整理収納のポイント

具体的な遺品整理の進め方としては、まず「分類」が肝心です。「思い出品」、「貴重品」、「再利用したいもの」、「処分するもの」の4つに大別しましょう。次に、「形見分け」は故人と親しかった人との話し合いで決めるとトラブルを避けられます。

整理する際は、以下のポイントを意識することをおすすめします。

1.初回は感情的になりやすいため、軽く触れる程度にとどめる

2.写真や手紙など形見として残したいものは大切に保管する

3.不要品はリサイクルや寄付も検討し、環境にも配慮する

4.専門の遺品整理サービスを活用し、プロの力を借りるのも一つの方法

たとえば、故人の服を捨てるのは辛いですが、思い切って誰かに譲ることで新しい価値が生まれます。また、写真や思い出の品はデジタル化して保存する方法もあります。アプリやネットのサービスを利用してデジタルとして保存することができます。そうすることで物理的な負担を減らしつつ、心の中にずっと残せます。

また、心の整理がつくまでは一時的な保管場所としてトランクルームなど外部の保管場所を確保し、そこに収納、保管することもお勧めします。

整理の過程で大事なのは「自分を責めない」こと。一歩ずつ進め、無理のない範囲で区切りをつけましょう。

穏やかな未来へ:遺品整理は心の整理でもある

遺品整理は故人への最後の想いを形にする作業でもあります。後悔しないためには、自分の心としっかり向き合うことが欠かせません。今回ご紹介したように、分類や話し合い、思い出の保管法などを参考に、自分なりのペースと方法を見つけることが大切です。

心が整理されると、不思議と遺品を手放す決断も前向きになり、新しい一歩を踏み出せるようになります。整理収納アドバイザーの声を借りれば、遺品整理は悲しみを癒し、未来への扉を開く実りある時間にもなりうるのです。

誰もが通る人生の節目。だからこそ、焦らずゆっくり、心とモノの整理をして、納得できるかたちで進めていきましょう。


監修者:坂上 正洋(株式会社ストレージ王 経営企画室/ 整理収納アドバイザー)
https://www.storageoh.jp/
株式会社ストレージ王は、セルフストレージ方式のトランクルームの企画・開発・運営・管理を手がける企業。現在、東京・岡山を中心に205店舗、約11,800室以上のトランクルームを展開している。 トランクルームは、季節家電や衣類の保管、コレクションや思い出の品の収納、住空間の調整、防災備品の保管など、様々な用途で利用されている。