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『名探偵コナン』史上唯一、“異例の結末”が描かれた伝説の神回…コナンの原点となった“禁断の事件”

  • 2025.7.25

『ピアノソナタ“月光”殺人事件』は、コナンファンの間で“神回”と呼ばれ、語り継がれるエピソードです。なぜこのエピソードは“神回”と呼ばれているのか?

本記事では、この名探偵コナンの中でも特に人気の高いエピソードを深掘りしていこうと思います。

この回が“特別な回”と呼ばれる理由

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(c)青山剛昌/小学館・読売テレビ・TMS 1996

『ピアノソナタ“月光”殺人事件』は、原作7巻・アニメでは第11話で放送されたエピソードです。

謎の男性から届いた手紙をもとに“月影島”を訪れたコナンたち。手紙の差出人が12年前に死亡していたことを知り、新たに発生した連続殺人事件を捜査していく――というストーリー。

この話を語る上で欠かせないのが、この事件はコナンが唯一“犯人を自殺”させてしまった事件である、という点でしょう。

コナンは作中で「推理で犯人を追い詰めて死なせてしまうような探偵は殺人犯と変わらない」と発言しており、“犯人を死なせない”という絶対的な信条を持っていることが分かる描写は多数存在します。

原作者の青山剛昌先生は、『ピアノソナタ“月光”殺人事件』を“コナン唯一の犯人を死なせてしまった事件”と認め、『青山剛昌30周年本』103頁にて以下のように発言しています。

この事件は、コナン=探偵像の逆説を描いた“唯一の例外”でした
出典:『青山剛昌30周年本』103頁

以降、「犯人は絶対に死なせない」というコナン像を固めたとされています。

コナン役の声優・高山みなみさんも、このエピソードについて、KADOKAWA発行の総合エンターテイメント誌“エンタミクス”や、『名探偵コナンカラーイラスト全集―The complete color works』に掲載された青山剛昌先生とのスペシャル対談で以下のように発言しています。

ずっと心の中にあり、これからも心に留めて演じていきます
出典:『エンタミクス』2014年5月号98頁 KADOKAWA 2014年3月20日
印象に残るのは”月影島”の事件
出典:『青山剛昌×高山みなみスペシャル対談!!』『名探偵コナンカラーイラスト全集―The complete color works』小学館 2003年4月

コナンが求める探偵像を確立させ、原作者・声優・ファンの心に深く残っていることから、本事件は名探偵コナンの中でも“特別な回”として語り継がれているのです。

アニメ版でも制作スタッフのこだわりが

アニメ版の音響では、通常のBGMよりも不協和音を多用し、緊張感を演出。特に“月光ソナタ”は、ピアニスト役のキャラクターが実際に演奏する場面のため、アニメ用に録音された特別版が使用されています。

2021年にはアニメ放送1000回記念の“再起動版”でこの回がリメイクされ、プロデューサーの米倉功人さんはTV LIFEの公式サイトで以下のように語りました。

伝説の神回に参加できて幸せ
出典:『『名探偵コナン』再起動(リブート)される神回は「ピアノソナタ『月光』殺人事件」』TVLIFEweb 2021年02月03日配信

旧版ではコナンの感情表現がやや強調されていましたが、リメイク版ではそれが抑えられ、より原作に近い印象となっています。旧版ではカットされていた原作のセリフも登場し、製作陣のこだわりが垣間見えます。

これらの裏話からも、アニメ制作スタッフにとってもこのエピソードが“特別な回”と認知されていることがよく分かるでしょう。

『ピアノソナタ“月光”殺人事件』はコナンに関わる全ての人にとって心に残る大切なエピソード

青山剛昌先生はこの回について、“犯人を死なせてしまった唯一の例外”と位置づけており、それ以降コナンは“犯人を死なせず、罪を償わせる”探偵像を確立したと語っています。事件の異例性からもわかるように、このエピソードは青山作品の中でも特別な意味を持つ回といえます。

今日に至るまで長きにわたって人々を虜にし続ける『名探偵コナン』の“探偵としての美学”の礎を作った本エピソード、まだ観ていないという方はぜひチェックしてみてくださいね。


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[番組URL]https://abema.tv/video/title/415-8
【(c)青山剛昌/小学館・読売テレビ・TMS 1996】