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「ガチでどゆこと」「過激すぎて観て後悔」“異常な描写”に視聴者騒然…「そう来るか」“衝撃の結末”に賛否分かれた名映画

  • 2025.7.15

映画『隣人13号』は、いじめられていた少年の壮絶な復讐劇です!先にネタ明かしをすると、最終的にこの復讐は、少年の妄想であり、実際はいじめていた子と仲直りするというオチになっています。サスペンス作品ではおなじみの二重人格設定ですが、今作では、この二重人格を2人の俳優が演じていることで話題となり、さらには悲鳴があがるほどの怪演ぶりに注目が集まりました。今回は“幽霊より人間のほうがずっと怖い!ホラー・サスペンス作品”5選をセレクト。本記事では、第1弾として映画『隣人13号』をご紹介します。

※本記事は、筆者個人の感想をもとに作品選定・制作された記事です。
※一部、ストーリーや役柄に関するネタバレを含みます。

妄想か?現実か?トラウマを抱えた少年の壮絶な復讐劇

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(C)SANKEI
  • 作品名(配給):『隣人13号』(メディア・スーツ アミューズソフトエンタテインメント)
  • 公開日:2005年1月28日

あらすじ

主人公・村崎十三(小栗旬)は、過去に酷いいじめを受けていました。小学校も卒業に近づいた時、十三は、いじめの首謀者赤井トール(新井浩文)から硫酸を顔にかけられ、酷い後遺症を負いました。十三は、いじめの首謀者赤井への復讐を果たすため、地元に戻り、赤井が働いている会社に入社します。そして、大人になった今でも赤井はやはり十三をいじめだすのです。この時、スイッチが入ったかのように、十三の中にもうひとりの人格が現れます。十三のなかのもう一人の人格は「13号」(中村獅童)という名前で、非常に凶暴なキャラクターです。

十三は赤井家族の階下に引っ越します。ある日、赤井の妻のぞみ(吉村由美)がミカンのおすそ分けに訪ねてきた際、のぞみに映画の鑑賞券を渡し、自分が子供を預かるので夫婦で映画に行くことを勧めます。そして、十三はトイレでもう一つの人格、13号に変貌して、赤井の子供、勇気(仲條友彪)を殺そうとします。しかし、死神(松本実)が登場し、結局、勇気が死神に誘拐されてしまいました。勇気が返ってこないことを心配した赤い夫婦が、十三の部屋をのぞくと……?

二重人格を敢えて2人の俳優で演じるバイオレンスホラー映画

映画『隣人13号』は、過激な描写を含むバイオレンス映画です。主人公・村崎十三が復讐をするため、二重人格を使って小学校時代のいじめの首謀者である赤井に立ち向かいます。

二重人格を用いたドラマや映画はよくありますが、ほとんどの場合一人二役で演じています。しかし、映画『隣人13号』の村崎十三は、十三の時を小栗旬さん、13号に変貌した時を中村獅童さんと、2人で演じているため、激しい変貌ぶりが表現されています。

二重人格の2人のそれぞれの演技に視聴者は、「一目見てこいつはヤバいと思わせる13号役の中村獅童が怖すぎる! 」「容赦ないグロさ…中村獅童こわすぎ」「村崎の内面世界で裸ダンスを披露する小栗旬と中村獅童がかっこよくて謎の中毒性がありました」「中村獅童と小栗旬が裸で踊り狂ってるシーンがおすすめ」などの声が集まっていました。

この“裸踊り”のシーン、視聴者からの反響が大きい場面となっています。「真っ赤なお部屋で裸ダンスめちゃくちゃ好き」「謎の中毒性がありました」「ほんとすごい」という声の一方で「ダンスが気持ち悪くて…」「ガチでどゆこと」「過激すぎて観て後悔」と戸惑う声が集まっていました。

このシーンは、十三の葛藤や衝動、トラウマなどを表現しているもの。いじめの傷、暴力をすることで自分の中に生まれた快感に合わせて、罪悪感が混じった心を表しているようです。視聴者の中では理解している人と、不思議で仕方がないと理解ができない人がいたようです。

“衝撃の結末”に賛否の声

最終的に、十三の中のもう一つの人格、13号が犯してきた数々の残虐な復讐、これはすべて妄想だったようです。なぜなら、復讐心を燃やして実行しようとする前に、赤井が十三に謝罪をしています。現実の世界では、赤井からの謝罪で13号は生まれてきていません。妄想の世界では赤井に復讐、現実の世界では仲直りするという結末です。

はっきりと名言はされていませんが、考察してみると、13号のシーンはすべてにおいて妄想だったということになりますよね。13号のシーンは、赤井から謝罪などなく、復讐心を燃え滾らせたまま大人になったら...の仮定の妄想ということでしょう。要するに子供の十三は、勇気をもって反撃することで、赤井に打ち勝つことができたということです。

そういう流れもあり、視聴者は「妄想で良かった」「いじめられっ子に勇気を出せというメッセージだったのかな?」「復讐からは何も生まないことを伝えたかったように感じる」「ラストはそう来るかと唸ってしまった」などの声が集まっていました。一方で「え?これ全部妄想?」「ここまで激しくやっておいて妄想は萎える「話はおもしろいけど最終的に心に残らないな」などの声もあり、賛否両論が分かれていました。

賛否両論がある映画ではあるものの、衝撃とパンチ力は抜群の映画『隣人13号』、ぜひ夏の夜にご覧になってみてはいかがでしょうか。


※記事は執筆時点の情報です