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毎日『エナジードリンク』を飲み続けるとどうなる?! → 実は身体に起きている、“危険な変化”とは?【管理栄養士が監修】

  • 2025.7.11
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

仕事や勉強、家事などで朝から晩までフル回転の現代人にとって、エナジードリンクは手軽な『元気補給』として人気ですよね。でも、毎日の習慣として続けていると、意外な健康被害が潜んでいることをご存じでしょうか?

一見、パッケージのキャッチコピーや広告を見る限りは「疲れ知らず」や「集中力アップ」の救世主のようですが、実はカフェインや糖分の過剰摂取以外にも、知られざる身体への負担があることも。

この記事では、毎日エナジードリンクを飲むことのリスクや注意点を、わかりやすく掘り下げていきます。

エナジードリンクがもたらす身体への多角的な影響

まず、エナジードリンクにはカフェインが多く含まれていることが大きな特徴です。

エナジードリンク1本のカフェイン量は製品にもよりますが約80〜160mgあり、これはコーヒー1杯(約90mg)から2杯ほどに相当することもあります。カフェインは適量であれば覚醒効果や集中力UPに役立ちますが、毎日大量に摂り続けると不眠、イライラ、動悸、高血圧など身体の不調を起こしやすくなります。

さらに、エナジードリンクは糖分も多く含まれていることが一般的で、毎日摂取を続けることで肥満や糖尿病のリスクを高める可能性があります。特に運動不足の人や甘いものを控えている人は注意が必要です。加えて、ビタミンB群やタウリンなどの成分も入っていますが、これらはサプリメントとしての効果は限定的で大きな効果は期待できず、過剰摂取すると体内バランスが崩れることもあります。

また、カフェインと糖分以外にも、毎日の摂取でありがちな『エナジードリンク依存』問題も。疲れを感じる度に手軽なエネルギー補給に頼っていると、根本的な体調管理が後回しになり、身体の疲労や不調を見過ごしやすくなります。

生活習慣や体調を崩す意外な要素と具体例

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

エナジードリンクの害は、目に見えにくい慢性的な体調不良にもつながります。

例えば、カフェインが夜の睡眠を妨げることで慢性的な睡眠不足を引き起こし、日中の集中力低下やストレス増大、さらには免疫力の低下に結びつくことも指摘されています。良質な睡眠は健康維持に不可欠なので、習慣的な摂取は要注意です。

また、特に若い世代の中には、長時間のゲームや勉強の合間にエナジードリンクを繰り返し飲むケースがあり、この場合心臓に負担がかかることもあります。心拍数の異常や高血圧を引き起こすリスクが高くなるため、健康診断の際に異常が確認されることも珍しくないのです。

こうしたリスクを減らすためにESFA(欧州食品安全機関)の基準によって推奨されるのは、カフェインの1日摂取量を400mg以下(健康な大人の場合)に抑え、糖分も控えめにすること。また、疲労感が強い場合はエナジードリンクに頼らず、しっかり睡眠をとる、水分補給には無糖のお茶や水を選ぶなどの工夫が必要です。時には肉や魚・卵から良質なタンパク質、果物・野菜・海藻類などからビタミンミネラルを自然の食材からエネルギーを補給することも、身体には優しい選択と言えるでしょう。

エナジードリンクは適量と時間を考えて上手に付き合おう

毎日のエナジードリンクは便利で即効性があり、一時的なパフォーマンス向上には役立つ一面があります。しかし、継続的な大量摂取はカフェイン過剰、不眠、心拍の乱れ、さらには糖分過多による生活習慣病のリスクを高める恐れがあるのです。

何より見落としがちなのは、エナジードリンクに頼り続けることで根本の疲労や不調を見過ごしてしまうこと。身体のシグナルに耳を傾け、適量を守り生活リズムや食生活を整えることが、健康的にエナジードリンクと付き合う秘訣と言えるでしょう

あなたの元気の源が、長期的な健康につながる選択となるように、正しい知識を持つことが大切です。


監修者:森岡真衣(管理栄養士)
美容栄養学専門士・フードスペシャリストの資格を活かし、主に女性の体質改善・ダイエットサポートを目的とした栄養指導を実施。オンラインダイエット講座の開発・運営を行うほか、メディア記事の監修、レシピ制作、美容クリニックの食事サポートなど多方面で活動。
現場経験に基づいた、わかりやすく実践しやすいアドバイスを強みとする。

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