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患者「なめとったらあかんぞ!」病室から姿を消した患者→発見されるも逆上、“思いもよらぬ行動”にヒヤッ

  • 2025.7.28
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画像:PhotoAC ※画像はイメージです

皆さま、こんにちは。現役看護師のsaoriです。

自分の思い通りにならないと、怒鳴ってどうにかしようとする人に出会ったことはありませんか?

私が病院で働いていた頃、とても印象的な患者さんと出会いました。「そうですね、はい、はい……」と傾聴しながら対応することが多かったのですが、その方は一筋縄ではいかず、ある日、思いがけない行動に出たのです。

今日はそんなびっくりする行動に出た患者さんのお話をしたいと思います。

思い通りにならないと怒る患者さんが入院した

それは、私が日勤で働いていたある日のこと。

脳外科にAさんという患者さんが入院してきました。Aさんは少しせっかちで、気が短いタイプの方。

何か気に入らないことがあるとすぐに「なんでそうなってんねん!」と大きな声で怒鳴ってしまう性格でした。

ある夜勤の日、離院しようとしたAさん

ある夜勤の日。夜中のラウンドでAさんの病室を訪れると、なんと姿が見当たりません。

「え? どこに行ったの?」と慌てて夜勤の同僚と手分けして探し回ると、病院の出口付近でAさんを発見。

当時の病院では離院は禁止されていたため、私たちは急いで対応。

Aさんをベッドごとナースステーションの近くに移動し、しばらく目の届くところで看護することにしました。

「監視されている!」と怒りモードのAさん

そのことを「俺をこうやってどこにも行かんように監視しやがって!」と怒り始めたAさん。

「病院の決まりとして、病院から出ちゃダメなんです。念の為に目の届くところで看護させてください」と説明するも受け入れず、変わらず大声で怒鳴りはじめました。「変に刺激して逆鱗に触れたら大変なことになるかな。とりあえずなだめよう」と思い、話を傾聴していました。

ところがこの対応が、Aさんの怒りに火をつけてしまったのです。

「俺をどこにも行かせへんように、監視しやがって!」と怒鳴り始めました。

「病院の決まりで、外に出るのはご遠慮いただいているんです。念のため、ここで看護させてください」と丁寧に説明しても、Aさんは納得しません。私は「変に刺激して逆鱗に触れたら大変なことになるかな。とりあえずなだめよう」と思い、とにかくAさんの話を傾聴していました。

しかし突然、Aさんは怒鳴り声を上げました。

「なめとったらあかんぞ!」

その直後、Aさんは持っていたライターで近くにあった書類に火をつけたのです!

ナースステーション内にいた同僚たちとすぐに連携し、1人が消火器を取りに行き、もう1人がAさんの安全を確保。

不幸中の幸いにも火の広がりは最小限にとどまり、すぐに消火することができました。

翌日、主治医に報告した結果、「このままの入院継続は難しい」と判断され、Aさんは数日後に退院することになりました。

何事も確認が大事

この一件で、私たちはある重要な教訓を得ました。

それは、「ライターを持っているとは思いもよらなかった」という事実です。

医療従事者にとって「病院=火気厳禁」は当たり前ですが、患者さんにとってはそうとは限りません。

このとき、スタッフの誰一人としてAさんがライターを持っていることを予想していませんでした。

「まさか、そんな物は持っていないだろう」という思い込みは禁物。

それ以来、入院時にはライターや刃物などの危険物をしっかり確認することの重要性を、あらためて意識するようになりました。


ライター:saori

2011年に正看護師免許を取得し、急性期病院と施設内訪問看護を経験。現在は子どもに関わる仕事に従事中。看護師×webライターとして活動している。「言葉」で人を救いたい!と心に響くような発信を意識しています。3人の子どもを育てながら働くパワフルママ。