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医師「悪化させる原因に」→夏に気になる『水虫』…良かれと思ってやりがちな“3つのNG行動”とは?【医師の監修】

  • 2025.7.15
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

暑くなってくると、足のムレやかゆみなどのトラブルが気になり始めますよね。

その中でも、特に「水虫」は梅雨から夏にかけての代表的な足のトラブルのひとつ。多くの人が少しでも早く治したい、広げたくないと日々ケアを頑張っていると思います。ところが、意外にも「良かれと思ってやっていた行動」が実は水虫の悪化や長引きにつながっていることがあるのをご存知でしたか?

この記事では、医師の視点からNGケアを中心に、水虫対策で注意すべきポイントをわかりやすく解説します。

見落としがちな水虫の正しい対策とは?洗いすぎは要注意!

水虫は正式には「白癬(はくせん)」と言う皮膚の真菌(カビ)感染症で、主に足の指の間や裏、つま先にできやすいのが特徴です。

多くの場合、「こまめに洗って清潔にすること」が推奨されますが、ここで注意したいのが『洗いすぎ』です。過度に足を洗うことで、皮膚のバリア機能が低下し、かえって真菌感染を悪化させるケースがあります。

皮膚の保湿やバリア機能は水虫予防・改善に重要な役割を果たします。

強い洗浄剤や熱いお湯を使って何度も洗いすぎると、皮膚の角質層が傷つき、乾燥やひび割れが起こりやすくなるため、結果的に菌が侵入しやすくなるのです。また、むやみに爪や角質を削ったり、無理に水虫部分をこすったりすることも皮膚トラブルを悪化させる原因に。「清潔に」という意識は大切ですが、適切な頻度と方法でのケアが何より重要となります。

NG行動の具体例と正しいケア方法

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

では、「洗いすぎ」以外にどんなNG行動があるのでしょうか?代表的な例を挙げてみます。

  • 指の間や爪の間を洗い忘れる:菌が潜みやすい部分なので丁寧に清潔に。
  • 濡れた靴下や靴を履き続ける:湿気は水虫の温床です。

これらも水虫対策として気をつけたいポイントです。では、正しいケアはどういったやり方なのでしょうか。

まず足を洗う時は優しい石鹸とぬるま湯を使い、指の間も丁寧に洗い流しましょう。洗った後はしっかり乾燥させることが重要です。特に指の間はタオルで押さえるように水分を吸い取りましょう。また、靴や靴下もこまめに替えて、通気性の良いものを選ぶことが勧められます。さらに、水虫が疑われる時は放置せず皮膚科医を受診し、適切な薬や治療を受けましょう。

<医師からのポイント>
水虫の治療の基本は清潔と、塗り薬です。適切な塗り薬を使用することで、水虫をしっかり治すことができるので、感染を周りに広げる前に皮膚科を受診し治療すると良いでしょう。

水虫対策は「やりすぎないケア」が肝心

暑い季節に足のムレやかゆみはつらいものですが、「良かれと思っていたケアが実は逆効果」というケースは珍しくありません。

特に洗いすぎは皮膚のバリアを壊し、水虫の悪化や長引きにつながるおそれがあるため注意が必要です。正しい頻度と方法で足を優しく洗い、しっかり乾燥させること、湿気を避け清潔な靴下や靴を選ぶことがカギとなります。

また、症状が続く場合は自己判断せず専門医の診察を受けることが大切です。正しいケアを実践して、快適で清潔な足元をキープしましょう。


監修者:PRIDE CLINIC 院長 久野 賀子(https://pride-clinic.com/)

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2017年東京医科歯科大学医学部医学科 卒業。
日大板橋病院にて初期研修終了後、湘南美容クリニックに入職し、5年半勤務。
新宿本院皮膚科医局長として通常の勤務だけでなく、新人医師の指導、VIP対応、トラブル対応に従事。
2024年11月新宿二丁目にPRIDE CLINICオープン。