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Tシャツには人が出る。ヴィンテージTシャツ評論家・田中凛太郎

  • 2025.6.11
Tシャツには人が出る。ヴィンテージTシャツ評論家・田中凛太郎

家宝として額装された、着られないTシャツ

アメリカのヴィンテージTシャツを取り上げた『My Freedamn!』の1冊目を作ったのは2003年のことでした。以来巻数を重ねて、これまでに少なくとも1万枚は紹介してきたはずです。そんな僕が家宝として特別に額装しているのが、ハーレーダビッドソンの一枚。

1969年、アメリカのオートバイレースでチャンピオンになった時に作られたサンプルTシャツです。今に受け継がれる、星条旗の柄があしらわれた「1」のデザインが初めて登場したアイテムでもあります。

当然、歴史的に重要な一枚。さらにこれは当時の優勝ライダーで、僕の憧れの存在でもあるマート・ローウィルに譲ってもらったものでもあります。99年頃のことです。つまり今の仕事の礎となった一枚でもあるんです。

マート・ローウィルのサイン入Tシャツ
Tシャツはマート・ローウィルのサイン入り。この上には同時期に作られたハーレーダビッドソンのポスターが飾られている。

profile

ヴィンテージTシャツ評論家・田中凛太郎

田中凛太郎(ヴィンテージTシャツ評論家)

たなか・りんたろう/1970年横浜出身。98年に米・カリフォルニア州に移住し現在に至る。『My Freedamn!』シリーズをはじめ、ストリートファッションに関連する著書多数。

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