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『隠し味にはロマンス』までにカン・ハヌルが演じた役はいかにキャラが立ったのか

  • 2025.6.9

カン・ハヌルは変幻自在な俳優だ。どんな役を演じたとしても設定以上の存在感を醸し出してくる。それゆえキャラがどんどん発展していく。そういう意味で、他にタイプがいない稀有なキャラを持っている。

『ミセン―未生―』では気難しい新人社員チャン・ベッキに扮していた。いつもシニカルに物事を見る男であり、目の奥の冷たさが目立っていた。それでも、優しいところもあった。契約社員のチャン・グレ(演者イム・シワン)が落ち込んでいるときには、彼なりにしっかり励ましていた。同僚にとってはありがたい存在なのだ。

『椿の花咲く頃』ではカン・ハヌルも「はじけた役」に徹していた。田舎の警察官ファン・ヨンシクを演じていたが、ひたすらヒロインのドンベク(演者コン・ヒョジン)を愛し抜いていた。地元でウワサになっても気にしない。相手が年上で子供がいても関係ない。ヨンシクは常識を超越する「飛び抜けたキャラ」であり、カン・ハヌルも真骨頂を見せていた。

『カーテンコール』では、売れない俳優ユ・ジェホンに扮した。ホテルオーナーのチャ・グムスン(演者コ・ドゥシム)の孫として北朝鮮出身の若者を装っていた。北朝鮮の訛りを巧みに使って、グムスンをすっかり騙してしまった。それでいて優しさが全面に出るキャラクターになっていたのが、いかにもカン・ハヌルらしかった。

新作のNetflixシリーズ『隠し味にはロマンス』では、大手食品会社の高慢な御曹司ハン・ボムに扮していた。部下のミスを責め立てて、自分の思い通りにやらせようとした。しかも、気に入ったレシピがあれば、どんな汚い手を使っても強欲に手に入れていた。

カン・ハヌルはキャラが立つ俳優だ
変幻自在な演技

それなのに、対立する兄の陰謀によって地位を失うと、今度は全州(チョンジュ)の食堂で献身的に働き始めた。気難しいシェフのモ・ヨンジュ(演者コ・ミンシ)と共同で食堂を盛り立てている間に、ヨンジュを愛するようになった。こうして、恋愛に不器用な男をカン・ハヌルがコミカルに演じた。

このように、カン・ハヌルはとにかくキャラが立つ俳優であり、各ドラマで成果を上げてきた。本当に、彼は変幻自在な演技ぶりが際立っている。

文=康 熙奉(カン・ヒボン)

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