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藍と禅が交差する夏。両足院でBUAISOUの展覧会「縄夏生」が開催

  • 2025.6.2

京都・東山に佇む臨済宗建仁寺派の塔頭、両足院にて、藍染ユニットBUAISOU(ぶあいそう)による展覧会『縄夏生(じょうげしょう)』が、2025年7月13日(日)まで開催中だ。会場となる書院の前庭には、池のほとりに群生する“半夏生(はんげしょう)”が白く色づき始め、初夏の訪れを象徴する風景が広がる。

展覧会では、BUAISOUが型染めで表現した掛け軸や襖絵、暖簾など約15点を展示。“縄”の紋様をモチーフに、藍地に白が浮かび上がる作品群が並び、伝統と現代の感性が溶け合う空間が演出される。“半夏生”という語の由来が“半化粧”にあるように、庭園と作品が呼応し合う美の交差点が生まれる。

BUAISOUは、徳島県上板町を拠点に、藍の栽培から蒅(すくも)造り、染色、デザイン、製作までを一貫して行う稀有な存在。2015年に楮覚郎(かじかくお)を中心に設立されて以降、藍染の可能性を世界へ発信してきた。2025年にはユニクロ(UNIQLO)とのコラボレーション「DISNEY IN BLUE」コレクションも展開している。

会期中は、庭園内の茶室「臨池亭」にて、藍染の特製畳を設えた呈茶や茶会も実施される。通常は非公開の空間で、藍と茶が織りなす静謐なひとときを味わえる貴重な機会だ。また、展覧会にあわせて、BUAISOUの藍染手ぬぐいや「半夏生守」などの関連授与品も用意される。

両足院は、古来より文化人が集う禅のサロンとして、美術、工芸、文学など多分野における交流の場として機能してきた。近年も国内外の現代作家とのコラボレーションを積極的に行い、時代と呼応するプログラムを展開している。藍が導く美と精神性の交差点に、身を委ねてみては。

縄夏⽣:BUAISOU展覧会

会期/〜2025年7⽉13⽇(⽇)会期中無休

時間/12:00〜16:00 (閉⾨16:30)

会場/両⾜院 京都府京都市東⼭区⼤和⼤路通四条下る4丁⽬⼩松町 591

拝観料 /一般 ¥1,000、中⾼⽣ ¥500(本堂、書院拝観)、団体 ¥900(20名以上)

※庭園散策をご希望の⽅は予約制特別拝観へお申し込みください。

www.buaisou-i.com

Text: Makiko Yoshida

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