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管理栄養士「捨てないで」 キャベツの『外側の葉』はなるべく食べて→管理栄養士がすすめる理由とは?

  • 2025.6.27
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

スーパーや八百屋でよく手にするキャベツ。皆さんは、その外側の葉っぱをどうしていますか?多くの場合、見た目が少しよくない、傷みが気になるという理由でポイと捨ててしまいがちです。でも、実はこの『外側の葉』はできるだけ食べたほうがいいと言われています。その理由は何でしょうか?

今回は、なぜ外側の葉を捨てずに使ったほうがいいのか、栄養素や健康への影響をわかりやすく解説します。

外側の葉を捨ててしまう理由は?

キャベツの外側の葉は、時々変色していたり、少し痛んでいることもありますよね。そのため、何枚か剥いてから調理をする人も多いでしょう。また、お店によっては商品の近くに葉を捨てるための箱が用意されている場合もあるため、どこまで剥いていいかわからないけれども2~3枚は捨てているという声もよく聞きます。

さらに、農薬が気になるので剥いているという人もいて、さまざまな理由から外側の葉を捨てていることが多いようです。

しかし、実は外側の葉には中心部よりも栄養が豊富なのです。管理栄養士の話を詳しく聞いてみることにしましょう。

外側の葉に隠された栄養パワーとは?

 

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

外側の葉がなぜ栄養豊富かというと、植物は外側の葉で強い光を受けるため、内側よりもビタミン類や食物繊維が多く蓄えられているからです。例えばビタミンCは、体の免疫力を高めたり、美肌効果が期待できる重要な栄養素ですが、キャベツの外葉には内葉の約2倍近く含まれていることもあるのです。また、食物繊維も多く含まれ、腸内環境を整える手助けをしてくれます

さらに、抗酸化作用のあるポリフェノールは、肌のたるみやシミが気になる方、血圧が高めの方にも心強い味方です。管理栄養士によると、大きく刻んでポトフなどのスープにいれることで、煮崩れることなくキャベツの食感を楽しみながら食べることができるそう。また、細かく刻んで炒め物に加えることで美味しく無駄なく食べることができます。

また、厚生労働省では、食品衛生法に基づき、農薬の残留基準を設定していて、残留基準を超える食品の流通は禁⽌しているため(※)基本的には心配をする必要はないそう。一方で、農薬が気にならない人も土や汚れがついている可能性もあるので、必ず水で洗ってから調理をするようにしましょう。

食品衛生法における農薬の残留基準について

栄養豊富な葉はなるべく取り入れて

キャベツの外側の葉は、見た目だけで判断せず、ぜひ食生活に取り入れたい部分です。管理栄養士がすすめるように、外側の葉には抗酸化ビタミンや食物繊維、ポリフェノールなど健康維持に役立つ栄養素が豊富に含まれています。捨ててしまうことは、せっかくの栄養が無駄になってしまうことも…。

毎日の料理の中でひと工夫し、外側の葉を活用した料理を作ってみてはいかがでしょうか?


監修者:西島 理衣(管理栄養士)
千葉柏駅前胃と大腸肛門の内視鏡日帰り手術クリニック健診プラザ所属の管理栄養士。子どもから大人までの食育と栄養指導に携わり、「薬だけに頼らない健康づくり」をサポート。日常生活で実践しやすい食事アドバイスを得意としています。食事から始める健康づくりを、千葉柏駅前健診プラザでお手伝いします。