1. トップ
  2. 医師「早めに対策して」 梅雨時期は肌にも『カビ』が増える?!→肌カビの症状と改善策とは?【医師の監修】

医師「早めに対策して」 梅雨時期は肌にも『カビ』が増える?!→肌カビの症状と改善策とは?【医師の監修】

  • 2025.6.26
undefined
出典:photoAC(※画像はイメージです)

梅雨がやってくると、じめじめした空気や雨が続くため、体も心もなんだかスッキリしない日々を過ごす方が多いですよね。そんな時期に意外と見落としがちなのが、肌のトラブルです。特に最近注目されているのが「肌カビ」と呼ばれる皮膚のカビ感染。

カビはカビでも、実は肌にもカビが繁殖してしまうことがあり、それが原因でかゆみや赤み、乾燥などの不快な症状が現れることがあるのです。この記事では、具体的な症状や効果的な改善策までしっかりお伝えします。

肌カビの原因と症状とは

undefined
出典:photoAC(※画像はイメージです)

肌カビとは、医学的には「マラセチア菌」という皮膚に常在する真菌(カビ)の一種を指します。通常は皮膚の健康を保つ役割を果たすこともあるのですが、何らかの原因で増殖しすぎると、かゆみや炎症を引き起こし、皮膚のトラブルを生むことがあります。特に湿度や皮脂の多い環境で活発になるため、梅雨時期や夏場に悪化するケースが目立ちます。

肌カビは、ニキビや脂漏性皮膚炎、さらにはアトピー性皮膚炎などに肌カビの過剰増殖が関わっていることが分かっています。肌カビの代表的な症状は、まず皮膚に赤みやかゆみが出ること。最初は小さな斑点や湿疹のように見えますが、放置するとちょっとずつ範囲が広がったり、皮膚がかさついて剥がれやすくなったりします。よくあるのは頭皮や胸元、背中、脇下など汗や湿気がこもりやすい部位です。皮膚科などでも簡単な検査で診断が可能です。

予防策はどうしたらいいの?

マラセチア菌は皮脂を栄養源にして増殖するため、特に脂っぽい頭皮や顔、背中などに多く存在します。健康な人の皮膚にも常に存在している常在菌なので、全ての人に問題を引き起こすわけではありません。しかし、免疫力の低下や過剰な皮脂分泌、皮膚のバリア機能の異常などが重なると、肌カビが増えすぎてしまいます。

治療は医師の診察のもと、抗真菌薬を使うケースが中心ですが、生活習慣の見直しも大切です。脂っこい食事を控えたり、洗顔・入浴で適切に皮脂をコントロールしたり、洗濯ものや寝具を清潔に保つなど、カビが増えにくい環境づくりが必要です。放置するとかゆみや湿疹、さらに広範囲の炎症を招き、日常生活に支障をきたすケースもあるため、早めの対策が求められます。

<医師からのポイント>マラセチア菌は日常に存在するもので、ゼロにすることはできません。丁寧なスキンケアで共に生きていけると良いですね。

肌カビ対策で快適な梅雨を過ごそう

梅雨時期は湿度と汗で肌環境が乱れやすく、「肌カビ」と呼ばれる皮膚のカビ感染が起こりやすいことがわかりました。症状としてはかゆみや赤み、小さな湿疹などが現れ、放置すると広がってしまう可能性もあります。

肌を清潔に保ち、適切な薬を使い、通気性の良い服装や湿度管理を心がけることでしっかり予防・改善が可能です。今年の梅雨は肌カビに気をつけて、じめじめの季節を快適に乗り切りましょう!


監修者:PRIDE CLINIC 院長 久野 賀子(https://pride-clinic.com/)

undefined

2017年東京医科歯科大学医学部医学科 卒業。
日大板橋病院にて初期研修終了後、湘南美容クリニックに入職し、5年半勤務。
新宿本院皮膚科医局長として通常の勤務だけでなく、新人医師の指導、VIP対応、トラブル対応に従事。
2024年11月新宿二丁目にPRIDE CLINICオープン。