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「今じゃ絶対無理」スポンサーが次々と提供自粛の“異例事態”…“打ち切り説浮上”も「誰がなんと言おうと神ドラマ」絶賛の秀作

  • 2025.7.2

地上波で放送されたにも関わらず、衝撃的な内容で視聴者を驚愕させた作品は多くあります。今回は、そんな思わず“目を塞ぎたくなる”ドラマ5選をセレクトしました。

本記事では第2弾として、2009年放送のドラマ『銭ゲバ』(日本テレビ系)をご紹介します。

※本記事は、筆者個人の感想をもとに作品選定・制作された記事です
※一部、ストーリーや役柄に関するネタバレを含みます

思わず“目を塞ぎたくなる”ドラマ『銭ゲバ』

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(C)SANKEI
  • 作品名(放送局):『銭ゲバ』(日本テレビ系)
  • 放送期間:2009年1月17日~2009年3月14日

あらすじ

ジョージ秋山さんの同名漫画を原作に、日本テレビ系列で実写ドラマ化された作品。

主人公・蒲郡風太郎(松山ケンイチ)の幼少期(齋藤隆成)は、極度の貧困のなかにありました。病弱な母・桃子(奥貫薫)は薬を買う金もなく、病死してしまいます。“金がなかったから母さんは死んだ”という強烈な体験が、風太郎の価値観を根底から歪めていきます。

数年後、派遣社員として工場を転々とする風太郎の心には、人間への深い不信と金銭への異常な執着だけが渦巻いていました。そんな風太郎の周囲に、ある事件を追う刑事・荻野聡(宮川大輔)の影が迫ります。

ある日、風太郎は派遣先の造船会社で、社長令嬢の三國緑(ミムラ)と再会。過去に因縁のある緑との出会いをきっかけに、風太郎は金を掴むための邪悪な計画を実行に移すことを決意します。愛も心も信じず、金のためなら手段を選ばない“銭ゲバ”と化した男の壮絶な成り上がり物語が始まるのでした。

ドラマ『銭ゲバ』の見どころ※ネタバレあり

『銭ゲバ』の見どころは、現代社会の闇をえぐるような鋭いメッセージ性のあるストーリーです。格差社会、そして希薄な人間関係といった、現代社会が抱える闇を痛烈に批判し、「金があれば本当に幸せなのか?」という根源的な問いを容赦なく視聴者に投げかけます。観ていて辛くなるようなシーンも多くありますが、徹底した世界観と一度観たら忘れられない衝撃的な結末が、強烈なカタルシスを生み出し、この作品を唯一無二のものにしています。

そんなダークな世界観の主人公・蒲郡風太郎を演じた松山ケンイチさんの怪演も本作の魅力。金に異常な執着を見せる狂気と、その裏に隠された悲しいまでの純粋さや孤独感を全身全霊で体現しています。彼のキャリアを代表する、まさに伝説的な“怪演”と言えるでしょう。

あまりにも非情で残酷なストーリーに、「今思うとあの内容で9時台で放送してたのすごい。今じゃ絶対無理だろ」あまりにキツイという声が上がるほどでした。一方で、「何度観ても、激しく胸を打たれる」「心に残るし演出や演技に心惹かれる」「誰がなんと言おうと神ドラマ」「最高なので是非観て」など、絶賛する声も多く寄せられており、本作の特異性が伺えます。

あまりの過激な内容に提供6社のうち5社がスポンサーを自粛した衝撃作

『銭ゲバ』は、金に囚われた男・蒲郡風太郎を主人公とした作品。金のためなら殺人でも何でもしてしまう男の様子は、土曜21時から放送するには少しばかり過激な内容でした。その過激な内容から、提供スポンサー6社のうち5社が提供クレジットを自粛、あるいは事実上降板する異例の事態に発展しました。

また、放送は全9話で終了しましたが、「全11話だったのでは」との噂も。そのため、スポンサー自粛なども含め、「打ち切りだったのではないか」と憶測を呼ぶ要因となりました。しかし公式サイトなどで明確に11話と告知された事実は確認できていません。

これほどまでに反響を呼んだ本作ですが、その背景には視聴者の心を揺さぶるストーリー展開や、松山ケンイチさんの鬼気迫る演技力も大きく寄与し、放送終了後もなお語り継がれる名作ドラマのひとつとなっています。

まだドラマ『銭ゲバ』を観たことがない方、また本記事を読んで興味を持っていただけた方は、“金こそが全てだと信じる青年の衝撃の結末”をぜひご覧ください!


ライター:天木拓海
映画・アニメ・ドラマなど、エンタメ作品を観ることを趣味としているライター。エンタメ関連のテーマを中心に、作品考察記事/コラム記事などを手掛ける。

※記事は執筆時点の情報です