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「TVアニメ史上類を見ない」「完璧かつ圧巻」“10年の期間”を経て完結した神アニメ…監督が貫いた“たった1つ”の秘めたる使命

  • 2025.7.1

アニメの中には秀逸な伏線回収や予測不能な結末、救いようのない展開など、さまざまな角度で視聴者の心を抉るような作品が多くあります。今回は、そんな“衝撃を受けた”アニメ5選をセレクトしました。

本記事では第3弾として、2013年放送のアニメ『進撃の巨人』をご紹介します。

※本記事は、筆者個人の感想をもとに作品選定・制作された記事です
※一部、ストーリーや役柄に関するネタバレを含みます

“衝撃を受けた”アニメ『進撃の巨人』

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Google Geminiにて作成(イメージ)
  • 作品名(放送局):TVアニメ『進撃の巨人』(毎日放送・NHK総合)
  • 放送期間:2013年4月7日~2023年11月4日(Season1~The Final Season 完結編(後編))

あらすじ

諫山創さんの同名漫画を原作に、2013年4月7日から2023年11月5日にかけてアニメ化。

物語の舞台は、高さ50メートルほどの巨大な壁に囲まれて暮らす世界。壁の外に棲息する人食い巨人から身を守るために築かれた壁の中の街・シガンシナ地区で、少年・エレン・イェーガー(声:梶裕貴)と幼馴染のミカサ・アッカーマン(声:石川由依)は平和な日々を送っていました。そんななか、エレンは壁の外に広がる世界に強い憧れを抱いていました。

ある日、突如として現れた60m級の超大型巨人によって街の壁が破壊され、多数の巨人が侵入。シガンシナ地区の人々が巨人によって命を奪われるなか、エレンは目の前で母を巨人に捕食されてしまいます。エレンは自らの無力さに打ちひしがれると同時に、巨人への復讐を誓うのでした――。

『進撃の巨人』の見どころ※ネタバレあり

『進撃の巨人』の見どころは、挙げたらキリがありません。主要人物であっても容赦なく命を落とす絶望感溢れる展開、“立体機動装置”を使ったスリルと迫力満点のアクションシーン、緻密に張り巡らされた伏線と衝撃の謎解き、正義と悪が揺らぐ重厚な人間ドラマなど、どれもが一級品のクオリティで物語が展開していきます。

特筆すべきは、初見で予測するにはほぼ不可能と言ってよいほどの秀逸なストーリー展開。物語が進むほどに当初の人類vs巨人という構図が根底から覆される展開は、多くの方が驚きで開いた口が塞がらなかったことでしょう。

作品全体を通してグロ描写や辛い展開が続くため、「1話からかなり残酷…」「どんどん救いのない展開になっていって観るのが辛い」という方もいたようです。一方で、10年の時をかけてSeason1からThe Final Season 完結編(後編)が制作・放送され「圧倒的な世界観と絶望感に引き込まれました」「何回観ても飽きない色褪せない。すげえよこのアニメ最高だよ」「TVアニメ史上類を見ない前代未聞の構造、構成をしている本当に途方もない凄まじい作品」「最後の最後まで完璧かつ圧巻!!」など、その完成度の高さに虜になる人が続出しました。

グロ描写連発の漫画『進撃の巨人』がアニメでも多数の視聴者から高評価を受けたワケ

アニメ『進撃の巨人』の原作である漫画『進撃の巨人』では、巨人に食われていくグロテスクな描写が連発します。残酷な展開や描写は物語に深みを与え、読者を釘付けにしました。そんな漫画『進撃の巨人』をアニメ化するにあたり、監督(Season 1)および総監督(Season 2、3)を務めた荒木哲郎さんは次のように語っています。

“残酷度は下げる”という指針を明確に掲げていました。個人的にも、あまりエグい映像は苦手なんです。「悲しい出来事がアゲを作るフィルムが好き」と前回までのインタビューで話しましたが、残酷な映像自体は好きじゃない(笑)。ただ、『進撃の巨人』のアニメ化は、作品をマニアのみのものとせず、お茶の間まで届けることが使命だったので、利害が一致したといいますか。残酷描写のシーンは画面の外に置きながら、「何が起きたのか」だけは視聴者に理解できるように組み立てています出典:荒木哲郎③キャラ作りの重要性を再認識した『進撃の巨人』 Febri 2021年8月6日配信

アニメ化するにあたり、あえて残酷な描写を減らす選択をしたことで、より多くの方が視聴可能となったアニメ『進撃の巨人』。グロテスクな描写は省きつつも、登場キャラクターやストーリーなど、原作の魅力的な要素はしっかりと表現したことで、原作ファンや新規視聴者を問わず高評価を集めた作品となりました。“お茶の間まで届ける”、監督が貫いた1つの使命によって、多くの人に感動を与える名作アニメが誕生したのですね。

まだ『進撃の巨人』を観たことがない方、また本記事を読んで興味を持っていただけた方は、“人類VS巨人の意外な真相と結末”をぜひご覧ください!


ライター:天木拓海
映画・アニメ・ドラマなど、エンタメ作品を観ることを趣味としているライター。エンタメ関連のテーマを中心に、作品考察記事/コラム記事などを手掛ける。

※記事は執筆時点の情報です