1. トップ
  2. 「テレビで放送していいやつか?」「なぜ問題にならないの」“異常すぎる脚本”に戦慄…「文句なしに面白かった」大絶賛のワケ

「テレビで放送していいやつか?」「なぜ問題にならないの」“異常すぎる脚本”に戦慄…「文句なしに面白かった」大絶賛のワケ

  • 2025.7.1

地上波で放送されたにも関わらず、衝撃的な内容で視聴者を驚愕させた作品は多くあります。今回は、そんな思わず“目を覆いたくなる”ドラマ5選をセレクトしました。

本記事では第1弾として、2023年放送のドラマ『マイホームヒーロー』(毎日放送・TBS系)をご紹介します。

※本記事は、筆者個人の感想をもとに作品選定・制作された記事です
※一部、ストーリーや役柄に関するネタバレを含みます

思わず“目を覆いたくなる”ドラマ『マイホームヒーロー』

undefined
(C)SANKEI
  • 作品名(放送局):『マイホームヒーロー』(毎日放送・TBS系)
  • 放送期間:2023年10月24日~12月19日

あらすじ

山川直輝さん原作、朝基まさしさん作画の同名漫画を原作に、毎日放送・TBS系で実写ドラマ化された作品。

ごく普通の会社員・鳥栖哲雄(佐々木蔵之介)にとって、何より大切なのは妻・歌仙(木村多江)と一人娘・零花(齋藤飛鳥)との平穏な家庭生活だった。迎えた47歳の誕生日、久しぶりに会った零花の顔に痛々しいあざがあるのを見つけ、哲雄の日常は崩れ始めます。

何も語らない娘を案じ、こっそり零花のマンションを訪れた哲雄。そこで哲雄が耳にしたのは、娘の彼氏・麻取延人(内藤秀一郎)が零花に暴力を振るい、過去に別の女性を殴って殺害したという戦慄の事実でした。

愛する娘の命が危険に晒されていると知った時、これまで犯罪とは無縁に生きてきた平凡なサラリーマンは、とんでもない決断を下します。「今日から、殺人犯だ――」。家族を守るため、鳥栖家の命をかけた闘いが静かに幕を開けるのでした。

過激な脚本ゆえに地上波放送に疑問の声も…それでも大絶賛されたワケ※ネタバレあり

『マイホームヒーロー』の見どころは、主演・佐々木蔵之介さんの鬼気迫る“二面性”の演技です。普段は気弱で家族思いの優しい父親が、娘を守るためとなれば、冷徹な犯罪者としての一面を覗かせます。家族に見せる穏やかな顔と、敵と対峙する際の狂気を帯びた顔の凄まじいギャップ、追い詰められていく様を演じる佐々木さんの演技は圧巻の一言です。妻役を演じた木村多江さんや娘役の齋藤飛鳥さんも、物語には欠かせない存在感を示しています。

しかし、本作には精神的にくるような残酷な描写や展開も多くあり、完全犯罪を目論む描写などがリアルに描かれているため、一部の視聴者からは「テレビで放送していいやつか?」「地上波で流すことがなぜ問題にならないのという疑問の声が上がっていました。

そんな中、絶賛の声も多く見受けられている理由はなぜなのか。それは、原作をできるだけ忠実に再現していることで作品の完成度が非常に高まり、「ほとんどの人が結構再現度は高かった」「めちゃくちゃ出来良い」「実写版としてはいい作品の1つ」「文句なしに面白かった」と原作ファンからの好評に繋がっているからです。

また、ミステリー小説マニアの知識を武器にした巧妙なトリックと頭脳戦も見どころ。趣味であるミステリー小説の執筆で培った知識をフル活用して、死体の隠蔽やアリバイ工作、そして半グレ組織への反撃を試みます。素人ならではの大胆な発想と、ミステリーマニアならではの緻密な計画が交錯する巧妙なトリックの数々は、サスペンスファンならずとも引き込まれること間違いありません。

主演・佐々木蔵之介の関西人ならではのコミカルな一面

『マイホームヒーロー』で、主人公・鳥栖哲雄を演じた佐々木蔵之介さん。殺人を犯してでも娘を救った家族のヒーローは、闇の組織から目を付けられて常に満身創痍の状態です。そんな哲雄を演じるにあたり、撮影現場での「嫌だな、怖いな」と感じたことを聞かれた佐々木さんは、次のように話しました。

嫌だったのは……現場でメイクをするのですが、仕上げにほぼ必ず“血のり”をつけられるんです。ほとんど毎日。血のりがついてるといろいろなことが制限されるので、お弁当も食べづらくて、「もうええわ」って(笑)。それがちょっと嫌でしたね。でも不思議なもので、最後のころには血のりがないと物足りなく感じるようになってしまいました(笑)。出典:ドラマ『マイホームヒーロー』主演・佐々木蔵之介「“1周回ったコミカルさ”でエンターテインメントとして楽しめる」関西人ならではの「ピンチも笑いに」精神 Aneひめ.net 2023年10月23日配信

京都府出身の佐々木さんは、シリアスなシーンも多いなかで関西人ならではのコミカルな一面も演技で披露します。クスッと笑えるお父さんが常に血まみれという対比は、本作の面白さのひとつと言えるでしょう。

まだドラマ『マイホームヒーロー』を観たことがない方、また本記事を読んで興味を持っていただけた方は、“平凡な父親による裏社会を相手にした命がけの頭脳戦”をぜひご覧ください!


ライター:天木拓海
映画・アニメ・ドラマなど、エンタメ作品を観ることを趣味としているライター。エンタメ関連のテーマを中心に、作品考察記事/コラム記事などを手掛ける。

※記事は執筆時点の情報です