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「震えた」「鳥肌立った…」ラスト5分で“全てが覆る”異色の脚本…「見破れた人なんているの…?」“二度見必至”の名作映画

  • 2025.7.5

“恋の始まり”には、甘酸っぱいときめきと、すれ違いが付きものです。しかし、その恋が“仕組まれたもの”だったとしたら――。

観るものの想像を裏切り、読者や観客の予想をことごとく覆したのが、映画化もされた話題作『イニシエーション・ラブ』です。甘い恋愛ドラマかと思いきや、最後の5分ですべてが反転する衝撃作。

150万部を超えるベストセラーを誇る原作を映画化した『イニシエーション・ラブ』の魅力を、視聴者の声や印象的なセリフ、シーンとともに振り返ります。

異色のラブストーリー『イニシエーション・ラブ』

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(C)SANKEI
  • 作品名(配給):『イニシエーション・ラブ』(東宝)
  • 公開日:2015年5月23日
  • 出演:松田翔太(鈴木 役)

あらすじ

乾くるみによる同名小説を原作とし、堤幸彦監督によって実写映画化された『イニシエーション・ラブ』

物語は、1980年代後半の静岡を舞台に、大学生の鈴木(松田翔太)と、歯科助手として働くマユ(前田敦子)の出会いから始まります。

合コンで出会った2人は交際をスタートし、週末ごとに逢瀬を重ねていきますが、鈴木の東京転勤をきっかけに、2人の関係は徐々にすれ違っていきます。そのなかで、新たな女性・美弥子(木村文乃)の登場によって三角関係となり、恋愛模様は複雑化。

物語は“Side-A”と“Side-B”の2部構成で進み、ラスト5分でその全貌が明らかになる、どんでん返しの恋愛ミステリーです。

“ただの恋愛ドラマ”では終わらない?!巧妙な仕掛け※ネタバレあり

『イニシエーション・ラブ』が他の恋愛ドラマと一線を画すのは、その“緻密な構成”“視点のトリック”にあります。

“ラスト5分、あなたは必ず2回見る”というキャッチコピーが象徴するように、視聴者は終盤にかけて、これまで観ていた出来事の意味を根底から覆される体験をします。

SNSでも、「ラブストーリーだと思って油断してた…やられた!」「最後の種明かしで震えた」といったコメントが多く見られました。

また、視聴者の思惑を良い意味で裏切った『イニシエーション・ラブ』は、“映像化は不可能”ともいわれていました。原作者である乾くるみ氏は、ウェブメディアサイト“本の話”で公開されたインタビューで、次のように話しています。

この小説は10年前に発表したもので、その当時から、映像化は無理だろうと言われていて、でも僕には、こうしたら可能だという原案のようなものがあったんです。それはやったもの勝ちなので、早くやらないと誰かに先を超されてしまうかもしれないと心配していました。出典:『映像化不可能小説を映画にするアイディアが僕にはあった』本の話 2015年5月15日配信

”ラブストーリー×トリック”。この2つのジャンルが融合することにより、新たなジャンルへと成長していった映画ともいえますね。

主演の前田敦子さん松田翔太さんの演技も、作品の完成度を高める大きな要因です。どこか影を感じさせるマユ役の前田さんは、“あざと可愛い”だけでは済まされない、屈折した感情を巧みに表現。一方、松田さん演じる鈴木は、恋愛に不器用な青年から、東京で成長していく様子まで丁寧に演じ切っています。

SNSでは「前田敦子の演技がリアルすぎて怖い」「松田翔太の変化が絶妙だった」と、2人の演技力を評価する声が相次ぎました。

「ラストの衝撃」に対する視聴者の反応

多くの視聴者が話題にしていたのが、“ラスト5分”のどんでん返しです。「観終わってすぐにもう一回観返したくなった」「鳥肌立った…」「見破れた人なんているの…?」といったコメントがSNS上に溢れました。

また、“Side-AとSide-Bの主人公が実は…”という構造そのものがトリックになっており、再視聴によってさらに深い解釈が可能となるのもこの作品の魅力です。

“記憶”と“視点”を操作する演出に、感情だけでなく論理的にも唸らされたという声も少なくありません。

まとめ

『イニシエーション・ラブ』は、ラブストーリーと見せかけて、観客を翻弄する心理トリックを仕掛けた異色の名作です。俳優陣の繊細な演技と、巧妙に張り巡らされた伏線、そして最後の5分で起こる“記憶の再構築”――。

ただの恋愛ドラマでは物足りないあなたにこそ観てほしい、記憶に残る一本です。ネタバレ厳禁の本作を、ぜひ一度、そして二度、味わってみてください。


※記事は執筆時点の情報です。