1. トップ
  2. 歯科医師「なるべく避けてください」→実は『歯の痛み』を悪化させる…避けたほうがいい“3つのNG食品”とは?

歯科医師「なるべく避けてください」→実は『歯の痛み』を悪化させる…避けたほうがいい“3つのNG食品”とは?

  • 2025.7.4
undefined
出典:photoAC(※画像はイメージです)

歯がズキズキ痛むとき、食事が楽しめずつらいですよね。そんなときにうっかり食べてしまうと、痛みがさらに悪化する可能性がある食べ物があるのをご存知でしょうか?

この記事では、歯が痛いときに避けた方が良い『NG食品』とは何か、なぜそれがいけないのかを、歯科医師も推奨する視点でわかりやすく解説します。

痛みの元凶はこれ!歯が痛くなる主な原因をチェック

歯が痛くなる原因を理解するには、まず「歯の構造」と「痛みの発生メカニズム」を知ることが大切です。

歯は表面の硬いエナメル質、その内側の象牙質、さらに中心の神経(歯髄)から成り立っています。痛みはこの神経が刺激されることで感じられます。

最も多い原因は虫歯です。虫歯は歯の表面が細菌によって溶かされ、徐々に内部に進行します。初期は痛みがなくても、象牙質や神経まで達するとズキズキした痛みが出てきます。また歯周病も痛みの原因。歯を支える骨や歯肉が炎症を起こし、歯茎の腫れや痛みを感じることがあります。

これに加え知覚過敏も多く見られる原因です。歯のエナメル質が薄くなったり、歯茎が下がって根の部分が外気などに触れると、冷たいものや甘いものを食べたときにチクッとした痛みが走ります。

そのほかに、歯のひび割れや噛み合わせの異常からくる痛み、さらに親知らずの生え方の問題で炎症が起こるケースもあります。

知っておきたい避けるべき食べ物リスト

undefined
出典:photoAC(※画像はイメージです)

では、どんな食品が歯痛のときに避けるべきなのでしょう?

酸っぱい食品

レモンやグレープフルーツなどの柑橘類、酢の物やピクルスなどは要注意。痛む歯の神経に直接刺激を与えます。

熱すぎる・冷たすぎる飲食物

熱々のスープやアイスクリームも、歯や歯茎にとって刺激となってしまうことがあります。

硬い食べ物

ナッツや硬いせんべいなどは、割れてしまった歯に負担がかかったり、傷んだ組織を刺激しやすい食べ物。さらに甘いお菓子やキャラメル、ガムのような粘着質なものは、歯にこびりついて虫歯菌のエサになり状態を悪化させる可能性や浸透圧の関係で神経に刺激を与える事があります。こうした食べ物は痛みを増すリスクが高いため、できるだけ控えることが推奨されます。

歯が痛い時こそ食事選びが大切

歯の痛みは、私たちの体からの重要なサイン。痛みを強める食品を避けることで、症状の悪化を抑え、適切な治療までの期間を快適に過ごせます。酸っぱいものや極端な温度の飲食物、硬いものや粘着性の甘いものは特にNG。なるべく刺激の少ないものを選びましょう。

歯痛がある場合は、自己判断せず必ず歯科医の診察を受けることも大切です。正しい知識で口の健康を守り、痛みを早く和らげていきましょう!


越智 英行(おち・ひでゆき)
医師(歯科・日本口腔外科学会 認定医・日本外傷歯学学会 認定医)

undefined

昭和大学歯学部卒業。東京女子医科大学病院(歯科口腔外科)入局後、昭和大学大学院歯学研究科(臨床系歯科麻酔科学)修了。同大学歯学部全身管理歯科学歯科麻酔科助教を経て、コンパスメディカルグループ「医療法人社団コンパス」の常務理事に就任。現在はコンパス内科歯科クリニック赤羽(https://www.compass-dc.jp/akabane/)の院長も兼任。患者さんのQOL向上に寄与し、患者さんが笑顔になれる様な治療を心がける。歯学博士。日本口腔外科学会認定医、日本外傷歯学会認定医。