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「ほんとに引退しちゃうの?」「悲しすぎる」元国民的アイドルの“引退作”に悲痛の声も…「絶対に観て」ファン絶賛の名ドラマ

  • 2025.6.29

誰かのお世話になることも、また誰かを支えることも、決して簡単なことではありません。今回は、そんな“介護をテーマにした作品”を5本セレクトしました。本記事ではその第4弾として、『俺の家の話』(TBS系)をご紹介します。介護をきっかけに、久しぶりに食卓を囲んだ家族――笑いと涙が交差する、異色のホームドラマとは…。

※本記事は、筆者個人の感想をもとに作品選定・制作された記事です
※一部、ストーリーや役柄に関するネタバレを含みます

「全財産を彼女に譲る」突然の宣言に騒然…“疎遠だった息子”の決断とは?

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(C)SANKEI
  • 作品名(放送局):『俺の家の話』(TBS系)
  • 放送日:2021年1月22日 - 3月26日
  • 出演:長瀬智也(観山寿一 役)

観山寿一(長瀬智也)はプロレスラー“ブリザード寿”としてかつては人気を集めていましたが、今では人気もピークを過ぎ、小さな団体で細々と試合を続けていました。そんなある日、父・観山寿三郎(西田敏行)が倒れたと知らされ、久しぶりに実家へ戻ります。

寿三郎は全国に門弟を持つ能楽・観山流の宗家で人間国宝。寿一は幼少時代“神童”として寿三郎の跡を継ぐと期待されていましたが、反抗期を拗らせて家を飛び出して以来、家族とは長く疎遠でした。

突然の危篤に家族は戸惑いますが、奇跡的に回復した寿三郎は、介護ヘルパーの志田さくら(戸田恵梨香)と結婚し、全財産を彼女に譲ると宣言。事態は一変します。寿一は観山流宗家を継承するためにプロレスラーを引退し、父の介護を担う決意を固めますが――。

急増量・筋トレ・断髪拒否…“最後のドラマ”へ挑んだ“別人級”の変貌

『俺の家の話』は、長瀬智也さんにとって節目となった特別な作品です。この作品を最後に、長瀬さんは事務所を退所し、表舞台から退く道を選びました。脚本は宮藤官九郎さん。『池袋ウエストゲートパーク』や『タイガー&ドラゴン』などで長年タッグを組んできた2人が手がけた“集大成”ともいえるドラマです。

長瀬さんはこの役のため、肉体改造にも取り組んだことをORICON NEWSのインタビューで語っています。

(増量は)12、3キロだと思います。(中略)3ヶ月くらいかな
出典:長瀬智也、肉体改造で12キロ増量 プロレスラーの役作り「毎日ヘビメタ聴いてました」ORICON NEWS 2021年1月18日配信

ジムに通い、プロレスラーとの練習を重ねながら、筋肉をつけて体重を増やすためにステーキ中心の生活を続けたそうです。髪も1年以上かけて伸ばしました。役に近づこうとする真摯な姿勢が伝わってきますよね。

SNSでは、長瀬さんのファンから「表舞台から消えてしまうなんて悲しすぎる」「ほんとに引退しちゃうの?辛い…」と悲しむ声もあがっていました。一方で「長瀬くんの役者引退作としてはこれ以上ないと思う」「最後の作品にふさわしい」という前向きな意見も見られました。

共演には西田敏行さん、戸田恵梨香さんら、宮藤作品を支える俳優陣が集結。キャスト・脚本・演出のすべてに、“集大成”の想いが込められています。

「近年稀に見る最高のドラマ」ユーモアとリアルが織りなすストーリー

本作の脚本を手がけた宮藤官九郎さんは、制作の動機をReal Soundのインタビューで語っています。

これから必ずみんなが直面する問題なのに、なんで今まで取り扱われることが少なかったんだろう?(中略)ずっと、塞ぎ込んでばかりじゃない介護のドラマを、今まで長瀬くんと作ってきたドラマのタッチで扱えたらいいなと思いました
出典:宮藤官九郎×磯山晶が語る、5年に渡る長瀬智也との『俺の家の話』の構想 「ようやく整った」 Real Sound 2021年1月22日配信

介護という現実的なテーマを、笑いのある“家族の物語”として描く。深刻になりすぎず、でも逃げずに向き合う。その絶妙な距離感こそが、この作品の魅力です。

“笑って泣ける”けれど、“家族の現実”からは目をそらさない。そんな姿勢が、視聴者の心にも届いたのか、「近年で俺的No.1ドラマ」「脚本、演者、演出、全てが揃った近年稀に見る最高のドラマだった…」「まだの人は絶対に観てください」といった絶賛の声が多数寄せられています。

しばらく連絡を取っていなかった家族に、ふと会いたくなる――そんな気持ちを呼び起こす、介護ドラマの名作です。


※記事は執筆時点の情報です