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「観ててイラつく」「マジで腹立つ」“ゲスすぎる怪演”に怒りが露わになる視聴者も…それでも「平成の名作」と称される神ドラマ

  • 2025.6.28

名作と言われるドラマの中には、私たちにさまざまな問いを投げかける作品があります。今回は、そんな「考えさせられる名作part2」を5つセレクトしました。本記事では第5弾として、ドラマ『フリーター、家を買う。』(フジテレビ系)をご紹介します。家族の崩壊を前に、“働く意味”と“生きる場所”を模索した青年が見つけた、再出発とは――?

※本記事は、筆者個人の感想をもとに作品選定・制作された記事です
※一部、ストーリーや役柄に関するネタバレを含みます

無職の息子、うつ病の母、逃げる父――崩れかけた家族に突きつけられた現実

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(C)SANKEI
  • 作品名(放送局):『フリーター、家を買う。』(フジテレビ系)
  • 放送期間:2010年10月19日〜2010年12月21日

あらすじ

大学卒業後、3ヶ月で仕事を辞めた誠治(二宮和也)は、新しいアルバイトを始めては何かしら理由をつけてやめ、バイト先を点々としながら実家で怠惰な生活を送っていました。

そんな中、母・寿美子(浅野温子)が重度のうつ病を患っていることが発覚します。家族の無関心や近所のいじめに耐え続けた結果でした。医師からは家族の支えが必要だと告げられますが、父・誠一(竹中直人)は現実を受け入れようとしません。

姉の亜矢子(井川遥)は、嫁ぎ先や育児に悩みながらも、実家と誠治を案じていました。そんな中で、「ひょっとして、オレが大黒柱!?」と気づく誠治…。

就職活動に苦戦するなか、生活のために土木工事のバイトを始めた誠治は、前向きに働く千葉真奈美(香里奈)や上司と出会い、「フリーターだけど、家族のために家を買う」と決意するのですが――。

「作品賞」「好きな俳優賞」「好きな主題歌賞」…3冠を受賞

『フリーター、家を買う。』は、2010年10月からフジテレビ系で放送されたホームドラマで、小説家・有川浩さんの同名小説を原作としています。全10話が放送され、翌2011年10月にはスペシャル版も放送されました。

全話の平均視聴率は17.1%、最高視聴率は19.2%を記録する人気作となりました。

また、「ドラマ☆AWARD2010秋」では「作品賞」「好きな俳優賞(二宮和也)」「好きな主題歌賞」の3冠を達成し、“好きな秋ドラマ”第1位に選出。本作で描かれた、フリーター生活から家族の再生を目指す誠治の姿や、“家族の絆”という社会性の高いテーマが高く評価されました。

「子どもに甘えてんじゃねーよ」――怒りの声が向けられた“リアルすぎる毒父”の怪演

本作の見どころのひとつが、竹中直人さん演じる父・誠一の存在です。

無関心で冷たく、息子にきつく当たる姿に「竹中直人が最初酷い父親過ぎて観てて辛い」「マジで腹立つ。子どもに甘えてんじゃねーよ」「竹中直人の演技すごいな。演技だと分かってても観ててイラつく」とあまりの怪演に怒りを感じる視聴者も。

一方で「竹中直人のお父さん役ホンマに合ってる」「父役の竹中直人は相変わらず良い味出してた」「竹中直人のお父さん演技もなんだかんだ温かくて好き」とベテラン俳優の貫禄と見事な演技力に魅了されている人も多く、本作にとって竹中さんの存在の大きさがうかがえます。

「神ドラマだ」と絶賛された理由とは?

本作は、「二宮和也の演技力に感嘆した作品」「ニノって演技の天才だよね」「神ドラマだ」といった声に象徴されるように、フリーター問題やうつ病といった現代社会が抱える課題に向き合いながらも、働くことの意味家族の絆、そしていつからでも人生はやり直せるという希望を描いたヒューマンドラマです。

主演の二宮和也さんをはじめとするキャスト陣の熱演と、丁寧に練られた脚本が高く評価され、「考えさせられる名作」として今なお多くの人から支持されています。


※記事は執筆時点の情報です