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「打ち切りなの?」月9史上“異例の構成”に物議を醸すも…だけど「何十周しても飽きない」称賛相次ぐ“至高のラブストーリー”

  • 2025.6.28

特に恋愛ドラマにおいて、数々の名作を生み出してきたフジテレビ系列で毎週月曜夜9時に放送されている連続ドラマ、通称“月9”。今回は、そんな月9のなかでも“大人な恋愛”が描かれている月9ドラマ5選をセレクトしました。

本記事では第1弾として、2010年放送のドラマ『月の恋人~Moon Lovers~』(フジテレビ系)をご紹介します。

※本記事は、筆者個人の感想をもとに作品選定・制作された記事です
※一部、ストーリーや役柄に関するネタバレを含みます

“大人な恋愛”が描かれている月9ドラマ『月の恋人~Moon Lovers~』

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(C)SANKEI
  • 作品名(放送局):『月の恋人~Moon Lovers~』(フジテレビ系)
  • 放送期間:2010年5月10日~7月5日

あらすじ

国内で急成長中のインテリアメーカー“レゴリス”の社長・葉月蓮介(木村拓哉)は、多くの人に良い家具を提供したいという強い思いを胸に中国市場への進出を企てていました。レゴリス上海第1号店の開店を目前に控えた蓮介は、活気に満ちた上海への地へと足を踏み入れます。しかし、現地ではレゴリスの開店により閉鎖を迫られる工場で働く中国人たちが、建設反対の座り込みを敢行していました。

一方その頃、1号店で内装作業の追い込みに入っていたのは、学生時代からの知り合いで蓮介が絶大な信頼を寄せるインテリアデザイナー、二宮真絵美(篠原涼子)。下見に訪れた蓮介は、中国人の反発を抑えるために内装の印象を変えたいと真絵美に内装のやり直しを命じます。

そんななか、蓮介は反対運動の現場で中国人女性・リュウ・シュウメイ(リン・チーリン)と出会います。シュウメイとの出会い、そして仕事を共にしてきた真絵美、さらに資産家令嬢で人気モデルの大貫柚月(北川景子)といった3人の女性との出会いを機に、蓮介の人生は大きく揺れ動き、転機を迎えることになるのでした――。

ドラマ『月の恋人~Moon Lovers~』の見どころ※ネタバレあり

『月の恋人~Moon Lovers~』の見どころは、タイプの違う3人の女性との先の読めない四角関係です。木村拓哉さん演じる葉月蓮介の前に、3人の対照的な女性が現れます。学生時代からの付き合いで信頼のおける部下・二宮真絵美(篠原涼子)、素朴で心優しい中国人女性のリュウ・シュウメイ(リン・チーリン)、蓮介に想いを寄せる人気モデル大貫柚月(北川景子)。3人との間で揺れ動く蓮介の恋模様は目が離せません。

また、本作が10年ぶりの本格ラブストーリー主演となる木村さんの非情で野心家な“ダークヒーロー”役にも注目。木村さんが演じる蓮介は、目的のためなら手段を選ばず、人を駒のように扱う冷徹な人物としても描かれています。これまでの「月9」の主人公像とは一線を画す、野心家で非情な主人公が3人の女性と出会うことで愛や苦悩を知り、人間性を取り戻していく過程が本作の魅力となっています。

木村さんの本格ラブストーリーともあり、ファンをはじめ多くの方から注目されていた本作。SNSでは「これ観てキムタク再ブーム期が到来しました」「何十周しても飽きない」「告白のシーンで涙腺崩壊した」など、絶賛のコメントもが多く見られました。

全8話の少なさに「打ち切りでは?」という声も

『月の恋人~Moon Lovers~』が全8話で完結したことは、視聴者の中で当時話題に。平均11話前後で構成されることが多い月9ドラマとしては異例の短さであり、「月の恋人終わるのはやくない? 打ち切り?」「打ち切りなの?」「月の恋人って打ち切りなんかな。最終回2時間とはいえ、全8話は少なすぎ」「打ちきりじゃないでしょ??打ちきりなら最終回あんなに長くする??」などの憶測が飛び交いました。

また、本作の視聴率は初回こそ22.4%という高記録を叩き出したものの 、全話の平均視聴率は16.8%でした。この数字自体は決して低いものではありませんが、2000年代の木村主演の月9ドラマ(例:『プライド』平均25.1%、『CHANGE』平均22.1%)と比較すると、世間の期待値を下回ったと見なされたのが「打ち切り説」の背景にあると考えられます。 

しかし、公式に打ち切りが発表された事実はありません。最終回は69分拡大スペシャルとして放送されており 、結末を見届けようとストーリーを追ってきたファンの心を惹きつける結末を迎えました。本作を視聴した人からは「打ち切り感なくきちんと終わってよかった」「観ていたドラマで一番おもしろかった」というような高評価が多く見られました。

まだドラマ『月の恋人~Moon Lovers~』を観たことがない方、また本記事を読んで興味を持っていただけた方は、“3人の女性との間で揺れ動く蓮介の恋の行方”をぜひ目撃してみてください!


ライター:天木拓海
映画・アニメ・ドラマなど、エンタメ作品を観ることを趣味としているライター。エンタメ関連のテーマを中心に、作品考察記事/コラム記事などを手掛ける。

※記事は執筆時点の情報です