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「老けて見える原因に」→実は『姿勢』が理由だった?!…意外とやりがちな“NG習慣”とは?【プロが解説】

  • 2025.6.7
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

姿勢が悪い人を見て、「ちょっと老けて見えるなぁ」と感じたこと、ありませんか?実は姿勢が年齢以上に見えてしまう原因になることもあるんです。特に『猫背』は見た目年齢だけでなく、健康にも悪影響を及ぼす可能性が…。

今回は、猫背の人がやりがちなNG習慣についてご紹介します。

猫背がもたらす老け見え効果

猫背とは、頭が肩より前に出ていて、背中が丸く曲がった姿勢のことを指します。日常生活の中で、どれだけ意識していても、この姿勢に陥ってしまう瞬間は少なくありません。

猫背になると、顔の位置が下がりやすく、皮膚がたるみ、目の周りに影ができやすくなり、フェイスラインもぼやけて見えてしまいます。その結果、「疲れている」とか「老けて見える」と見られがちに。

猫背の問題は見た目だけでは終わりません。この姿勢は、肩こりや首の痛みを引き起こす要因となることがよくあります。背骨が不自然なカーブを描くために、肩や首の筋肉に余計な負担がかかり、血行不良が生じることがあります。この結果、慢性的な肩こりや頭痛に悩まされることになるのです。

さらに、猫背は呼吸にも悪影響を及ぼす可能性があります。胸部が圧迫されることで、肺の働きが制限され、酸素の取り込みが不十分になることも。特にスポーツをしている人にとっては、これがパフォーマンスの低下につながることもあります。

猫背を招くNG習慣

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

では、具体的にどのような習慣が猫背を引き起こし、老け見えに繋がってしまうのでしょうか?

日常的によくあるのが、長時間のスマートフォン使用です。スマートフォンを見ているとき、私たちの頭は前方に傾きます。頭が前方に傾くと頭は重たく疲れてしまうので、楽に長くその姿勢でいられるように無意識に背中が丸くなっていきます。こうした姿勢を長く続けることにより、猫背がどんどん固定されてしまいます。

また、座っている時の姿勢も注意しなければなりません。肘を机に置いて頬杖をつきながらパソコンに向かったり、テレビを見るのはNG。頬杖は肩に力が入りやすい上、首が前に出てしまうため、非常に不自然な姿勢を強いられてしまいます。こうした習慣が積み重なると猫背になり、健康面だけでなく見た目にも大きな影響を及ぼしてしまうのです。

猫背を改善するためには…

このように、さまざまな健康リスクを抱える猫背ですが、改善するための方法もあります。

まず試したいのが、椅子や机の高さを見直すこと。姿勢を正すためには、足が床にきちんと着き、膝が直角に曲がるのが理想です。また、パソコンやスマートフォンを使用する際には、画面を目の高さに合わせることで、自然と背筋が伸びやすくなります。さらに、運動やストレッチも効果的です。猫背改善につながる自宅でできる簡単だけど効果的なエクササイズを3つご紹介します。

1、うつ伏せでのお腹のばし

縮こまったお腹の筋肉を伸ばし、背筋を伸ばしやすくします。

<やり方>
1.うつ伏せになり、両手を胸の横に置きます。
2.手のひらで床を押し、上半身をゆっくりと持ち上げます。このとき、おへそは床につけたまま、腰が反りすぎないように注意します。
3.視線は斜め上か、天井を見上げます。
4.数秒間キープし、ゆっくりと元の姿勢に戻ります。
5.これを3〜5回繰り返します。

<ポイント>
1.腰に痛みを感じたり、きついと感じる場合は無理をせず、肘を床につけた状態で行ってもOKです。
2.自然な呼吸をしながら、ゆっくりと行いましょう。

2、仰向けでの胸のばし

猫背が続く胸の筋肉も縮こまります。そこをゆったりと伸ばします。

<やり方>
1.仰向けに寝て、両腕を肩の高さで真横に伸ばし、手のひらを天井に向けます。体が「T」の字になるようにします。
2.呼吸をしながら、胸や肩の前が自然と開いていくのを感じます。
3.そのまま1分間程度キープします。

<ポイント>
1.腰が反りすぎないように注意します。
2.腕が床につかなくても無理に押し付けず、自然に重力に任せます。

ストレッチポール(R)に乗り仰向けで行うと、さらに効果的に胸を伸ばすことができます。

3、あごを引く運動

正しい頭の位置を取り戻しつつ、首の細かな筋肉を使えるようにしていきます。

<やり方>
1.仰向けに寝て膝を立てます。
2.背筋を伸ばし、顎を軽く引いて、首の後ろが長く伸びるようにします。ちょうど「二重あごを作る」ようなイメージです。
3.この状態を5〜10秒キープし、力を抜きます。
4.これを10回程度繰り返します。

<ポイント>
1.顎を引く際に、頭を持ち上げる必要はありません。頭を床につけたまま行いましょう。
2.肩周りに力が入らないように、首は長く保つ意識を持ちましょう。

ストレッチポール(R)の乗り仰向けになり、後頭部でストレッチポール(R)を軽く押すように顎を引くと、より効果的です。

上記に加えて、良い姿勢と良いフォームで背中や肩、腹筋を鍛えることで、自然と正しい姿勢を保つことができるようになります。

スッキリした姿勢で印象アップ

猫背を改善することで、印象が大きく変わる可能性があります。もちろん、猫背を完全に治すのには時間がかかります。しかし、日々のちょっとした心がけや習慣の見直しによって、姿勢を改善することは可能です。毎日の小さな努力が積み重なっていけば、自然に正しい姿勢が身につくことでしょう。

日常の姿勢を少し意識するだけで、あなたの見た目に大きな変化が現れるかもしれません。猫背を改善し、より明るく若々しい印象を手に入れましょう。


監修:石塚利光
日本コアコンディショニング協会副会長
ペンシルベニア州立カルフォルニア大学大学院 修士号 / 元福岡大学教員

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米国で修士号を取得し、全米アスレティックトレーナーズ協会 公認アスレティックトレーナー(BOC-ATC)、全米ストレングス&コンディショニング協会 公認ストレングス&コンディショニング・スペシャリスト(NSCA-CSCS)、ナショナル・アカデミー・オブ・スポーツメディスン パフォーマンス・エンハンスメント・スペシャリスト&コレクティブ・エクササイズ・スペシャリスト(NASM-PES&CES)の資格を保有。元福岡大学教員で、アメフト米国代表やBリーグ・Vリーグのプロチームなど、トップアスリートを多数指導。

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