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25年前、日本中が手に汗握った“1000万円への挑戦” 人生を懸けた挑戦が生んだ“平成バラエティの金字塔”

  • 2025.6.5

一世を風靡した“運命の15問”

2000年に放送がスタートした『クイズ$ミリオネア』(フジテレビ系)は、まさに新時代のクイズ番組だった。誰もが知る超シンプルなルール。15問正解すれば賞金1000万円。しかし、ひとたび解答席に座れば、その“簡単さ”が幻であることに気づかされる。スタジオに響く緊迫のBGMと、観客のざわめき。そして「ファイナルアンサー?」の名セリフと共に訪れる運命の瞬間。クイズ番組でありながら、ドラマを超えたドラマがそこにはあった。

みのもんたという“勝負師”の存在感

番組の顔として絶大な存在感を放ったのが、司会の“みのもんた”。的確で鋭い進行はもちろん、出場者との絶妙な間を取ったやり取り、時には揺さぶりをかけるような質問や表情も含めて、彼のすべてがこの番組の緊張感を形作っていた。

とくに終盤に近づくほど口数が減り、静かに「ファイナルアンサー?」と投げかける姿には、視聴者まで息を飲んだ。みのもんたという“勝負の狂言回し”がいてこそ、ミリオネアは“神回”を生み出し続けたのだ。

芸能人から一般人まで、誰もが挑んだ1000万円の壁

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(C)SANKEI

この番組のもう一つの魅力は、チャレンジャーの多様さにあった。人気芸能人がプライドを懸けて挑む姿もあれば、一般人が人生を賭けたようなチャレンジをする回もあった。彼らの背景や想いが紹介された後でのクイズ挑戦は、視聴者にとってまさに“応援したくなる物語”。

中でも印象的だったのは、最終問題目前で敗れたチャレンジャーたちの悔しさや涙。1000万円が本当に“手の届く距離”にあったからこそ、そのドラマは深く、重かった。

令和の今でも、蘇るあの緊張感

“電話で友達に助けを求める”「テレフォン」、“視聴者の知識を頼る”「オーディエンス」、“2択まで絞る”「フィフティ・フィフティ」。誰もが覚えているライフラインの演出も、番組のスリルを加速させていた。

現在は特番での復活を果たすこともあるが、かつて毎週のように訪れた“人生を懸けた15問”のあの時間は、間違いなく一つの“テレビの奇跡”だった。

『クイズ$ミリオネア』は、クイズという枠を超え、“人間ドラマ”として記憶に残る、平成バラエティの金字塔である。


※この記事は執筆時点の情報です。