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医師「風呂キャンはやめて」 お風呂に入るのが面倒…ボディシートだけでは解決できない『皮膚トラブル』とは?【医師の監修】

  • 2025.6.14
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

皆さん、お風呂に入るのが面倒って思ったこと、ありませんか?仕事や家事で疲れていると、ついつい入浴をサボりたくなるときもありますよね。「今日は寝落ちしてもいいかな…」なんて思わず考えてしまったそこのあなた、実はその「風呂キャン」が皮膚トラブルの原因になるかもしれません。

気軽に考えがちなこの習慣、意外な落とし穴を抱えているんです。医師の監修の元、どんなトラブルがあるのか詳しくみていきましょう。

皮膚トラブルのリスクと原因

お風呂に入らない日が続くと、皮膚にさまざまな影響が及びます。まず、肌の表面には常在菌と呼ばれる細菌が多く存在しています。これは体にとって有益な菌群で、皮膚を外部の害から守るバリアの役割を果たしています。しかし、入浴を怠ると、汗や皮脂が蓄積されてこのバランスが崩れやすくなり、悪玉菌が繁殖する原因になることがあります。これがニキビや肌の炎症といった皮膚トラブルの元凶になるのです。

また、特に夏場は汗をかきやすく、そのままにしておくと毛穴が詰まりやすくなります。冬場でも乾燥が進むと、皮膚のバリア機能が低下しやすいので、こまめな入浴で角質を柔らかく保ち、保湿を心がけることが大切。お風呂に入ることは、ただ汚れを落とすだけでなく、皮膚の健康を保つために欠かせない習慣なのです。

具体的な皮膚トラブルとしては、まず「ニキビ」が挙げられます。ニキビは、毛穴に皮脂や汚れが詰まることでできるものです。お風呂をサボると汚れが溜まるだけでなく、清潔にしない皮膚は、細菌の繁殖に理想的な環境を提供してしまいます。そのため、ニキビの発生リスクが増大するのです。

さらに、頭皮にも影響が。髪の毛を洗わないことにより、皮脂や汗が蓄積してかゆみが生じ、それを無意識に掻いてしまうことによって皮膚炎などのリスクがあります。

拭くだけじゃダメなの?

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

ドラッグストアなどで、ボディシート体拭き用のシートも販売されているため、それで拭けばいいと思っている人も多いのではないでしょうか。一時的にお風呂に入れないときなどは、やむを得ず使用するのは問題ありませんが、長期的な使用は推奨できません。

ここで、お風呂に入ることで得られるメリットについて少し掘り下げてみましょう。まず、入浴は血行を促進するので、体全体の代謝を高める効果があります。入浴することで皮膚のターンオーバーの活性化を促します。体内の老廃物を効率良く排出するデトックス効果やリラックス効果も得ることができるでしょう。

しかし、注意したいのは長湯や熱すぎるお湯です。これらは皮膚の乾燥を促進してしまうことがありますので、適度な温度(39度前後)のお湯に15分程度浸かるのが理想的です。また、湯上がりには忘れずに保湿を行いましょう。これで、お肌の状態を健やかに保つことができます。

<医師からの一言ポイント>皮膚のターンオーバーを整えたり、汚れを落としたりするために、1日に1回程度の頻度で身体を洗えると良いですね。

お風呂で明日の自分へのケアをはじめよう

忙しいとついサボりがちな入浴ですが、健康な肌を保つ秘訣としては欠かせません。日々の習慣が積み重なって、未来の皮膚状態を左右すると言っても過言ではないのです。ぜひ、お風呂を面倒なことと考えずに、リフレッシュや自分へのご褒美タイムとして楽しんでみてくださいね。


監修者:PRIDE CLINIC 院長 久野 賀子(https://pride-clinic.com/)

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2017年東京医科歯科大学医学部医学科 卒業。
日大板橋病院にて初期研修終了後、湘南美容クリニックに入職し、5年半勤務。
新宿本院皮膚科医局長として通常の勤務だけでなく、新人医師の指導、VIP対応、トラブル対応に従事。
2024年11月新宿二丁目にPRIDE CLINICオープン。