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歯科医「逆に口臭を引き起こす」→実は『歯ブラシで舌を磨く』のはNG?! 知られざる“意外なリスク”とは?【医師が監修】

  • 2025.6.11
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

皆さん、毎日の口腔ケアを完璧にしようと、歯ブラシで舌も磨いていませんか?実は、その行為が健康に悪影響を及ぼす可能性があるとご存知でしたか?

この記事では、なぜ舌磨きには歯ブラシを使わない方が良いのか、医師の意見もふまえて解説していきます。

歯ブラシで舌磨き、実は逆効果?

多くの人が信じて疑わない「歯ブラシで舌を磨く」という行為。

口臭予防や口内の清潔を保つためにと、毎日の習慣に取り入れている方も多いことでしょう。しかし、歯ブラシは舌磨きには適していないのです。というのも、歯ブラシの硬い毛先は舌の表面を傷つけやすく、菌を増殖させるリスクがあるからです。

私たちの舌には無数の味蕾という小さな突起があり、これが食べ物の味を感じるための重要な役割を担っています。歯ブラシで強く磨くと、この味蕾や舌の粘膜を傷つけてしまうため、推奨できません。

また、歯ブラシや歯磨き粉で舌をこすることにより、かえって舌苔(舌の表面に白く着く汚れ)が慢性化してしまい、逆に口臭を引き起こしてしまうことも。健康に良いと思ってやっていた行為が、実は逆効果だったなんて驚きですよね。

舌磨きは専用のアイテムで!

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

では、どのようにして舌をケアすれば良いのでしょうか?答えはシンプルです。舌磨き専用のブラシやベラ、柔らかい布やタオル、ガーゼなどを使用しましょう。舌クリーナーは、舌の表面を優しく、かつ効果的に磨くためにデザインされています。素材も柔らかく、舌を傷つける心配が少ないため、安心して使用できます。

舌を磨くときは、傷つけないよう優しく奥から手前に動かし、水だけでなでるようにしましょう。

口臭予防や口内の清潔維持において、舌ケアは欠かせないステップですが、その方法を間違えると逆効果になることも。専用のアイテムやガーゼなどの優しい素材を使うことで、適切にケアし、健康な口腔環境を保つことができるのです。

舌が傷つかないように優しくケアを

歯ブラシを使っての舌磨きが逆効果になるという事実に、驚いた方も多いのではないでしょうか。良かれと思ってやっていたことが、逆に舌を傷つけていたかもしれません。

舌を磨くときは、ゴシゴシこするのはNGです。舌の上を優しく動かし、舌を傷つけないように心がけましょう。


越智 英行(おち・ひでゆき)
医師(歯科・日本口腔外科学会 認定医・日本外傷歯学学会 認定医)

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昭和大学歯学部卒業。東京女子医科大学病院(歯科口腔外科)入局後、昭和大学大学院歯学研究科(臨床系歯科麻酔科学)修了。同大学歯学部全身管理歯科学歯科麻酔科助教を経て、コンパスメディカルグループ「医療法人社団コンパス」の常務理事に就任。現在はコンパス内科歯科クリニック赤羽(https://www.compass-dc.jp/akabane/)の院長も兼任。患者さんのQOL向上に寄与し、患者さんが笑顔になれる様な治療を心がける。歯学博士。日本口腔外科学会認定医、日本外傷歯学会認定医。