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「あまりにも可哀想」“痛ましい展開”に嘆きの声も…“心を揺さぶる”名曲が魅せた至高のドラマ

  • 2025.6.9

映画には、心を揺さぶり、涙を誘う“号泣必至の名作”があります。今回は、そんな感動作を5本セレクトしました。本記事では第1弾として『恋空』をご紹介します。平凡な日常から始まった初恋が、いじめ、妊娠、別れ、そして死へと向かっていく――。10代のふたりが直面した、過酷で純粋な愛のかたちとは――。

※本記事は、筆者個人の感想をもとに作品選定・制作された記事です
※一部、ストーリーや役柄に関するネタバレを含みます

いじめ、暴行、妊娠…それでも貫いた“高校生の純愛”

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(C)SANKEI
  • 作品名:映画『恋空』
  • 上映日:2007年11月03日
  • 主演:新垣結衣(田原美嘉 役)/ 三浦春馬(桜井弘樹 役)

女子高生の美嘉(新垣結衣)は、落とした携帯電話をきっかけに、匿名の相手とメールを交わすようになります。やがてその相手が、金髪の同級生・ヒロ(三浦春馬)と判明し、ふたりは惹かれ合っていきます。

しかし、ヒロの元恋人・咲(臼田あさ美)の嫉妬により、美嘉はいじめや暴行の標的に。それでも愛は揺らがず、美嘉はヒロの子どもを妊娠。ヒロは結婚を申し出ますが、再び咲に襲われた美嘉は流産してしまいます。

その後、突然、美嘉に別れを告げるヒロ。深く傷ついた美嘉は、大学生の優(小出恵介)と出会い、少しずつ心を癒やしていきます。そして迎えたクリスマスイブ。美嘉は思いがけずヒロと再会するのですが――。

書籍、映画、漫画、ドラマ…“共感の嵐”を生んだケータイ小説ブームの象徴

『恋空』は、高校生の少女の切ない恋を描いた、美嘉さんによるケータイ小説の代表作です。2005年に「魔法のiらんど」で連載が始まり、半年間連続でランキング1位を記録しました。

2006年に書籍化されると発売から1ヶ月で100万部を突破し、ベストセラーとなりました。映画、漫画、ドラマと多方面に展開され、今も読者の記憶に残る作品です。のちに、ヒロの視点で描いた『君空』や、執筆の裏側に触れた『「恋空」10年目の真実 美嘉の歩んだ道』も刊行されました。

「何回観ても泣く」号泣必至の名作

『恋空』は多くの人にとって『恋空』はかけがえのない一作。

「好きという気持ちだけで人がどれだけ強くなれるのか再認識できた…」「めっちゃ感動したけどあまりにも可哀想すぎて辛い」など、心を動かされたという声も目立ちます。

なかでも「何回観ても泣く。新垣結衣と三浦春馬あまりにも尊い」というコメントには、作品とキャストへの深い愛情が込められています。

令和の今から見れば、価値観に戸惑う人もいるかもしれませんが、『恋空』はケータイ小説ブームの象徴として中高生の心をつかみ、“ひとつの時代”を築いた作品です。

初恋の輝きと最期の涙――作品に寄り添う“主題歌”の存在

『恋空』が「泣ける映画」と評されるのは、純粋な初恋が、いじめ、妊娠、流産、末期がん・死へと連なっていく、感情のジェットコースターのような展開にあります。あまりに過酷な流れに「辛すぎる」との声もありましたが、その激しさこそが、多くの涙を誘った理由です。

Mr.Childrenによる主題歌「旅立ちの唄」もまた、その涙に寄り添い、「心が揺さぶられる」という声も。

この物語を支えたのは、新垣さんと三浦さんによる初々しく繊細な演技。10代のふたりが体現した初恋の輝きと別れの痛みこそ、“号泣必至の名作”と語られる所以かもしれません。


※記事は執筆時点の情報です