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ママ友「いつでも頼ってね」疲れた私の心の隙間に入り込んだ『甘い罠』→ まさかの裏切りに、絶望

  • 2025.5.1

これは、筆者の知人A子さんから聞いたエピソードです。
育児に疲れたとき、本当は誰かに助けを求めたいのに頼れる相手がいない。そんな孤独な子育ての日々で「なにかあったら頼ってね」と優しく声をかけてくれる存在は、どれほど心強いことでしょう。A子さんも、そのひと言に救われたひとりでした。
けれど、ある日ふと届いた夫からのメッセージに、目を疑いました。信じていた人たちの裏切りに気づいた瞬間、声が出ませんでした──。

画像: ママ友「いつでも頼ってね」疲れた私の心の隙間に入り込んだ『甘い罠』→ まさかの裏切りに、絶望

疲れた心を救ってくれた言葉

第二子出産後、A子さんは毎日疲れ切っていました。共働きで、仕事と家事育児に追われる日々。夜は下の子の夜泣きで眠れず、気がつけば笑顔が消えていたのです。

そんなある日、保育園の送り迎えで顔を合わせるママ友が声をかけてくれました。
「育児、大変だよね。なにかあったら頼ってね」
そのやさしいひと言が、カラカラに乾いた心に染みて、思わず涙がにじみました。話すうちに気持ちが軽くなり、共働き同士だからこそ悩みを分かち合える。気づけば「この人になら、何でも話せる」と思うようになっていました。

信じた友情のはずが──

送り迎えで顔を合わせるたび、A子さんはほっとした気持ちになっていました。「お疲れさま」と声をかけ合うだけでも、心が少し楽になるのです。
関係は次第に深まり、家族ぐるみで交流するように。週末は一緒に出かけるうちに、二つの家族が自然と打ち解けていきました。

その頃から、夫が少しずつ変わりはじめました。忙しさを気遣う言葉が増え、育児にも前より積極的になったのです。A子さんは「ママ友のおかげかな」と感じ、ますます信頼を寄せるようになりました。

けれど、ふと胸がざわつく瞬間がありました。夫とママ友の視線が絡むたび、妙な違和感が残るのです。冗談のトーンや気まずそうな仕草……気のせいだと思い込みながらも、心のどこかで「まさか」という予感が膨らんでいきました。

やさしさの裏に潜んでいたもの

帰宅途中、A子さんはいつものようにスマホを手に取りました。ふと夫からのメッセージが目に入り、何気なく開いた瞬間、血の気が引きました。

「ともちゃん(仮名)おつー! 今月は6日ね。この前のチェリーでいい?」
ともちゃん──それは、ママ友の名前でした。しかもその6日というのは、夫が飲み会で帰りが遅くなると言っていた日だったのです。
どうやら、夫はメッセージを誤送信したようです。震える指でスクロールすると、日付や場所のほか、二人だけが知る親しげな内容が送られてきていました。画面を追うたびに息が詰まり、冷たい汗がにじみます。

帰宅後、夫に問いただすと、しばらくの沈黙のあと「ごめん」としぼり出すように答えました。そのひと言が、すべてでした。夫とママ友は、半年以上も関係を続けていたのです。A子さんは膝を震わせ、スマホを握りしめたまま、ただ呆然と立ち尽くしていました。

裏切りの先に見つけた強さ

信じていたふたりに背を向けられる痛みは、想像以上でした。しばらくは悔しさと悲しさで胸が押しつぶされそうだったといいます。それでも、A子さんは前を向きました。
仕事に打ち込み、新しい資格にも挑戦。努力を重ね、念願のキャリアアップを手に入れました。自信を取り戻すなかで、「もう、裏切りに振り回されるのは終わり」と思えるようになったそうです。

「私は、私の力で進んでいきます」
そう話すA子さんの表情は、晴れやかでした。痛みは消えなくても、それすらを糧にして歩き続ける強さが、彼女にはありました。

【体験者:30代・会社員女性、回答時期:2022年9月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:神野まみ
フリーランスのWEBライター・コラムニスト。地域情報誌や女性向けWEBメディアでの執筆経験を活かし、医療・健康、人間関係のコラム、マーケティングなど幅広い分野で活動している。家族やママ友のトラブル経験を原点とし、「誰にも言えない本音を届けたい」という想いで執筆を開始。実体験をもとにしたフィールドワークやヒアリング、SNSや専門家取材、公的機関の情報などを通じて信頼性の高い情報源からリアルな声を集めている。女性向けメディアで連載や寄稿を行い、noteでは実話をもとにしたコラムやストーリーを発信中。

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