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「辛すぎる」「残酷で生々しい」“悲惨な脚本”に嘆く声も…無名俳優を“最年少カンヌ”に導いた衝撃作

  • 2025.5.30

見事な演技をきっかけに大ブレイクし、大人気俳優として活躍し続けている方は多くいらっしゃいます。今回はそんな“キャストの快演が見事な”名作映画5選をセレクトしました。

本記事では第3弾として、2004年公開の映画『誰も知らない』をご紹介。この作品では、当時12歳の俳優柳楽優弥さんの演技が注目され、映画自体も大人気作品となりました。ぜひ最後までにご覧ください。

※本記事は、筆者個人の感想をもとに作品選定・制作された記事です。
※一部、ストーリーや役柄に関するネタバレを含みます。

映画『誰も知らない』どんな作品?

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(C)SANKEI
  • 作品名:映画『誰も知らない』
  • 公開日: 2004年8月7日

映画「誰も知らない」は2004年公開の映画で、監督は映画『そして父になる』や『海街diary』、『万引き家族』で有名な日本の名監督である是枝裕和監督です。また女優のYOUさんや俳優の加瀬亮さんなどの豪華キャストが出演し、柳楽優弥さんのデビュー作品として今でも注目される作品です。

あらすじ

東京の片隅、小さなアパートの一室に、母・けい子(YOU)と4人の子どもたちがひっそりと暮らしていた。長男・明(柳楽優弥)を除く3人の兄妹は、住民に知られないように外出もできず、学校にも通っていない“存在しない子ども”だった。

ある日、母は突然置き手紙を残して姿を消す。生活費も尽きる中、12歳の明が、年下の兄妹たちの面倒を必死に見ながら日々をやりくりしていくが、社会の支援も、大人の助けも得られないまま、子どもたちの生活は徐々に崩れていく。

やがて季節は巡り、兄妹の絆がいっそう強くなる一方で、貧困と孤独、そして悲劇が、静かに、しかし確実に彼らを追い詰めていく――。

当時14歳、無名の柳楽優弥の快演が光る衝撃作

柳楽優弥さんは、人生初のーディションに見事合格し、映画「誰も知らない」で映画デビューを果たしました。

本作は是枝監督が構想を15年ほどかけて制作し、2004年に世に出た作品。是枝監督は「目に力がある」という理由から当時無名だった柳楽優弥さんを抜擢し、1年かけて撮影が行われました。その結果、史上最年少でカンヌ国際映画祭の男優賞を獲得し、自然な演技が高い評価を受けました。

SNSでは「辛すぎる」「二度と観たくないけど考えるべきこと」「残酷で生々しいが、少年の柳楽さんの思春期になる過程に背徳的な色っぽさを感じる YOUさん演じる母親が、母親の素質がない女というリアルな立ち位置なのも見事」とさまざまな意見が見受けられました。

数々の子役と仕事をしてきた是枝監督も柳楽優弥さんの演技力を絶賛しており、この頃から超一流俳優の片鱗を見せていたようです。そんな順風満帆な俳優人生を送ってきたと思われがちの柳楽優弥さんですが、当時の心境を振り返り、次のように語っています。

10代で主演作に出させていただけて、自分がついていけてない感覚が強くて。毎日憂鬱だなと感じていた出典:2024年8月25日放送『おしゃれクリップ』(日本テレビ)内

一度は俳優業を離れ、アルバイト生活を送っていた柳楽優弥さん。一見、若くして栄光を掴んだように見えた姿も、その裏側でお芝居に対して苦悩を抱えて過ごしてきたことが明らかになりました。

キャストの快演が見事な秀作『誰も知らない』

今回は2004年公開の映画『誰も知らない』をご紹介させていただきました。

当時無名の柳楽優弥さんを名俳優として称賛されるきっかけとなった同作。デビュー作品であるにも関わらず、劇中の名演技で実力派俳優として注目されるようになった柳楽優弥さんの快演に釘付けになってしまうことでしょう。

最近ではドラマ『ゆとりですがなにか』、映画『銀魂』などコメディな役柄を演じることもあり、映画『誰も知らない』での演技に驚かれる方も多いかもしれません。

映画『誰も知らない』を見る際には、ぜひ柳楽優弥さんの演技に是非ご注目ください。


※記事は執筆時点の情報です