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「生々し過ぎる」「朝から見たくない」“型破りな展開”に苦言も…「ベストオブ朝ドラ」大絶賛の名作

  • 2025.6.6

名作と言われるドラマや映画の中には、私たちの心を揺さぶる作品があります。今回は、そんな作品を5つセレクトしました。本記事では第5弾として、『まれ』をご紹介します。夜逃げで始まった能登での生活。「世界一のパティシエになる」というヒロインの夢は果たして叶うのでしょうか?

※本記事は、筆者個人の感想をもとに作品選定・制作された記事です。
※一部、ストーリーや役柄に関するネタバレを含みます。

「パティシエになりたい」── 少女の夢

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(C)SANKEI
  • 作品名:『まれ』
  • 放送期間:2015年3月30日 - 9月26日
  • 主演:土屋太鳳(津村希 / 紺谷希 役)

石川県・能登の小さな村で育った少女・津村希(土屋太鳳)は、家族の過去の失敗から、「夢を持たず、堅実に生きること」を信条としてきました。けれども、心の奥には幼い頃に抱いた「パティシエになりたい」という願いが…。

やがて希は、その夢と向き合う決意を固め、横浜へ修行に旅立ちます。洋菓子店での厳しい下積み、仲間との恋や友情を経て、彼女は「夢は叶えるもの」と確信するようになります。自分の道を見つけた希は、一人前のパティシエとして故郷・能登に戻り、自らの店を構えるという新たな夢に挑んでいきます。

賛否巻き起こるも…「ベストオブ朝ドラ」絶賛の名作

『まれ』では、ヒロイン・希を中心に、幼なじみの圭太(山﨑賢人)と、横浜で出会う大輔(柳楽優弥)との三角関係が注目を集めました。

圭太は、能登で職人を目指す誠実な青年。大輔は、気ままで自由な性格の持ち主です。希は二人の間で揺れ動きながら、やがて自分の進むべき道と相手を選びます。

キスシーンも複数回描かれ、SNSには「家族で見ている人は気まずい」「朝ドラらしくなくて驚き」「生々し過ぎる」「朝から見たくない」といった声も。一方で、「賛否あったみたいだけど私は素敵なシーンだったと思う」「初めてキュンキュンさせてくれた朝ドラ」といった好意的な声も見受けられました。

また、希の姿に共感し、放送を楽しみにしていた視聴者からは「人生で初めて一話も見逃さずに見た朝ドラ」「朝ドラ滅多に見ないのにこれだけはハマった!」「ベストオブ朝ドラはまれ」といったコメントも寄せられました。

「あの美少女は誰?」― 3話だけで視聴者を虜にした14歳の少女

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(C)SANKEI

NHKの朝ドラ『らんまん』をはじめとした数々の話題作で知られる浜辺美波さん。実は彼女も『まれ』に出演していました。

当時14歳で演じたのは、能登の桶作家の孫娘・桶作麻美。東京から来た思春期の少女で、祖父母には従順にふるまいながら、内心では「もうやだ〜、こんなど田舎」と不満を漏らす役どころでした。

登場はわずか3話でしたが、「あの美少女は誰?」とネットで話題に。その後、透明感あふれる演技と存在感が注目され、大ブレイク。映画『君の膵臓をたべたい』での主演をはじめ、『シン・仮面ライダー』や『ゴジラ-1.0』などの話題作に出演し、実力派女優としての地位を確立しました。

2026年放送予定のNHK大河ドラマ『豊臣兄弟!』では、豊臣秀吉の正室・寧々役として出演が決定しており、今後の活躍にも注目が集まっています。

等身大のヒロインに心打たれる物語

夢を遠ざけて生きてきた少女が、再び夢に立ち向かったとき、人生は少しずつ動き始めました。

賛否の渦中にあっても、『まれ』が描いたのは、自分の足で未来を選び取る一人の女性の物語
その等身大の歩みこそが、今も“名作”と呼ばれるゆえんなのではないでしょうか。


※記事は執筆時点の情報です。