医師「白髪の進行を早めてしまう」→実は『シャンプー』が原因だった？！…見落としがちな“意外な要因”とは？【医師が解説】

「最近、白髪が増えてきた気がする」「毎日ちゃんとシャンプーしてるのに、髪の状態が悪くなってきた」そんな悩み、ありませんか？

白髪は加齢や体質だけでなく、日々のヘアケア習慣によって進行が早まる可能性があることをご存じでしょうか。
とくに見落とされがちなのが、「シャンプー」のやり方。実は、間違ったシャンプー習慣が白髪の原因になることがあるのです。

今回は、医師が解説する「白髪を悪化させるNGシャンプー習慣」と、髪と頭皮にやさしい正しい洗い方についてご紹介します。

なぜシャンプーが白髪に関係するのか？

白髪は、毛根にある「メラノサイト」という色素細胞がメラニンを作らなくなることで生じます。
このメラノサイトの働きは、血流や栄養状態、酸化ストレスの影響を受けやすいとされています。

シャンプーは髪と頭皮を清潔に保つ大切なケアですが、間違ったやり方を続けていると、頭皮の環境を悪化させ、メラノサイトの機能低下を招くリスクがあります。
特に次のような影響が指摘されています。

• 洗浄力が強すぎるシャンプーで頭皮のバリア機能が壊れる
• ゴシゴシ洗いによる摩擦で毛根がダメージを受ける
• 頭皮の乾燥が慢性化し、血流が滞る
• 熱すぎるシャワーで頭皮に炎症が起こる

つまり、日々のシャンプーこそが、白髪を増やす原因のひとつになっている可能性があるのです。

白髪を悪化させる“NGなシャンプー習慣”とは？

では、具体的にどのような習慣が白髪のリスクを高めてしまうのでしょうか？
医師の視点から、やってしまいがちなNG習慣を紹介します。

1. 洗浄力の強すぎるシャンプーを使っている

「さっぱり洗いたい」「しっかり泡立つのが好き」という理由で選ばれがちなのが、ラウレス硫酸Naやラウリル硫酸Naなどの強洗浄成分を含むシャンプー。
これらは必要な皮脂まで取り除いてしまい、頭皮の乾燥・炎症・血流悪化を招く原因になります。対策としては、アミノ酸系やベタイン系の低刺激な洗浄成分を選ぶことで、頭皮を守りながらやさしく洗うことができます。

2. 熱すぎるお湯で洗っている

シャワーの温度が高すぎると、頭皮の皮脂が過剰に奪われ、バリア機能が弱まりやすくなります。
これが続くと、頭皮は乾燥して炎症を起こし、毛根の栄養循環にも悪影響を及ぼします。シャワーの温度は36～38度のぬるま湯が理想的です。体より少し低いと感じる温度を心がけましょう。

3. シャンプーのすすぎが不十分

泡立ちは良くても、すすぎ残しがあると頭皮にシャンプー成分が残り、かゆみや炎症の原因になります。
これにより毛根がダメージを受け、白髪や抜け毛のリスクが上がる可能性があります。
シャンプー後のすすぎは最低1分以上を目安に、指の腹で頭皮をやさしく動かしながら丁寧に洗い流しましょう。

毎日の“正しい洗い方”が白髪予防の第一歩に

白髪ケアというと、外用の白髪染めやサプリメントに注目が集まりがちですが、本当に重要なのは「毎日行っているシャンプー習慣の見直し」です。
間違った方法を続けることで、知らず知らずのうちに頭皮環境が悪化し、白髪の進行を早めてしまうことも少なくありません。

今日から見直したい「白髪予防のためのシャンプー習慣チェックリスト」の項目を意識していきましょう！

• 洗浄力がマイルドなシャンプーを使っている
• シャワーはぬるま湯を使っている（36〜38度）
• シャンプーのすすぎを1分以上行っている
• 洗髪中は爪を立てず、指の腹でやさしく洗っている
• 頭皮の乾燥が気になるときは保湿ケアもしている

白髪の進行を少しでも抑えるために、まずは正しい洗い方を身につけ、頭皮の健康を守ることが大切です。
毎日の積み重ねが、将来の髪の美しさを育てていきますよ。

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監修者：浅草橋西口クリニックMo 頴川 博芸

静岡県沼津市出身。日本大学医学部中退、東海大学医学部卒業、順天堂大学大学院医学研究科修了。順天堂大学医学部附属静岡病院で初期臨床研修修了後、順天堂大学医学部附属順天堂医院、越谷市立病院、順天堂大学医学部附属練馬病院などを経て現在は浅草橋西口クリニックMo院長、順天堂大学医学部附属順天堂医院食道・胃外科非常勤助手。資格は日本専門医機構外科専門医、日本温泉気候物理医学会温泉療法医、日本医師会認定産業医など。趣味は旅行。