こちらの記事も読まれています
▶【小学生ママ必見】生活習慣や宿題のイライラ「先生の先生」に解決策を聞いてみた!
感情的にヒートアップする私が止められない…
子育てこそ アンガーマネジメントを身につけよ!
先生教えて! \こんなとき、どうすればよかったの?/
私の怒り爆発エピソード
『ママの怒りのコントロール』どこが大事?
❝ジャンプするのをやめない息子たちにブチキレて 衝動的に 三人がけソファを粗大ゴミへ… 以来、ソファが怖くて買えません❞
(K.Kさん 長男4年生、次男1年生)
子供たちが、あまりにもソファでジャンプするので、ある日わたしの堪忍袋の緒が切れ、速攻ネットでポチって粗大ゴミ予約へ。三人がけカウチソファを一人でマンションの粗大ゴミ置き場まで持って行って捨てました。その後しばらく腕が上がらず、ちょっとやりすぎた感もあり、冷静に自分の行動を振り返ると、もうソファが怖くて買えません。2年経つ今でも我が家にはソファがありません…。
A
イライラの原因となるものを 排除するのも方法の一つ!
ソファの処分、思い切った決断でしたね。その時は怒りの感情に後押しされての行動であったかもしれませんが、衛生や安全面を考えても、適切なご対応だったのではないでしょうか。環境調整もアンガーマネージメントの重要な要素です。(室伏先生)
❝自分が忙しい時に、 朝の準備をしようとしない小1の娘につい 〝自分で考えなさい! どうして何もできないの! 何だったらできるの!〟と 弾丸のようにキツい言葉を 捲し立ててしまいました❞
(A.Yさん 長女1年生、長男4歳)
こちらも仕事が忙しくて余裕がない時に、上のお姉ちゃんが指示待ち人間になってるのが本当にストレスで…つい「小学生なんだから自分でやるべきことを考えて行動しなさいよ!! 毎日毎日ママが全部言わないとなにもできないの!? 何だったらちゃんとできるのよ!!!」ともうそれはそれは弾丸のようにキツい言葉を投げつけてしまったものの、いつも冷静な娘は、「わたし、勉強はできるよ」と返してきたことで、ハッと我に返って、ああ、自分に余裕がないだけなのに、何もできないって否定してしまった。最低。と猛省しました。
A
そんな時こそ〝怒りの感情〟に ついて子どもに伝えるチャンス!
お子さまに謝ってどんな気持ちで怒ったのか正直に話しましょう。時に親も怒りの感情が爆発することがあり、その場合は謝って、そして許されることを知る機会になります。(室伏先生)
❝2ヵ月の長男が全然寝ない&夜泣きがひどく、 気持ちが病みすぎて嗚咽を漏らしながら号泣し、 部屋に閉じ込めたりしていました…❞
(K.Kさん 長男3年生、長女1年生、次男2歳)
長男が2ヵ月の時、全然寝ない+夜泣きがひどくて、号泣して、2ヵ月の息子を部屋に閉じ込めたりしてました…確か浅田真央ちゃんがオリンピックに出てた時で、真夜中にそれを見ながら、気持ちが病みすぎて嗚咽を漏らして号泣した思い出があって、浅田真央ちゃんを見たらいつも思い出します(笑)。
A
ママの心身のSOS! 可能なら少し離れて休息を
産後の体は想像以上にダメージを受けています。寝不足なうえにホルモンの変化から不安定な感情に陥りがち。赤ちゃんが健康でいるにはママが心身ともに健康である必要が。家族やサービスを頼ってくださいね!(室伏先生)
小児神経科医・室伏佑香先生
2012年筑波大学医学部卒。発達外来を通して延べ7000名のお子さんとそのご家族に診断・支援・療育のアドバイスを行う。現在は名古屋市立大学大学院にて研究。一児の母。
『ママの感情ヒートアップ』の収め方って?
怒りが湧くのは脳の扁桃体の部分。 まず口を閉じて沈黙するだけでも その興奮を抑えるのに十分効果的です
怒りは人間に元々備わっている正常な感情です。無理に抑える必要はありませんが振り回されると辛いですよね。怒りの感情が生み出されるのは脳の「扁桃体」という部分。ストレスを受けた際に、扁桃体が興奮して怒りが生み出されます。そして興奮がエスカレートするほど、怒りが大きくなり、大声を出したり感情的になってしまうのです。いっぽうこの扁桃体の興奮を抑えるのが「前頭葉」。理性や分別を司り、怒りを抑える役割を担っています。今にもヒートアップしそうな時には扁桃体の暴走を抑えることが大切。
オススメは、イライラと怒りの感情が湧いてきたと感じたら「まず沈黙する」こと。自分が発した攻撃的な言葉で、扁桃体は興奮してしまいます。沈黙しながら「落ち着きを取り戻そう」と意識するだけでも怒りがエスカレートすることを防げます。
「冷たい水をゴクッと飲む」も効果的。頭を冷やす、という言葉がありますが、実はその通りで、脳は皮膚から冷感刺激が入るとシャキッと覚醒します。これが気分をリフレッシュさせ、怒りを落ち着かせるのです。
また古典的ではありますが「甘いものを一口」も有効です。血糖値が上がると脳は冷静さを取り戻し、またセロトニン分泌をアップして精神をより安定させることへつながります。
筋肉からアプローチする方法も。①肩の筋肉に力を込め首をすぼめ両肩を上げて15秒キープ。②一気に力を抜いてストンと両肩を下ろします。これでOK。怒っている時は筋肉も緊張しています。それを緩めてあげることで、体とともに心の緊張もほぐせるのです。怒りを覚えた時、ぜひ気になる方法を試してみてくださいね。(伊藤先生)
\伊藤先生オススメ♪/
怒りをコントロールするテクニック
・口を閉じて沈黙する
・冷たい水を飲む
・甘いものを一口!
・両肩の筋弛緩法を試してみる
精神科医・伊藤 拓先生
東京大学(薬学部)卒業後に医師を目指し横浜市立大学医学部に再入学。現在、大内病院副院長。26年で延べ5万人を診察。近著『精神科医が教える後悔しない怒り方』(ダイヤモンド社)が版を重ねている。
あわせて読みたい
▶普段は温厚な夫が『突然キレる』理由って?漫画家・水谷さるころさんの解決法
▶【永遠に思えた育児もいつかは終わる】「その日」までを描く漫画が話題
▶【二月の勝者】作者語る中学受験「親に必要なのは“経済力と狂気”だけじゃない」
取材・文/小川理蓉 編集/翁長瑠璃子
*VERY2024年2月号「子育てこそアンガーマネジメントを身につけよ!」より。
*掲載中の情報は誌面掲載時のものです。商品は販売終了している場合があります。