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医師「なるべく避けてください」→“脚のむくみ”はこれが原因だった…意外とやりがちな“NG習慣”とは?【医師が解説】

  • 2025.4.19
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

 

「夕方になると脚がパンパン」「マッサージをしても翌日にはまたむくんでいる」――そんな悩みを抱える人は多いのではないでしょうか。特にデスクワーク中心の人や長時間座る習慣がある人に多く見られるのが脚の慢性的なむくみです。
「水分を摂りすぎた?」「運動不足かな?」と原因を探してもなかなか改善しない場合、実は座り方そのものに問題があるケースも。
今回は、脚のむくみと深く関係する“座り方のクセ”について解説し、今すぐ見直せるNG習慣とその改善策をご紹介します。

むくみの原因は「座り姿勢の圧迫」にあった?

脚のむくみとは、下半身の血流やリンパの流れが滞り、余分な水分が皮下に溜まってしまう状態を指します。特に重力の影響を受けやすいふくらはぎや足首は、長時間の同じ姿勢によりむくみやすくなる部位です。

以下のような座り方のクセは、知らないうちに脚への血行不良やリンパの停滞を引き起こしている可能性があります。

■ 脚を組むクセがある

脚を組むと骨盤がねじれ、片方の脚の血流が圧迫されやすくなります。また、骨盤の歪みが定着すると、下半身の左右差が生じ、むくみが一方向に偏ることもあるのでなるべく避けてください。

■ 椅子に浅く腰かける

背もたれに寄りかかって浅く座ると、ももの裏(大腿部)が座面に圧迫されやすくなります。これにより、静脈やリンパの流れが妨げられ、脚全体の循環が悪化します。

■ 長時間座りっぱなし

脚を動かさずにじっと座り続けると、ふくらはぎの筋肉(第二の心臓)が働かず、血液を心臓に戻すポンプ機能が低下します。その結果、下肢に水分が溜まりやすくなるのです。

■ 高すぎる椅子や深く沈むソファ

座面が高いと足が浮いてしまい、太ももの裏が強く圧迫されやすくなります。逆に沈み込むソファは骨盤が後傾しやすく、猫背とあわせて下半身の巡りを悪化させます

これらはどれも“日常的な無意識の姿勢”であり、気づかないままむくみを悪化させている可能性があるのです。

今すぐ見直せる!むくみを防ぐ正しい座り方と習慣

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

むくみを予防・改善するには、「血流やリンパの流れを妨げない座り方」が重要です。ポイントは、姿勢の“崩れ”と“圧迫”をなくすこと。以下の習慣を意識してみましょう。

■ 骨盤を立てて座る

椅子に深く腰をかけ、骨盤をまっすぐ立てる意識を持ちましょう。お腹の力を軽く入れ、背もたれに頼りすぎないことで、体幹も自然と使われます。

■ 両足は床にしっかりつける

足を組むのではなく、左右の足裏を床にしっかり接地させるのが基本。座面が高すぎる場合は、足台を使って高さを調整すると、太ももへの圧迫を減らすことができます。

■ 1時間に1回は立ち上がる・動く

どれだけ正しい姿勢でも、長時間座り続けること自体がむくみの原因になります。こまめに席を立つ、屈伸をする、ふくらはぎを軽くもむなど、血流を促す動きを習慣にしましょう。

■ 睡眠前の脚のストレッチ

夜間のむくみ解消には、就寝前の簡単なストレッチが効果的です。足首回し、脚の上げ下げ、ふくらはぎのマッサージなどで、日中に溜まった水分をリセットしましょう。

これらは特別な器具や時間を必要とせず、今日からでもすぐに始められるケアです。むくみを感じる前に、“姿勢”と“習慣”を見直すことが重要です。

“むくみやすい脚”は、日常のクセから変えられる

脚のむくみが取れにくい…そんな悩みの背景には、知らず知らずのうちに身についた座り方のクセが隠れているかもしれません。

姿勢をほんの少し意識するだけで、血流やリンパの流れは改善され、脚の重だるさ・疲労感・冷えなども軽減されやすくなります。

「マッサージしても戻ってしまう」「水分を控えても改善しない」――そんな人は、まずは“座り方”という根本的な習慣に目を向けてみてください。

体に負担をかけない正しい姿勢と、こまめな動きが、むくみにくく疲れにくい脚づくりへの第一歩となります。


監修者:浅草橋西口クリニックMo 頴川 博芸

静岡県沼津市出身。日本大学医学部中退、東海大学医学部卒業、順天堂大学大学院医学研究科修了。順天堂大学医学部附属静岡病院で初期臨床研修修了後、順天堂大学医学部附属順天堂医院、越谷市立病院、順天堂大学医学部附属練馬病院などを経て現在は浅草橋西口クリニックMo院長、順天堂大学医学部附属順天堂医院食道・胃外科非常勤助手。資格は日本専門医機構外科専門医、日本温泉気候物理医学会温泉療法医、日本医師会認定産業医など。趣味は旅行。