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「チッ、したらええやん」超大物芸人にキレられた過去【バラドルとして活躍した女優】「地獄でした…」と語った壮絶な裏側

  • 2025.4.17

バラエティ番組で活躍する女性アイドル、通称・バラドルから、女優として成功した方も多くいます。今回は、そんな“バラドル”から女優として成功した方5名をセレクトしました。

本記事では第3弾として、YOUさんをご紹介します。

※本記事は、筆者個人の感想をもとに作品選定・制作された記事です
※一部、ストーリーや役柄に関するネタバレを含みます

ラジオ番組で、8週間無視されたことも…?!“バラドル”から女優として大成・YOU

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(C)SANKEI

 

  • デビュー:1985年
  • 主な出演バラエティ番組:『ダウンタウンのごっつええ感じ』

経歴

18歳の時にスカウトされたYOUさんは、1985年に「江原由希子」の名義で歌手デビュー。歌手以外にも女優として活動していたYOUさんは、1990年にラジオ『MBSヤングタウン木曜日』でお笑い芸人・ダウンタウンが担当する曜日のアシスタントとしてレギュラー出演が決まります。

しかし、放送初期はダウンタウンの2人が常に話し続け、約8週間YOUさんに話が振られることはありませんでした。初めての出演時には30分が経過してもなお、新アシスタントとして紹介される気配がなかったため、「すみません、自己紹介してもいいですか?」と聞くと、「チッ、したらええやん」と大きな舌打ちを浜田雅功さんにされたと告白。当時を振り返り「地獄でした」と語り、それをきっかけに、ストレスによる胃潰瘍を患ったことも明かしています。

その後、浜田さんが話しかけてくれたことで、YOUさんは2人と意気投合。若かりし頃は、とがっていたダウンタウンも年齢とともに角が取れ、今では共演者への気配りが垣間見えることもありますよね。

そして、1991年にはダウンタウンの冠番組であるバラエティ『ダウンタウンのごっつええ感じ』にレギュラー出演を果たしたYOUさん。しかし、お笑いとは無関係な日々を過ごしていたYOUさんにとって、ダウンタウンやスタッフが求めるクオリティに応えるのは非常に困難だったとのこと。お笑いに関して誰も教えてくれることはなかったため、プレッシャーから毎回吐き気を催していたそうです。

それでも、さまざまなコントで存在感を示したYOUさんはバラドルとして人気を博します。YOUさんは「あの番組に携われたのは時代的にも人的にもラッキーだったっていうこと。私の、その後の人生を方向づけたのは間違いなくダウンタウンですから」と当時を振り返っています。

ネグレクトを題材とした話題作…YOUの代表作・映画『誰も知らない』

バラドルとして注目を集めていたYOUさんは、2004年8月7日公開の映画『誰も知らない』での出演を機に女優としての知名度を向上させました。本作は1988年に発生した巣鴨子供置き去り事件をモチーフに、是枝裕和監督・脚本で映画化。「第57回カンヌ国際映画祭」に出品され、主演を務めた柳楽優弥さんは史上最年少・日本人初の最優秀主演男優賞を獲得したことで話題を集めました。

本作の見どころは、キャスト陣の高い演技力。賞を獲得した柳楽さんは両親に捨てられた長男を演じており、感情をオープンにする兄妹たちとは違った、暗く無気力な目つきが物語の非情さを加速させます。加えて、自由奔放で無責任ながらも、子どもたちと接するときは優しい笑顔を見せる毒親役を快演したYOUさんの演技も見どころです。

また、現代社会に問いかけるようなストーリーもポイント。学校に行けることや友達と気兼ねなく遊べることなどが当たり前の現代で、誰も知らないところで孤独に生きる子どもたちは少なからずいるはずです。本作は、そんな現実の残酷さを、社会に認識させることでしょう。

カンヌ国際映画祭で珍事件発生?!YOUの今後の活躍にも要チェック!

YOUさんが出演した映画『誰も知らない』がカンヌ国際映画祭で上映された際、とある珍事件があったのだとか。本編終了後のエンドクレジットが流れた際、母親役に「YOU」という文字を見た観客が「我々もあの母親のような残酷さを秘めているという監督のメッセージか...」と勘違いしたそうです。そんな珍事件によって、よりYOUさんの知名度が向上したのではないでしょうか。

そんなYOUさんの、今後の活躍にますます期待が高まります


ライター:天木拓海
映画・アニメ・ドラマなど、エンタメ作品を観ることを趣味としているライター。エンタメ関連のテーマを中心に、作品考察記事/コラム記事などを手掛ける。

※記事は執筆時点の情報です