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【第13回】恋愛格差と不倫の関係ってナニ?

  • 2019.2.17

日本の社会常識や価値観が常に正しいとは限らない。ところ変われば世界も変わる!
世界婚活の末、見事フランスで結婚した女性ライター・中村綾花さんが、世界と日本の価値観の違いをお伝えしていきます!

不倫が増えていると感じませんか?

不倫をしたことがありますか? 不倫している人を見たり聞いたりしたことはありますか? この質問に「NO」といえる人は案外少ないのではないでしょうか。

有名人の不倫が大騒ぎになることもありますが、不倫は友人や家族、職場、はたまた自分の身に起きることも大いにありえる身近なこと。そう断定できるのは、私が日本でこれまでテレビ局や一般企業で働いてきたなかでおどろくほど不倫が浸透していたからです。

それは業界や職場が変わっても同じだったし、知人が不倫をしている噂や友人が実際に不倫をしていることもあり、私自身もインターネットで婚活中に出会った人とあやうく不倫してしまいそうなこともありました。

今回は、不倫がいまの時代特に増えしまうのはしょうがない状況にあると気付いたことや、私がインターネットで出会った不倫男についてもじっくり紹介していこうと思います。

恋愛や結婚も、より魅力的な相手を獲るための競争

どうして不倫が増えてもしょうがない時代なのか、そう考えたキッカケはパリで見た美術館の展示でした。パリのプチパレという有名な美術館で「動物の性」という展覧会に興味を引かれて足を運んだ時のこと。

その内容は猿や鳥、うさぎなど色々な馴染みのある動物から希少動物まで、ありとあらゆる動物の性について模型やビデオなどでていねいに解説されているものでした。あらゆる動物のメスやオスたちが必死に相手の気を引いたり相手を奪うために戦ったりする姿を一覧にしたことで、こんな納得をしたのです。

人間の恋愛や結婚も、より魅力的な相手を自分のパートナーにするための競争であり戦いでもある。魅力的な人間は結婚していようといまいと、複数の人を引き付けたり引き付けられたりするのは人間が動物だから。ただ本能にしたがった結果のことなんだなということです。

恋愛格差 魅力的・狩猟能力の高い人間に人気が集まるワケ

人間の動物的な面をあらためて見直していまの時代を見てみると、昔のようにお見合いや紹介などが盛んで多くの人が結婚できていた時代ではないからこそ、パートナーを得るための競争率は高まって不倫も増えているのではないかと思うのです。

結婚したいと思った人の誰もが結婚できるわけではない状況では、生物的に魅力的で優秀だとか狩猟能力の高い人間に人気が集まってしまい、そうでない人と格差がでるのは自然なことでしょう。

だから既婚者であっても、人気のある人間は結婚相手以外の相手を引き寄せて結婚外の不倫関係を持ってしまう。不倫は社会ルールから外れることだとわかっていてもやってしまう。それは人間がやはり本能を持っている動物だからではないでしょうか。

インターネットで知り合った人とデートをする

インターネットで出会った不倫男

不倫が増えるのが必然だと感じるいま、それを身をもって納得した私の体験を紹介してみましょう。それがインターネット婚活で出会った既婚者(ということを隠して出会いを求めまくっていた)の男性の話です。以降彼の名前を「不倫男A」としましょう。

私は婚活に必死になっていた当時、インターネットで2種類のサービスを利用していました。結婚を前提に相手を探すちょっと固いものと、恋愛相手を探す軽めのものです。

いきなり結婚を前提とするよりも恋愛からスタートできればと思い、恋人を探すサイトで4、5人と会ってお茶をしてみました。けれど誰とも会話のキャッチボールがうまくいきません。

私が相手に質問をしてばかりで、相手からの質問がこちらに投げかけられることがなかったのです。だから私はまるで仕事の延長で相手にインタビュー取材をしている気分になるだけでなく、なぜか気を使ってしまい疲れるばかりでした。

なかなかインターネットでは良い出会いはないのかな、とあきらめかけていた時に出会ったのが不倫男Aです。年齢は当時20代後半だった私より10歳近く年上。

彼とは最初の出会いからして、それまで出会った人たちとは明らかな違いがありました。これまでの待ち合わせ場所というのはファミレスやチェーンのカフェが多かったのに、不倫男Aとの待ち合わせはよく結婚式などが開催される素敵なホテルのカフェ。

彼と話してみると、なんといっても会話のキャッチボールができてとても楽しいのです。こちらに気を使わせない自然さもあり、いよいよ良い出会いが巡ってきたか!?と高揚したのはいうまでもありません。

その日以降も彼はマメにケータイ・メールで連絡をくれ、しょっちゅうやりとりを続けました。なんだかもうお付き合いしているようなワクワクを感じていたほどです。

数日後、彼のお家に来ないか?とのお誘い。「え?もう!?」とは思いつつもメールのやりとりでずいぶん距離はせばまって気持ちも舞い上がっていたこともあり、動揺しながらも彼の住む最寄りの駅で待ち合わせをすることに。

おしゃべり上手な不倫男、おしゃべり下手な地味男

彼が既婚者だったことに気が付いたお宅訪問

彼は車で迎えに来てくれ、自宅で手料理のパスタをごちそうしてくれました。彼の手作りパスタをごちそうになりながら私の仕事や彼の仕事の話など、変わらず楽しい会話のチャッチボール。

ところが彼がキッチンで片付けをしている間、リビングで一人になった際「やっぱりおかしいよなぁ……」という重なる違和感でいっぱいになってしまいました。というのも彼が迎えに来てくれた車はワゴン車で、彼の住む家は二階建ての一軒家。どう考えても独身男性のスタイルではなかったからです。

ただ、車も家も生活感を全く感じられないほどモノが少なく整理整頓がされている。これは離婚でもしていて奥さんや子供とはもう別に生活しているのかな……? なんていう妄想が頭をぐるぐるしてしまいます。

ちょっと落ち着くためにトイレを借りようと通りかかった玄関口で、ふと目に入ったのは積み重なった郵便物。反射的に私の手はそれにのび、ある封筒を見つけて体に稲妻が走りました。

それは、彼の奥さんと思われる女性の名前宛に届いた手紙。封筒だけ見てもそれは明らかに子持ちのお母さんに届く公的機関からのものだったのです。

やっぱりこの人、子供と奥さんがいる(いた?)人だ!!!

不倫から自分を守るのは自分自身

こののち彼はやはり既婚者で離婚はしておらず、インターネットで私以外の複数の女性と出会って不倫をしているということがわかりました。

いま思い出しても、既婚者ということを偽って複数の女性と出会っては悪質な不倫をしていた彼はろくな人間じゃないなと思います。ただ、魅力的に見えてしまうが故に私もふくめ複数の女性たちが引かれてしまったのです。

不倫男は魅力的に見えて引かれてしまう。だから既婚者であっても 複数の人が集まってくる。私たちが人間という動物だからこの自然の摂理は自然なことです。

だからこそ真剣に結婚相手を探している人ならばよーく気を付けて魅力だけにまどわされず、その裏に透けて見える真実を冷静に観察してみることが大切です。インターネットの便利さも手伝って不倫が増えていると感じる昨今、特に自分の身は自分で守るように気を付けましょうね!

▼前回の記事はこちら
【第12回】日本ではなぜ結婚しないと認められないのか!?

▼第14回の記事はこちら
【第14回】後悔しない結婚とは?

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Writing:Ayaka Nakamura
Illustration:foxco
Edit:TRILL編集部

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