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「比べなくていい」と言われても比べてしまうあなたへ。アーユルヴェーダで知る”私の本質”

  • 2026.11.9

比べてしまうときは、少し外側に意識が向いているのかも

「比べないようにしよう」と思うほど、かえって「比べてしまう自分はダメなのかも」と感じてしまうことはありませんか?アーユルヴェーダでは、心と身体は常に影響し合っていると考えます。忙しさや睡眠不足、季節の変化などで身体に余白がなくなると、心も落ち着きにくくなり、外から入ってくる情報に揺らされやすくなることがあります。特に秋は、アーユルヴェーダではヴァータが高まりやすい季節。風のように軽く、動きのあるヴァータが強くなると、思考もあちこちに飛びやすくなります。
そんなときにSNSを開けば、誰かの暮らしや生き方が次々と目に入ってきます。
「私ももっと頑張らなくちゃ」
「私は何もできていないかも」

もし、そんな気持ちが出てきたら、まずは自分を責めるのではなく、「今、少し外側に意識が向きすぎているのかもしれない」と気づいてあげる。それだけでも、自分に戻るきっかけになります。

そもそも、私たちはみんな違う

アーユルヴェーダには「プラクリティ」という考え方があります。生まれ持った心と身体の性質や傾向のことです。身体の大きさや肌質、消化の特徴、眠りの深さ、活動量だけでなく、考え方や行動の傾向にも、その人らしさが表れると考えます。
アーユルヴェーダでは、ヴァータ・ピッタ・カパという3つのドーシャという生命エネルギーの組み合わせによって、その人の性質を見ていきます。

たとえば、
・軽やかで行動が早く、好奇心が旺盛な人。
・集中力が高く、物事をテキパキ進めるのが得意な人。
・穏やかで落ち着いていて、じっくり取り組むことが得意な人。

どれが優れている、ということではありません。それぞれに得意なことがあり、それぞれに心地よいリズムがあります。なので、本来は人と同じになる必要はないのです。

「本質」と「今の状態」は同じではない

ここで、アーユルヴェーダの面白いところがあります。生まれ持った自分の性質と、今の自分の状態は、同じではありません。本来は穏やかでマイペースな人なのに、忙しい日々が続くと、落ち着かなくなったり、考えが止まらなくなったりすることがあります。普段は冷静な人でも、頑張りすぎて余裕がなくなると、イライラしたり、完璧を求めすぎたりすることもあります。つまり、「今の私はこうだから、私はこういう人間なんだ」と決めつけなくていいのです。
今の状態は、睡眠、食事、季節、環境、仕事、人間関係など、日々のさまざまな影響を受けて変化します。だからこそアーユルヴェーダでは、「今の自分はどうなっているか?」を観察しながら、自分本来のバランスへ戻っていくことを大切にします。

「比べない」より、「自分に戻る」

人と比べないことを目標にすると、比べてしまったときに「また比べちゃった」と自分を責めることになります。でも、誰かを見て心が動くこと自体は、悪いことではありません。
そんなときは、「私は、あの人の何に惹かれたんだろう?」と問いかけてみてください。

自由に働いていることが羨ましかったのかもしれない。
好きなことを楽しんでいる姿かもしれない。
家族との時間を大切にしていることかもしれない。

そこには、自分が本当は大切にしたいものが隠れていることがあります。「私もあの人みたいにならなくちゃ」ではなく、「私は本当は、どう生きたいんだろう?」と、自分に意識を戻してみる。それが、自分の本質を知る一歩になるのだと感じています。

「私の本質」に戻るための3つの習慣

最後に、自分の意識が外へ向かってしまっているときに、自分の本質に戻るための習慣をご紹介いたします。

1.温かいものを、ゆっくり味わう
温かいスープや炊きたてのごはんを、一口ずつゆっくり味わってみましょう。
ヴァータが高まりやすい秋は、冷たいものや刺激の多い情報を取り込み続けるよりも、温かく、落ち着いた時間を意識することが大切です。
食べることに意識を戻すだけでも、心は「今ここ」に帰ってきます。

2.情報から離れる「余白の時間」をつくる
朝起きてすぐと、夜眠る前の30分だけでも、スマートフォンをそっと置いてみる。誰かの情報が入ってこない時間をつくると、自分の感覚が少しずつ聞こえてくるようになります。

3.「できたこと」ではなく「心地よかったこと」を書く
一日の終わりに、「今日、心地よかったこと」をひとつ書いてみてください。朝の空気が気持ちよかった。淹れたお茶がおいしかった。子どもと笑った時間が嬉しかった、など、日常の些細なことで大丈夫です。小さな記録を重ねていくと、自分が何に喜びを感じ、何を大切にしたいのかが少しずつ見えてきます。

もし、比べてしまう自分がいたら、それは、あなたが一生懸命に生きてきた証でもあります。大切なのは、比べないことではなく、比べたあとに自分のところへ戻ってこられることです。秋は、意識があちこちに向かいやすい季節。外に向いていた意識を、そっと自分に戻してあげてくださいね。

永田舞美

ヨガ・アーユルヴェーダ講師金融営業職に没頭する中で、ヨガとアーユルヴェーダに出会う。10代から悩みが絶えず、自律神経の不調だらけの自分が好きになれずにいた時期が長かった。自分の本質を知り、身体と心の心地よさに意識を向けて日々生活するようになってから、本来の自分でイキイキと過ごせていることを実感。この経験から、現代の生活に生きるヨガとアーユルヴェーダを伝え、「本来の自分を取り戻し、心地よく過ごす」ことをテーマに2021年10月に独立。1年間で約200名にアーユルヴェーダを指導。ヨガフェスタ2021への出演や、ヨガモデルとしての実績もある。ヨガ&アーユルヴェーダ朝活コミュニティの運営、アーユルヴェーダ講座、ライフスタイルカウンセリングの他、全国各地でリトリートイベントを企画主催。

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