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「ねえ、どうして毎回天気を送ってくれるの?」と聞かれた僕→「実は」から打ち明けた、2回目のデートの雨

  • 2026.11.6
ハウコレ

数字だけのおやすみを、彼女は几帳面な性格のせいだと思っていたようです。本当の理由を打ち明けるメッセージは、「実は」から始まりました。
送信ボタンを押してから、僕はしばらく画面を見つめていました。付き合って4か月の彼女に、いつもの数字ではなく、初めて質問を送ったからです。返事が来るまで、余計なことを書いたかもしれないと迷っていました。

2回目のデートの帰り

彼女とは友人の結婚式の二次会で知り合いました。
2回目のデートの帰り、駅を出ると外はどしゃ降りでした。僕が傘を広げると、彼女は笑って言いました。
「大丈夫、家まで走れば平気」
止める間もなく、彼女は雨の中へ駆けだしていきました。あとで聞くと、傘を持って出るのをよく忘れるのだそうです。数日後、彼女はかすれた声で「ちょっと風邪ひいた」と電話をくれました。
次のデートでも、その次でも、彼女の手に傘はありませんでした。気が気でなかったのは、僕のほうです。

数字しか送れなかった

「傘持っていきなよ」と毎回言うのは、口うるさい気がしました。付き合いたてで、細かい男だと思われるのも怖かったのです。
そこで、おやすみに降水確率だけを添えることにしました。数字を見れば、雨の日は彼女も傘を思い出すかもしれません。
「明日は10%。おやすみ」
「明日は30%。おやすみ」
彼女からは「おやすみ」とだけ返ってきました。経理の仕事をしているせいか、几帳面な人だと思われているのは何となく分かっていました。それで構わない、と自分に言い聞かせていました。
ただ、80%を超える日が来たら、数字だけで済ませないと決めていました。

80%の日

付き合って4か月がたったある夜、予報を開くと、降水確率は80%でした。付き合ってから一番高い数字です。僕は初めて質問の形で送りました。
「80%、折りたたみ持った?」
既読がついてから、返事が届くまでには少し間がありました。
「今入れた。ありがと」
ほっとしたのもつかの間、続けてもう1通届きました。
「ねえ、どうして毎回天気を送ってくれるの?」
画面を見たまま、しばらく考えこみました。その日の彼女に何があったのか、僕はまだ何も知りませんでした。

そして...

「実は」と書きはじめて、雨の駅前のこと、風邪のこと、傘を持っていなかったデートのことを、全部打ちました。最後に「心配だったけど、うるさく言うのは嫌だったから、数字にしてた」と添えて、送信しました。
返事は、さっきよりずっと早く届きました。
「なにそれ。泣いちゃったじゃん。今日、仕事でいろいろあったから」
彼女が泣いていたことを知ったのは、そのときです。
「明日も送るね。80%なら、また聞く」
そう返してから、僕は自分の鞄をのぞきました。几帳面だと思われていた僕の折りたたみ傘は、先週電車に置き忘れたままでした。

(20代男性・経理職)

本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。

(ハウコレ編集部)

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