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【低学年〜思春期】子どもが夢中になるミステリー&ナゾトキ本

  • 2026.11.3
cocreco写真:アフロ

未就学児~低学年向けのミステリーを読みたい小さな読者に、どんな本をオススメすればいいのでしょうか。

低学年から中高学年、思春期へと広がっていくミステリー作品のオススメを、出版ジャーナリスト・飯田一史さんおススメの本をご紹介します。

飯田一史(いいだ いちし)

出版ジャーナリスト・ライター。中央大学法学部法律学科卒。グロービス経営大学院経営研究科経営専攻修了(MBA)。出版社にてカルチャー誌や小説の編集に携わったのち、独立。国内外の出版産業、読書、子どもの本、マンガ、ウェブカルチャー等について取材、調査、執筆している。

【パズル、迷路系】

ひとくちに「ミステリー」といっても、いくつかの要素に分解できます。

中学年くらいまでの子たちは、自分で手や頭を動かしてナゾを解いたり、課題をクリアするのが好きです。ミステリー系の読みものにもそういう要素があります。

『ちいかわパズル なんかずるいけどスッキリするやつ 』著:ナガノ

2026年夏に劇場アニメ化されて話題の『ちいかわ』には、パズルやナゾトキの本もあります。お話よりパズルやナゾトキが好きなのかな? という子もいます。

cocreco『ちいかわパズル なんかずるいけどスッキリするやつ 』著:ナガノ/その他:たつなみ(講談社)

『迷路でめぐるディズニーパークの世界』

迷路や間違い探しも中学年くらいまでの子たちは好きですね。

パズルや迷路は頭を使い、手を動かし、課題をクリアしていく達成感がある読書体験になります。

cocreco『迷路でめぐるディズニーパークの世界』編:講談社/イラスト・作:ショーン・C.ジャクソン(講談社)

【知識(理科、社会など)】

ミステリーでは探偵役がさまざまな知識を使ってナゾを解くことがめずらしくありません。子どもは「へー」と思うような雑学を知って、それを大人に披露するのが好きですよね。

そういうものをどんどん知っていくことは「お勉強」だとはあまり思っていません。でも将来的には教科の勉強にもつながってきます。

素朴な疑問から生きものや物理現象のふしぎなしくみを知ることや、歴史・地理のウンチクを知るのが大好きなタイプの子もいます。

そういう子たちに、以下の科学絵本や、社会科を絡めたエンタメ本が刺さるでしょう。

『科学の芽えほん ダンゴムシは めいろの たつじん?』文:かんちく

cocreco『科学の芽えほん ダンゴムシは めいろの たつじん?』文:かんちく たかこ/絵:スギヤマ カナヨ/原案:橋本 類(講談社)

『5分でスカッとする結末 日本一周ナゾトキ珍道中 東日本編』

cocreco『5分でスカッとする結末 日本一周ナゾトキ珍道中 東日本編』著:粟生 こずえ(講談社)

『夢水清志郎』『怪盗クイーン』『都会のトム&ソーヤ』シリーズ

『夢水清志郎』『怪盗クイーン』『都会のトム&ソーヤ』シリーズ

小学校中高学年くらいになると、物語にはジャンルというものがあって、自分はどうもミステリーが好きらしい、と気づく子も出てきます(もちろん、ジャンルについての意識はもたないながらも、名探偵が活躍する物語を好んでいる子もたくさんいます)。

ミステリーの名探偵たちはたいてい変わり者です。ダメ人間だったり、人の言うことを聞かなかったりします。でも、えらそうにしている大人でさえ解けないナゾをあざやかに解いてみせます。そんなミステリーにめざめつつある小学生が絶対に通ると言っても過言ではないのが、はやみねかおる作品です。

普段はぐうたらな教授が、推理にかけては超一流というシャーロック・ホームズ系の探偵ものの流れにある『夢水清志郎』シリーズ。

性別も年齢も不詳な怪盗クイーンが、絶対不可能に思える秘宝を盗み出すという、怪盗ルパン系の流れにある『怪盗クイーン』シリーズ。

至高のゲームづくりをめざす少年たちが、現実世界を舞台にしたさまざまなゲームに挑戦しながらナゾを解く『都会のトム&ソーヤ』シリーズ。

ほかにもはやみね作品はたくさんありますが、まずはこのあたりから入るのがオススメです。

『探偵チームKZ事件ノート』シリーズ

女子なら中学受験塾で出会った少年少女が、それぞれの得意科目の知識を活かしながらナゾを解く『探偵チームKZ事件ノート』。タイプの違う少年たちがたくさん登場して主人公の少女に迫るのも読みどころです。

『浜村渚の計算ノート』作:青柳 碧人

子どもには勉強要素がちょっとでもあるものを読んでほしいという大人や、算数好きの子には『浜村渚の計算ノート』がオススメ。

cocreco『浜村渚の計算ノート』作:青柳 碧人/絵:桐野 壱(講談社)

毎回算数・数学を使ったネタが織り込まれています。

『流星の絆(上)』作:東野 圭吾

感動する話、泣ける話が好きだという子には東野圭吾『流星の絆』の講談社青い鳥文庫があります。

cocreco『流星の絆(上)』作:東野 圭吾/絵:456(講談社)

『名探偵ホームズ』『怪人二十面相』

青い鳥文庫には『流星の絆』のように、もともとは大人向けで出ていたけれども、小学生でも読めるようにルビを振ってイラストを付けたミステリーもいくつかあります。

また、クラシックなミステリーで小中高生の永遠の定番と言っていい『名探偵ホームズ』(シャーロック・ホームズ)や江戸川乱歩の『少年探偵団』『怪人二十面相』もあります。

ひさしぶりに読んでみたいという大人も、実は読んだことがないという大人も、子どもといっしょに読むのもいいと思います。

cocreco『名探偵ホームズ 赤毛組合』著:ア-サ-.コナン・ドイル/訳:日暮 まさみち/絵:青山 浩行(講談社)
cocreco『少年探偵団』著:江戸川乱歩/絵:庭(講談社)
cocreco『怪人二十面相 (新装版)』作:江戸川 乱歩/絵:庭(講談社)

何十年も読まれてきた作品は、やはりそれだけ読ませる力があります。

マンガからミステリーに入りたいときは……

『金田一少年の事件簿30th(1)』原作:天樹征丸

ミステリーといえばマンガにも名作がたくさんありますよね。

大人世代だと『金田一少年の事件簿』シリーズなどがすぐに思い浮かぶのではないでしょうか。

cocreco『金田一少年の事件簿30th(1)』原作:天樹征丸/著:さとう ふみや(講談社)

『お嬢様探偵ありすと少年執事ゆきとの事件簿(1)』

小学生向けだと、青い鳥文庫の人気作をコミカライズした『お嬢様探偵ありすと少年執事ゆきとの事件簿』があります。

児童書やYA(中高生向け小説)のコミカライズをしているウェブマンガ誌「ビブリオシリウス」で連載していますので、ミステリーに限らずそちらも見てみてください。

cocreco『お嬢様探偵ありすと少年執事ゆきとの事件簿(1)』原作:藤野恵美/漫画:兎咲みいこ/キャラクター原案:HACCAN(講談社)

『変な家』

それから最近の人気作品で言うと『変な家』のマンガ版もあります。

大人からすると「あれを小学生が読むのか……」と思ってしまいますが、実際のところ小中高問わず大人気です。(去年、近所の図書館に飾ってある読書感想画を見ていたら、『変な家』の感想画に間取り図を描いている小学生がいて「おいおい」と思いましたが……苦笑)

cocreco『変な家(1) (comic HOWL)』原作:雨穴(飛鳥新社刊)/漫画:綾野暁(一迅社)

『〈小市民〉 春期限定いちごタルト事件』 『少女マクベス』

児童書のミステリーだとちょっと幼く感じる年齢になったけれど、一般文芸のミステリー小説だと青春・学園ものでもなかなか読み切れない(忙しくて時間もないし)という思春期には、ミステリーのコミカライズもオススメです。

たとえば『〈小市民〉 春期限定いちごタルト事件』や『少女マクベス』などはビターな青春を描いたミステリーとして10代のうちに読んでもらいたいですね。

cocreco『〈小市民〉 春期限定いちごタルト事件(1)』原作:米澤穂信/著:紗川アンリ(講談社)
cocreco『少女マクベス(1)』原作:降田天/著:うまみザウルス(講談社)

マンガアプリ「コミックDAYS」で試し読みができるので、大人が「うちの子に合ってるかな?」と確認してから手渡すこともできます。

読者の年齢や興味関心に合わせて広がっていくミステリーの世界へ、ぜひ保護者の方が導いてあげてください。

文/飯田一史

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